Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

2024GW スペイン・フランスの旅 ②北極回り13時間超のロング・フライト・・・そして素通りのヘルシンキ・・・

  昨日懸念された通り、大相撲夏場所2日目で横綱照ノ富士と大関貴景勝が休場となり
 ました。5日目どころか2日目での休場です。まぁオッサンが見てもこれではまともな
 相撲を取るのは無理だと思いましたので、本人たちもよく分かっていたのでしょう。
 残念ですが、ケガでは仕方ありません。
  ということで大相撲ネタは一旦やめにして、旅行の記事を続けたいと思います。まだ
 昨年10月の岡山の記事(倉敷に到着したところ)が終わっていませんし、12月の姫路城
 や城崎温泉・京都の記事、2月の札幌雪祭りと登別温泉の記事は始めてすらいませんが、
 先にスペイン&フランスの記事を進めたいと思います。
 (もう完全に間に合わなくなってしもうたな・・・by妻)


  さてGW初日の4/27(土)の朝8:25に羽田空港を離陸したJALのヘルシンキ便は、
 しばらくすると旋回して進路を北東に向けました。いつもは北西に向かうのですが、お
 伝えしている通りシベリア上空の通過ができませんので、アラスカ経由となりました。

 

  カムチャツカ半島の東、米国領アリューシャン列島の端をかすめるようにアラスカへ
 向かいます。昔オッサンが初めてヨーロッパに行った時(1987年)は、まだシベリア 
 上空は飛行できず(当時のソヴィエト連邦が許可しなかった)、ヨーロッパまで給油を
 せずに飛行できなかったのでアラスカのアンカレッジ空港で途中降機がありました。
 法外な値段の「アラスカうどん」を食べたことを思い出しましたが、現在は航空機素材
 の軽量化や技術改善等により給油なしでヨーロッパまで行くことが可能ですのでアラス
 カに立ち寄る必要はありません。

  シベリアとアラスカの間を飛行し、そのまま北上して北極海に出て行きます。しかし
 窓の外は厚い雲に覆われて何も見えません。
  そうそう、速報版でも書きましたが、JALの国際線では有料機内食サービスを開始し
 ています。ビジネスクラスならそれ相応の食事が出てきますが、プレミアムエコノミー
 席はエコノミーの食事になりますので、オッサンは3,000円支払ってこの有料機内食を
 試してみることにしました。 和食と洋食から選べるのですが、今回は和食の鰻ご飯に
 しました。既に調理したものを機内で温め直すだけでしたが、意外にも普通に美味しか
 ったです。せっかくの久々の空の旅ですので、少しグレードアップしてもいいかもしれ
 ませんね。😆 あ、ワインとハーゲンダッツのアイスクリームはエコノミークラスの方
 を含むすべての乗客にサービスされますからご安心ください。

  北極海に出るともう北緯80度くらいのところを飛んでいるのですね。もう東西南北が
 どっちなのかよくわからなくなってきましたが、窓の右側にアラスカとカナダの最北端
 を眺めつつ北極点を回り込むように飛行しているようです。真ん中の白い部分は北極海
 の氷のようですが、その右の方(黄緑色の線の右側)には真っ白い巨大な島が見えます。
 どうやらこれがグリーンランドのようです。デンマーク領ですが、世界最大の島ですね。
 しかし万年雪と氷河に閉ざされた極寒の世界、人間よりもアザラシとホッキョクグマの
 ほうが多いといわれる土地ですね。その最北端を通ってスカンディナビア半島に入って
 いく飛行路のようです。そら時間がかかりますわ・・・


  このあたりから雲がなくなって外の景色が見えてきました。しかし人家は見えずに、
 ひたすら雪と氷の世界が続きます。

  グリーンランド最北部の上空はほとんど雲がなく、荒涼たる雪原が見渡せました。
 こんなところに不時着したらえらいこっちゃ・・・(アホ)

