Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

2024GW スペイン・フランスの旅 ⑩訂正!ティッセン・ボルネミッサ美術館で名画鑑賞・・・その1

  プロ野球の交流戦。懸念した通り、我らがタイガースは泥沼にハマりました。現在、
 1勝7敗の最下位で、リーグ通算でも貯金がなくなりました。主砲の大山、サトテル、
 ノイジー、抑えの一角ゲラが二軍。代わって出てきた選手もさほど二軍落ち組と変わら
 ない成績・・・これじゃあ今年は厳しい。打線は1点を取るのがやっとで、先発投手が
 6~7回まで凌いできても、疲弊の激しい中継ぎ・抑えが逆転されるという、ファンに
 とってはあまりに残酷な試合が続き、オッサンも意気消沈しています。少しドラゴンズ
 ファンの気持ちがわかりました。(余計なお世話じゃ!by中日ファンの皆様😠)


  ということで、気を取り直して旅行記事を続けます。
  王家の訳アリ子女を収容した「都会の修道院」を見学した後、次の目的地に急ぎます。
 地下鉄を使うほどの距離ではないので、オッサンは再びマドリードの中心部ソル(広場)
 を通り、東に向かって歩きます。お、途中にはスペインの国会議事堂がありました。

  日曜日なので議会はお休み。警備のパトカーが1台停まっているだけで、のんびりと
 した感じです。かなり大きな建物でしたが、ギリシア風のファサードが面白いですね。


  ソルから東に延びるサン・ヘロニモス通りを歩いて15分程、大きな通りとぶつかる角
 に目的のティッセン・ボルミネッサ美術館があります。ここはマドリードの3つの著名
 美術館の一つですが、比較的知名度が低いと思います。残る2つは、世界屈指の美術館で
 あるプラド美術館と、あの人類史に残る名作ピカソの「ゲルニカ」を所蔵するソフィア
 王妃センターですが、この2つはマドリードを訪れる観光ツアーには必ずといっていい
 ほど組み込まれ、人気も高いのですが、ティッセン・ボルネミッサ美術館は「知る人ぞ
 知る」という感じです。しかし、この美術館はティッセン・ボルネミッサ男爵が集めた
 中世から現代にいたるまでの質の高い絵画が数多く所蔵されており、美術ファン注目の
 美術館なのです。オッサンは、この美術館を含めた「マドリードの3つの美術館の割引
 チケット」をあらかじめ購入していましたので、まず手始めにここに来たのでした。
 (オッサンはお得なチケットには弱いな、相変わらず・・・by妻)


  美術館は、ビリャエルモサ宮殿という貴族の館を改装したものですが、お洒落なレス
 トランも併設されていてなかなかいい感じです。日曜日の午後1時半頃ですが、あまり
 混雑もしておらず、チケットも持っていますので案外すんなり入場できました。一昔
 前のスペインだったら、この時刻はシエスタ(お昼寝タイム)でしたので、観光施設も
 閉まっていたと思われますが、現在はそんなことはなく、夜も遅くまで営業しています。
 スペイン人もイタリア人同様、「観光は儲かる」ことがわかってきたみたいです。

  個人のコレクションをベースにした美術館ではありますが、西洋美術史をたどること
 ができるほどに多くの優れた名画が収蔵されていますので、お目当ての作品を見落とす
 ことなく効率的に回らなければなりません。オッサンのスケジュールが立て込んでいる
 のであまり時間の余裕がないのも理由ですが、美術館や博物館で集中して作品を鑑賞で
 きるのはせいぜい2時間が限度ですので・・・
  収蔵品は地上階、1階(日本式の2階)、2階(日本式の3階)に時代別に分かれて
 展示されていますので、どの作品がどの部屋にあるか目星をつけてから、回ります。
 そうそう、この美術館は写真撮影はOK(三脚とフラッシュ使用は禁止)でした。
   
