やりました、日本代表!(一日遅れや・・・by妻)
昨夜はサッカーワールドカップの日本代表の初戦でした。欧州の強豪ドイツが相手と
いうこともあって、ちょっと厳しいかなぁ、引き分けで御の字かなぁと、日本中の大半
の方が思っていたはずですよね・・・まさかの(と言ったら失礼ですが)大逆転勝ちで
日本中が歓喜に包まれました。
正直、前半はかなり苦戦していて、オフサイドで取り消されたドイツの2点目が認め
られていたら、イラン対イングランドみたいにワンサイドゲームになってしまうのでは
と懸念しました。しかし、解説の方々や選手の皆さんが言ってたように、後半になって
システムを変更し(ディフェンダーを3人にするスリーバック、実質的には左右のウイ
ングも守備するのでファイブバックのようなシステムに切り替え)、ドイツの才能あふ
れる攻撃陣5人をマン・トゥ・マンでマークし、守備が落ち着いたことで徐々に攻撃に
集中することができるようになり、ゲームの雰囲気が一変しましたね。ここまで散々に
叩かれて批判されていた森保監督が、選手交代も含めてこの大一番でいつにない大胆な
采配をふるった事に驚きましたが、それがズバリと当たったことには二度ビックリです。
スリーバックなんて、この代表の試合で見たことあったかな?というくらい稀なシステ
ムなのですが、もちろんオプションの一つとしてきちんと仕込んであったのでしょう。
(あ、かつて日本代表は2002年のワールドカップでスリーバックを基本システムとして
採用していましたね。トルシエ監督の「フラットスリー」です。余談ですが、トルシエ
さん、今ではボルドー地域にブドウ畑を取得し、ワイナリーを経営されています。その
ワインには彼の采配の代名詞となった「フラットスリー(DF3人を横一列に並べる守備
体系)」という言葉が刻まれていました。・・・また脱線しとるで。by妻)
もちろん「負けているので点を取りにいく」という姿勢がチーム全体に浸透していた
ことも大きいですが、このような大胆なシステムチェンジに柔軟に対応できる日本人の
「器用さ」と「組織力」、そして選手個々の力量(すでにワールドクラスに近い人も何
人かいると思います。)と失敗を恐れずチャレンジする勇気が、大逆転劇を生んだのだ
と思います。(屁理屈はえぇから、素直に喜べ!by妻)
得点者はいずれも途中交代でピッチに立った2人。同点弾はミッドフィルダー(MF)
の堂安選手。ドイツの守護神GKノイアー選手が一度はじき出した南野選手のシュート
に詰めていて、冷静にゴールに流し込みました。絵に描いたようなファイン・ゴールで
した。(ゴールに吸い込まれるボールがちょうど堂安選手の体と重なってしまった・・)
そして圧巻だったのは決勝点を挙げた浅野選手のスーパーゴール。正直オッサンは、
もう1-1で守り切ってほしいと思っていましたが、ベンチも選手もだれもそんなこと
を考えていなかったようです。果敢に攻めていく姿勢がドイツの守備に綻びをもたらし
値千金のゴールにつながったのだと思います。たぶん、ロスタイムも大幅にとられると
思いますので、残り時間を守るだけのつもりならば相当苦しかったはず。「攻撃は最大
の防御」じゃないけど、守っていたら失敗したかもしれない。攻め続けたことが日本に
勝利をもたらしたのだと思います。
しかしそれにしてもビューティフル・ゴールでした。ディフェンダーの板倉選手から
蹴り込まれた後ろから来るロングボールを、ディフェンダーを背後にしながらも絶妙な
ワントラップで足元に落とし、そのままトップスピードでゴールに突進する浅野選手。
速すぎてスマホ撮影ではとらえきれないほどです。
そして、こんな角度のない所からのシュート。世界屈指のGKノイアー選手も触る事
ができなかった、天井を突き刺すようなスーパーショット!