  なんだか模型みたいな感じがしますが、現実にこんな場所があるのですね・・・


  このフライトは昼間なのですが、機内では最初の食事が終わった後(離陸後3時間後)
 からはブラインドが下ろされ、機内の大半の方がお休みになっていたようです。しかし
 オッサンは寝ることができず、ずっとフライトレコーダーや窓の外を見ていました。
 やはり何もしないで10時間以上も座りっぱなしですと辛くなってきますね・・・


  そういえば、機内でものすごいイビキがきこえてきたので、どこのオッサンや?と
 思ったのですが、よくよく見ると女性でした・・・アスリートなのでしょうか?物凄い
 迫力でした・・・オッサンは耳栓を持参していましたので、事なきを得ましたが。😆


  プレミアム・エコノミー席のお客さんには、途中で一回おやつ代わりに「うどんです
 かい」というJALが開発したカップうどんのサービスがありました。気圧の低い機内で
 は沸点が低いため、それに合うように開発されたそうです。ま、美味しくはありません
 が、機内でカップうどんを食べられるということだけでも画期的です。これはもう長い
 歴史がありますので、お馴染みだと思います。(そばですかい、らーめんですかいなん
 ていう姉妹製品もできているみたいです。)

      

  このほかの支給品?はロールパンにハムなどの具が入ったものが一人一個、ミネラル
 ウォーター小1本。ま、エコノミークラスですから、こんなもんでしょうね。
  機内は乾燥しますし、CAの方は頻繁には来てくれませんので、機内用に飲みものが
 あったほうが安心ですね。オッサンは羽田空港の出発ロビーで冷たい麦茶とお水を購入
 して持ち込んでいました。(機内預けはできませんので、出国手続き後に買う必要あり)
  機内エンターテイメントもありますが、JALやアジア系の航空会社はクラシック音楽の
 プログラムが欧米系航空会社と比べると貧弱なので、オッサンはあまり利用しません。
 欧米系の航空会社では、必ずオペラ全曲版が1つはプログラムにありました。今はどう
 だか知りませんが・・・(そんなん、一般の日本人には必要ないやろ・・・by妻)


  10時間ほど飛行して、到着まで残り3時間少々となった頃に機内が明るくなり、2回
 目の食事が出てきました。選択の余地なしで、タコライスっていうんですか? かなり
 庶民的なスパイシーな食事でした。不味くはないが、赤ワインとは合わない・・・
  (このメニューにはふつうはビールやろ。by妻) 
  あ、たいめいけんさんとの提携のメニューらしいです。

  食事をしているうちに、飛行機はスカンディナビア半島にさしかかりました。なんと
 北西側から南東に向かっているのですね。地球を(疑似的に)半周したような感じです。

  ノルウェー北部のトロムソ(冬のオーロラ見物の基地)の町とフィヨルドが見えま
 した。4月末ですが、北ヨーロッパもまだ雪に覆われているようです。ま、この辺りは
 北極圏ですから当然かもしれません。

  さらに一時間ほど飛行しますと、あ、緑の大地が見えてきました。もうフィンランド
 上空にさしかかってきました。森と湖の国らしく、あちこちに湖や池が見えました。


  ヘルシンキには2017年の旅行では降り立ったのですが、今回は単なる途中乗り継ぎ地
 です。それでもなんとなくワクワクしてきました。


  ヘルシンキの町の少し北にあるヴァンター国際空港には、ほぼ定刻に到着しました。

  現地時間の午後3時40分、サマータイムなので日本とは6時間の時差があります。
  (日本では夜の9時40分ですね)
  ヘルシンキは青空ですがまだ気温は10℃前後と寒いようです。もちろん空港内は暖房
 が効いているので快適でした。コンパクトながら近代的でおしゃれな空港です。