  まずは1階(日本式の2階)の中世からルネサンス期にかけてのコレクションを鑑賞
 します。まずは展示室1、イタリア・初期ルネッサンスの作品からです。

  おお、なんとシモーネ・マルティニさんの聖ペテロ(キリストの12人の弟子の一人
 でトップ格)です。鍵を持っている姿で、ペテロさんとわかります。いやぁ、フィレン
 ツェやシエーナに行かなければ見られないと思っていましたが、ここにもありましたか。
 男爵の慧眼(と財力)はすごいです。その他にもドゥッチオ・ディ・ブォニンセーニャ
 さんの絵もありました。いずれも14世紀前半の絵画なのですが一体どうやって入手した
 のだろうか・・・オッサン、いきなり衝撃を受けました。
  まだ中世キリスト教の呪縛が解けていない頃に、このような人間的(写実的)な絵画
 を描いたシモーネ・マルティニさんは、ルネッサンスの先駆者の一人といえます。題材
 こそキリスト教普及のためのものですが、そこに描かれたペテロさんは、確かに聖人で
 はありますが、まるでその辺にいるかもしれないお爺ちゃんのような姿をしています。
  
  続いて展示室3、うわ、なんだこれは!

  小さいのですが、これは彫刻? と思いきや、彫刻のように見せるように精緻に描か
 れた油彩画だそうです。作者は15世紀前半のフランドル(現代のベルギーおよびオラン
 ダ南部)の天才画家ヤン・ファン・エイクさんです。あのベルギーの古都ヘントにある
 聖バーフ教会の有名な祭壇画「神秘の子羊」の作者(兄弟だけど)ですね。
  描かれているのは受胎告知の場面。聖天使ガブリエルさんが聖母マリアに「神の子」
 の懐妊を伝えるシーンですね。まぁ作り話ですが・・・😆(まぁええやん。by妻)
 そうですね、信じるものは救われる。この作品は、個人(恐らく新興の金持ち商人)の
 信仰のために制作されたもののようです。プライヴェートな作品なので、サイズが小さ
 いのですね。


  さらに同じ部屋にはこの美術館の至宝の一つ、ネーデルラントの画家クリストゥスの
 「枯れ木の聖母」がありました。思ったよりも小さい絵でした。聖母子が枯れ木の輪の
 中に描かれているという、ちょっと変わった題材の絵です。当時にしてはシュール?だ
 と思われます。北方ルネサンスの画家らしく、油彩で精緻に描かれています。

     

  うぅむいきなりイタリアとフランドルのルネッサンス初期の名作を鑑賞できるとは。
 やるな、ティッセン・ボルネミッサ美術館(以下、長いのでT・Bと略します)。


  おぉ、そしてシチリア出身のイタリア人なのに、フランドルに行って北方ルネサンス
 風の肖像画を描いたアントネッロ・ダ・メッシーナさんの絵もありました。この人の絵
 はオッサン、気に入っているのですぐにわかりました。これはもう、現代でも通用する
 感じの表情豊かな肖像画ですね。この絵は15世紀後半頃かな。フィレンツェでは本家の
 ルネッサンスが最盛期を迎える頃になりますね・・・

 
  そして、ありました。同じ展示室5には、このT・Bを代表するルネッサンスの絵画、
 フィレンツェの画家ドメニコ・ギルランダイオさんの名作、「ジョヴァンナ・トルナブ
 ォーニの肖像」です。これは必見の作品です。さすがにこの絵の前には人だかりがして
 いましたので、少々待ってからじっくり鑑賞させて頂きました。

      

  横顔ですが、美しく気品にあふれる貴族の若い女性の肖像画です。一度見たら忘れる
 ことができない名画のひとつです。こんな女性が窓辺にいるのを見かけたら、当時の恋
 多き男たちは思わず振り返ってしまったでしょうね。(エメロン美人とちゃうで。by妻)


