2023年GW:会津の旅 ①秘境ローカル線の只見線に乗って・・・
今日からGWの会津旅行の記事を開始いたします。(また始まったか・・・by妻)
9連休の初日、朝早く出発して大宮駅発7:29の上越新幹線とき号に乗ります。
1時間もしないうちに8:22に新潟県南魚沼市の浦佐駅に到着します。
小ぢんまりとした駅なのですが、なぜか大勢のお客さんが下車しました。しかもその
ほぼ全員が在来線の上越線乗り換え口に向かっていきます。いくらGWの初日とはいえ、
こんなにたくさんのお客さんがこの駅で下車して在来線に乗り換えるとは不思議です。
(そういうオッサンもその一人やんか。by妻)
あ、まさかオッサンと同じように一日3便しかない秘境ローカル線の只見線に乗りに
行くのではないか?そうすると座席の争奪戦になってしまうかも・・・そう考えたオッ
サンは俄かに緊張してきました。浦佐駅の在来線ホームは、新幹線から乗り換えた客で
ごった返しています。まるで山手線の渋谷駅ホームのようです。(大げさやな。by妻)
そこへやってきた列車はなんと2両編成。ひょっとしたら乗り切れないお客さんも出る
のではないかと心配しましたが、なんとか全員乗車したようです。ローカル線の普通
電車が都会のラッシュアワーの通勤電車のような大混雑です。地元の方らしき人は
数人しか乗車していません。
よく見ると、新幹線から乗り換えてきた方々は、ほぼ全員がトレーナーのようなラフ
な格好をしており、しかもグループで来ている人が多いのです。彼らの会話を聞いてい
ると「コロナでずっと中止だったから、今年は絶対に行こうと思っていたんだよ」など
と話しています。そのイベントはどうやら魚沼市ではなく、その北の小千谷(おぢや)
市で開催されるようです。オッサンはすかさずスマホで「小千谷市・イベント」で検索
をしてみました。すると・・・信濃川河岸段丘ウォーク?
なんと小千谷市内を流れる日本最長の河川である信濃川の河岸段丘を歩くイベントの
ようです。今年で36回目という歴史を誇る有名なイベントのようで、首都圏等からも
大勢の方々が参加しているようです。そうだったのか、只見線に乗りに行くのではなか
ったのですね・・・ホっ。
ちなみにイベントのHPの公開写真ではこんな感じ ↓ で、自然の中をひたすら歩くよう
なイメージでした。自然が好きで、健康志向の皆様には大人気のようです。
ということで浦佐駅から2つ目の魚沼市小出駅で下車したのは、オッサンを含めた
5人程度。大半の方は少し先の小千谷駅まで行くみたいでした。
小出駅は、秘境ローカル線と呼ばれて秘かな人気を集めている只見線の新潟県側の
始発駅です。澄んだ空気と清冽な水で育てられる魚沼産コシヒカリの産地ですね。
しかしだだっ広い駅構内は閑散としています。只見線のホームは駅のはずれにあり、
ひっそりとしています。しかし2両編成のディーゼルカーが停車しており、数人です
が「鉄っちゃん」と思しき人たちがホームを行き来して写真撮影をしていました。
只見線は、数年前に福島・新潟県境を襲った集中豪雨?のために線路の路盤や鉄橋が
流され、長らく福島県側の只見駅と会津川口駅が不通となっていましたが、昨年10月に
全線が復旧再開したばかりです。たぶん運転再開を待って乗りに来た方々なのだと思い
ます。(そう言うオッサンもその一人やん。by妻)
出発は午前9時の臨時普通列車です。普段は小出から只見まで行く列車は1日に3本
しかありません。GWには臨時列車が2本あるので5本になりますが、それでも綿密な
計画を立てておく必要があります。
良く晴れてすがすがしい空気の中、ほぼ全員が鉄ちゃんか鉄道旅行の好きな方々かと
思われる総勢20名ほどの乗客を乗せて、只見線のローカル臨時列車は出発しました。
おそらく途中では誰も下りず、誰も乗ってこないと思います。まさしくその通りでした。
小出駅を出てすぐに線路は大きく左にカーブし、長岡や新潟に向かう幹線である上越
線と別れてぐぐっと福島県会津地方に向けて東に進んでいきます。そして信濃川の支流