シュートコースは極めて狭く、ノイアー選手のセーブ能力を考えれば、ほぼピンポイ
ントで打たなければゴールにはならなかったはずです。鳥肌が立つほどのゴールでした。
こんな凄いシュート、超一流選手でなければ無理です。代表選出されたばかりの頃は
足が速いだけで巧くないと言われていた浅野選手、そんな失礼なことを言っていた人た
ちを見事に見返すような技術の高さを見せてくれました。かつての本田選手もそうでし
たが、巧くなりたいという強い意志と並外れた努力の賜物でしょう。今では海外リーグ
で活躍している、押しも押されぬ名選手となりました。
ゴールを決めた後の「ジャガー・ポーズ」だけは昔と変わりませんね・・・
ドイツの猛攻をしのぎ、決定的な2点目を許さなかったGKの権田選手もすごかった。
インタビューでは堂安選手、「俺が決めるつもりでいた」とキッパリ。頼もしいね。
ディフェンダーラインを統率して最後までハードワークを貫いたキャプテンの吉田選
手。「まだ勝ち抜きが決まったわけではないので」と冷静に語っていましたが、インタ
ビューアーが「日本中がこの勝利を喜んでいます」と話を振ると、満面の笑みも。
前半で交代となったディフェンダーの長友選手、開口一番「ブラーヴォ!」・・・😆
最後は絶叫していましたね・・・😆
強敵ドイツに勝ってこれ以上はない幸先の良いスタートを切ることができた日本代表。
しかしまだ戦いは続きます。スペインがコスタリカになんと7-0で勝利ということですの
で、日本は次のコスタリカ戦に勝たないと予選突破はまだ安心できませんね。もちろん、
日本代表の皆さんも「スペイン戦の前に決めないといけない」と考えているでしょう。
ともあれ、まずは歴史的勝利を祝いましょう。よくやりました日本代表! これからも
目標達成に向けて頑張ってほしいですね。
ところで、この試合を含めて何試合かを見たのですが、気になったことがいくつかあり
ました。この大会から採用されたルールについてです。
まずは全面的に歓迎したいこと。それは1試合当たりの交代枠を増やしたことです。
従来は3人でしたが、今大会からは5人?(前半、後半それぞれでは最大3人)に増え
ました。これにより、思い切った采配が可能となりますし、試合の状況によってケガ人
や不調な選手を替える余裕が増えます。何よりも疲弊した選手を守ることにもなります。
こんな激しいスポーツで、たったと3人しか変えられないのは過酷ですからね。日本の
試合でも交代をうまく使うことができましたし、最後の交代枠ではベンチの意図(下手
に守らないで攻め続けるぞ!」というメッセージ)を選手に伝えることができました。
このルール変更は、質の高い試合につながりますのでウェルカムですね。
そしてそれ以上に勝敗の行方を左右することになったのは、VAR(ヴィデオ・アシス
タント・レフェリー)の採用です。サッカーには微妙な判定がつきもので、誤審と糾弾
されることが良く起こります。2002年のワールドカップにおける某国の試合は「疑惑の
判定」が相次ぎ、某国を勝たせるための組織的な買収があったと疑われています。某国
はそのお陰で「あり得ない快進撃」で「あり得ない順位」を獲得してしまいました。
(確か疑惑の審判の中南米人がそれを認めたらしいのですが、FIFA(当時の副会長
が某国出身だった)がうやむやにしたようですが。)
そんなことが起きないようにという決意は素晴らしいと思いますが、やはりいろいろ
と影響が出ています。まずは良い面。なんといっても「ファウル」が減りました。選手
生命にかかわるような悪質なファウルはもちろん、つまらないファウルも減ったと思い
ます。ついでに言うと「シミュレーション」(ファウルを受けたふりをしてわざと倒れ
てフリーキックやペナルティキックをGETしようとする行為)も減りましたね。
一瞬のことであれば人間の目ではわからないかもしれませんが、ビデオではごまかせま
せんからね。「やっても無駄」なファウルはやらない方がイイよね、ということです。
一方で、うーむと思ったのは、オフサイド判定がめちゃくちゃ増えたこと。日本の
試合では「やられた〜」と思ったドイツのシュート が取り消されて助かりましたが、
優勝候補の一角アルゼンチンがサウディ・アラビアに敗れた試合では、アルゼンチンの
シュートが2回ゴール取り消しとなりました。うち1本は微妙もいいところで、TV解説
の方も、これはビデオ判定じゃなきゃゴールでしたねー」と言うほどでした。せっかく
決まったと思った美しいゴールが、ビデオ判定で取り消されてしまうのはなんだか勿体
ない気がします。ちゃんと線審がいて、日本戦の前田選手のシュートのような明らかな
オフサイドはしっかり見ているのだから、オフサイド判定はVAR判定にしなくてもいい
んじゃね?と思うオッサンです。でも面白いことに、機械が判定すれば文句が出ないと
いうところです。人間の判定だと文句が出るのにね。あ、FIFA(国際サッカー連盟)の
真の狙いはそれか〜。(アホなこと言わんとき。by妻)
そうそう、もうひとつ。ロスタイムが異常に長いこと。イラン対イングランド戦では
負傷者が出て中断が長かったとはいえロスタイム14分。これまでだったら絶対に無い程
のロスタイムでした。ひょっとしてプレーが停まったら時計を止めて厳密に測っている
のでは?と思うくらいでした。ロスタイムが長いと疲れますが、逃げ切りを図って消極
的なプレイをすることが減ってくるかもしれませんね。日本対ドイツ戦でも後半のロス
タイムは7分もありました。早いうちに守りに入ることが無くて良かったと思います。
最後に・・・中東アラブのカタールで開催される今回のワールド・カップは、何かと
物議をかもしていますが、一つだけいいことがあります。それは、中東の暑さを考慮し
て会期が11月~12月になったことです。いつもなら、ヨーロッパ各国のリーグ戦が終了
した後の6~7月開催だったのですが、ほとんどの選手はそのヨーロッパ各国のリーグ
戦を戦い抜いて疲弊しており、コンディションが万全でなかったりケガをして出場でき
ない選手がたくさんいました。しかし今の時期ならばヨーロッパのリーグの序盤戦の頃
なので、選手たちは疲労は少ないどころかむしろコンディションが良いのだそうです。
・・・そうなのか、では質の高い試合が多く見られるかもしれません。
日本代表の活躍と、すばらしい試合を多く見られることを期待したいですね。
そして、ワールドカップが終わるともうクリスマスです・・・(気が早いの~by妻)
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