  おお、さらに同じ部屋にはドイツ・ルネサンスの巨匠ハンス・ホルバインさんの名画
 があります。こっちは対照的にむさ苦しいオッサンの肖像ですが、ただのオッサンでは
 ありません。英国王ヘンリー8世です。あの、新しい女性と結婚したくて前の奥さんと
 離婚したために、離婚を禁じたカトリック教会(法王)から破門され、英国国教会を
 設立してしまった破天荒な王様です。(たいがいな奴っちゃな。by妻)

  美しい絵ではありませんが、歴史的な王様が得意絶頂な姿を写実的に描いた作品で、
 実に興味深いです。あ、そういえば妻が妻の友人から、「ヘンリー8世ってブラゼルに
 似てるやん」と言われ、この絵の画像を見せられて大爆笑したという話を聞きました。
 ブラゼルとは、少し前のタイガースの助っ人外人です。・・・まぁ似ているっちゃぁ、
 似ているかな・・・(そんなこともあったな。by妻)
  ホルバインさん、ヘンリー8世さん、楽しい話題を有難うございました。(アホ)


  もう一つドイツの画家の作品です。妖艶な裸体画で有名なクラナッハさんです。
 スケベな依頼人(王侯貴族や金持ち商人)のリクエストに応えて?、神話にかこつけ
 てエロティックな絵をたくさん描いていた方ですが、腕は確かですので今では芸術品
 とみなされて多くの美術館に作品が展示されています。😆 

  しかしクラナッハさん、そんな絵ばかりではなく真面目に肖像画も描いていました。
 1533年には、あのスペイン国王にして神聖ローマ帝国皇帝でもあったハプスブルク家の
 カルロスさんを描いています。当時の世界最強の権力者からの依頼ですからね。きっと
 クラナッハさんは一目おかれていたのでしょう。(いや、ひょっとしたらエロティック
 な絵を描いて貰いたくて頼んだんちゃうか?by妻)


  そして11室にはスペインの誇る名画家の一人、エル・グレコさんの作品がありました。
 スペイン人ではなくギリシアのクレタ島出身なので「ギリシア人」というあだ名で呼ば
 れていた16世紀後半の方です。この人の絵は特徴的なので、すぐにそれとわかりますね。
  こちらはまだまともな?初期の頃の作品かな。有名な「受胎告知」ですね。

  同じ「受胎告知」でも後期の先品はぶっ飛んでいます。縦長の構図で、天上の世界と
 地上の世界を繋げるようなダイナミックな絵をたくさん描きました。色彩も強烈です。
 これも、一度見たら忘れられなくなるような絵ですよね・・・

      

   こちらは「聖母被昇天」かな。こちらも神々しいけど、ちょっとおどろおどろしい。  

     

  「磔刑の十字架を運ぶキリスト」です。悲壮感はなく、神秘的な印象がします。
 エル・グレコさんは数多くの絵を描いているので、その絵を見る機会は多いですが、
 (日本の倉敷にある大原美術館にもあります)やはり本国スペインには質・量ともに
 すばらしい作品が揃っていますね。当たり前ですけど・・・

     

  
  お次は14室、スペインのルネサンス期の画家スルバランさんの「聖女カシルダ」です。
 上目遣いでこちらを見ているいわくありげな女性。なんだかミステリアスですね。

     

  そして15室にはスペインの誇るルネサンス期の名画家ムリーリョさんの聖母子があり
 ます。柔らかな色彩とタッチで描かれた聖母子のシリーズは、信者でなくても心が癒さ
 れる感じがしますね。オッサンもこの人の絵は心地よくて好きです。
  聖母子とビテルボ(中部イタリアの小都市)の聖女ロサ、のようです。

     


  ・・・という感じで、14世紀から17世紀までのヨーロッパ各国の著名画家の作品を
 数多く鑑賞することができました。個人のコレクションとしては抜群ですよね。しかし
 ここまではT・Bの所蔵する作品のほんの一部です。この後、近現代の作品に参ります
 が、まだまだスゴイ作品がたくさんありました。
  しかし長くなりそうですので、いったん今日はここまでとさせて頂きます。
 (また、いつ終わるかわからんようになるんちゃうか?by妻)