の川をゆっくりと渡ります。鉄橋の上から、満々と清冽な水をたたえた川と、まだ雪を
戴いた越後の山々が見えます。既に十分美しい車窓風景ですが、まだこれは序の口です。
小出駅から数駅は、米どころ魚沼市の田園地帯を進んでいきます。
列車の速度は時速30~40km程度と思われ、並走する自動車にもあっけなく抜かれて
いきます。どう考えても車の方が便利で早いので、通学の高校生とクルマのない高齢者
くらいしか普段は利用していないのではないかと思います。ローカル線の直面する実情
は厳しいのでしょうね。この只見線は観光資源として存在価値が認められてはいますが、
それでも大赤字であることは間違いないでしょう・・・
しばらくすると人家がまばらになり、だんだん山間に入っていきます。
線路と並行して流れる川(まだ新潟県側なので東から西に向かって流れています)の
水が透明度抜群でとても美しいです。きっと冷たくて気持ちがいいでしょうね。魚沼の
米づくりにも寄与していると思われる、破間(あぶるま)川です。
ところどころ、日陰になっているところではまだ雪が解け残っていました。
小出駅を出てから約40分、新潟県側の最後の駅「大白川」に到着しました。なんと、
ここで上り列車と行き違いのために約20分近く停車するとのことです。乗客の皆様は
やはり「鉄分の多い方(注:鉄道マニア度の高い方)」らしく、停車時間中にホーム
に下り、あちこちで写真を撮りまくっています。(あんたもそうやん。by妻)
この駅はすぐそばに清流が流れています。末沢川と言う川のようで、先ほどご紹介を
した破間(あぶるま)川の支流のようです。(私の勘違いで、この川も新潟県側に向か
って流れている川です。只見線沿線にお住いの方からご指摘を頂き、訂正させて頂きま
した。大変失礼いたしました。)
なかなか絵になるローカル駅です。ここは昔は重要な鉱山が近くにあり、鉱物資源を
運搬するために鉄道が敷かれたらしいです。今では新潟県側の最後の駅となっており、
ここまでは一日に6本の列車が走っています。しかし、この先の福島県の只見駅までを
つなぐ列車は、先ほど述べた通り普段は一日に3本(早朝、昼、夕方)のみなのです。
今回もやっぱり連れて来たんか・・・当然です。(アホ)
停車時間が長いので、無人駅ですが駅舎の方まで行ってみました。写真を撮り損ねて
しまいましたが、駅舎に併設してお蕎麦屋さんがあり、車で訪れるお客さんも多いよう
です。列車には乗らず、只見線の列車の写真を撮影するマニアの方も多いようです。
20分ほど経過して、ようやく対向列車が到着しました。次の只見駅までは駅間距離が
長いので、行き違いをするのはここしかないようです。もちろん単線ですからね。
ちなみに車内はこんな感じ ↓ です。もともとかなり空いていますが、皆さん下車して
写真撮影にいそしんでいましたので、車内はもぬけの殻状態でした。😆
さて時刻は午前10時、ようやく大白川駅を出発して福島県会津地方に向かいます。
ここから次の只見駅までの約30分間は、とてもワイルドな車窓風景が展開します。
かなり険しい山間を縫って、ディーゼル列車は唸りを上げて走っていきます。こんな
場所に線路を敷くのはきっと大変だったでしょう。列車の速度が遅いので、写真が撮り
やすいのが有難いです。
途中、廃駅になってしまった田子倉駅の跡を通ります。近くには福島県側を流れる
只見川(阿賀野川の支流)をせき止めてできた田子倉ダムがあります。
田子倉ダムは、ちょっと水量が少なくなっているようです。
小出駅を出てから約1時間半、急に視界が開けたと思うと谷合いの盆地の町、只見の
駅に午前10時半に到着しました。この列車はここが終点です。
なんだか最初から、今回の旅もかなり長くなりそうな予感がします・・・
スミマセンが続きます。次回は只見の町をぶらり観光します。
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