  オッサンはここから乗り継ぎ便(イベリア航空の機材を使ったフィンエアーとの共同
 運航便)でスペインのマドリードに向かいます。乗り継ぎ時間はわずか1時間しかあり
 ません。JALの方は大丈夫だと言っていましたが、疑い深いオッサンは心配していまし
 た。一応トランクはスルー扱いにしていますので、再度の荷物の手続きは不要ですが、
 EU圏外居住者は最初にEUに入国した国で入国審査をする必要があるため、その時間
 を含めて果たして大丈夫なのか、心配でたまりませんでした。もちろんこの日のマドリ
 ード便はこの後にはありませんので、万一乗り遅れたらいきなり予定が大幅に狂います。


  幸いトランジット(乗り継ぎ)の案内はわかりやすく、乗り継ぎ便に向かう日本人も
 それなりの人数がいましたので迷わずに入国審査窓口まで辿り着きました。
  ここではこんな方がお出迎えしてくれました。

     

  しかし、暢気にこんな写真を撮っている場合ではなかった・・・
  フィンランドはあの暴虐国家の隣国であるので、入国審査はかなり慎重にやっている
 ようなのです。英語での口頭試問ですが、いろいろと訊かれました。
  入国の目的は?  ・・・観光です。
  何日滞在するの? ・・・スペインとフランスで合わせて7泊します。
  帰りの航空券を見せて・・電子チケットなので、印刷した紙もでいいですか?


  その後も発行したばかりでまだ使っていないのに、パスポートのページを一枚ずつ念
 入りにチェックされました。あの、乗り継ぎ便まで時間があまりないんですけど・・・
 とはとても言えませんでした。(言っても態度は変わらないので、言わないのが正解)
  5分ほどかかってようやく解放されました。やれやれ、さぁマドリード便の搭乗口は
 どこだろう・・・

     

  とてもわかりやすい案内板でしたが・・・あれ?
  ロンドン・ヒースロー空港や、シカゴ・オヘア空港に行く便はすぐ近くの搭乗口です
 (この場所から徒歩2~3分)が、オッサンの乗る予定の16:40発のマドリード行きは、
 なんとここから30分もかかるというではないですか! それほど広くはない空港だと
 聞いておりましたが、おそらく端っこの方にあるのでしょう。たった1時間しか乗継ぎ
 の時間がないのに、入国審査などで既に軽く20分が経過しています。つまり、ここから
 普通に歩いていては搭乗口への到着が出発10分前になってしまうということです。
  このことに気づいて血相を変えたオッサン、荷物を抱えてダッシュです。ちょっと、
 いやかなり恥ずかしいのですが、そんなことを気にしている場合ではありません。


  本当は少しでも時間があれば、この免税店に立ち寄ってウインドウショッピングを
 したかったのですが、それも無理です。一瞬立ち止まって写真を撮っただけで、再び
 ダッシュです。(恥ずかしいオッサンや・・・by妻)

  楽し気なデザインのカップや食器がたくさんありました。妻が居たら絶対に見たいと
 言っただろうな。でもそんなことをしていたら飛行機に乗り遅れる~(アホ)

    


  走りながらも、免税店の写真を撮っていたオッサン。(往生際が悪いな。by妻)
 どんなショップがあったのか、どんなものを売っていたかを後で確認しようかと・・・

  ファッションや皮革製品、高級腕時計の店がいっぱいありました。ま、オッサンには
 円ちゃう、縁のないものばっかりですが・・・


 そして搭乗口が近づいてきたところで・・・オッサンはついに足を止めてしまいました。

  妻が大好きそうなクリスマスグッズを売るお店がありました。幸い数人しかお客さん
 がおらず空いています。せっかくフィンランドに来たんだから、何か買って帰ろう・・
 という貧乏根性がオッサンを突き動かしました。(そんなことしてる場合か!by妻)
  ・・・ということで買ったのがコレ。嵩張らないので良かった。シベリアンハスキー
 の小さなマスコットは妻が喜びそうだなと。しかし、いきなり円安の洗礼を受けました。
 チョコレートが千円、マスコットが1,500円、クリスマス飾りが600円・・・高っ!

  適当に目についたものを掴んでレジに向かい、キャッシュで支払いするまでに所要5
 分。ダッシュした為に稼いだ時間を有効に使うことができました。😆
  いや、北欧はもう一回行きたいよな~ (私かて、行きたいわ~by妻)


  さらにこんなお店もありましたが、さすがにもうタイムオーバーです。

  ムーミンさん、スナフキンさん、残念ですが先を急ぎますので・・・(アホ)

    


  こちらではニョロニョロさんがお出迎えしていましたが、残念ながらスルーです。
 ちょっと見てみたかったな~ (ホンマに往生際が悪いな、オッサンは!by妻)

  そして再びダッシュ! 息せき切って搭乗口にたどり着いた時には、乗客の姿は既に
 ありませんでした。え?もしかして搭乗締切り時刻を過ぎてしまったの? 時刻は現地
 時間の午後4時25分。出発の15分前です。あちゃ~ やっちまったか・・・
  ゲート前には険しい顔をしたCAのお姉さまが数人いました。そしてヨレヨレの恰好
 で肩で息をしているオッサンを見つけるや、「こっちよ!」と叫びます。オッサンは
 「まだ大丈夫ですか?」と尋ねると、「OK!ご搭乗ありがとうございます。」と。
  あぁよかった・・・もし乗り損ねていたらこの後の予定が丸一日狂ってしまうところ
 でした。おそらくJAL便からの乗り継ぎで、荷物もスルーでチェックインしていたので
 その客が必ず来るはずと、待ってくれていたようです。(それなのに暢気に途中で買い
 物をしていたオッサンは反省せなあかんわな。by妻)
  しかしな~、この状況で1時間しか乗り継ぎ時間がないのはきついですよ、JALさん。
 一般人には絶対無理です。最低でもあと30分は余裕がないと厳しいと思います。


  さすがにこの状況では搭乗口近くの売店で飲み物や食べ物を買うことはできず、すぐ
 に大人しく機内に入りました。(当たり前やろ。by妻) 
  ちなみにヘルシンキ便からマドリード便に乗り継いだ日本人はオッサンの他は皆無。
 機内にも日本人はおろか中国人も含めて東洋人がいませんでした。


  乗り継ぎ便のマドリード行きは3列×3列のエアバスの普及機。狭くて窮屈でした。
 しかも満席。オッサンの席は中ほどの通路側でした。残念ながらヨーロッパの町並を
 機上から眺めることは叶いませんでした。ま、どっちみち曇っていたけれど。
  そういえばオッサンの隣に座っていたのはロシア語を話す人たちでした。ロシア人
 かどうかはわからないけれど・・・彼らはCAには英語で対応していました。

  ここでは軽食サービスは有料でした。お腹が空いていたので、多少お金を出してでも
 何かを食べておけばよかったな・・・マドリードまでの4時間のフライトが長くて苦痛
 でした・・・出てきたのはオレンジジュースだけでした。

  「ナランハ」っていうのね、スペイン語ではオレンジの事を・・・ちなみにパイン
 は「ピニャ」でした。(ほんならパインアメはなんていうんじゃ?by妻)


  さぁドタバタしましたが、さらに時計の針を1時間戻します。4時間半の飛行でほぼ
 定刻の現地時間の午後8時20分にマドリード・バラハス国際空港に到着しました。この
 磁器のヨーロッパは夏時間ですので、午後8時過ぎでもまだ外は明るいのです。しかし
 日本時間では時差7時間ですので既に翌日の午前3時20分。ほぼ徹夜状態でした・・・

  やれやれ、何とか無事に1日目の宿泊地マドリードにたどり着きました。思ったより
 長い記事になってしまいましたが、お付き合い頂き有難うございます。
  次回からは楽しいスペインの記事を書いていきたいと思います。