Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

2024GW スペイン・フランスの旅 ⑭訂正!ティッセン・ボルネミッサ美術館で名画鑑賞・・・その5

  今日は全国的に蒸し暑くて不快な一日だったようです。そんな日は気が滅入るような
 ことばかりでした。タイガースは今日も無得点の完封負け。今シーズンは今一つ元気が
 なかったオリックス相手に、2日連続で打線は沈黙。これは本当に重症だ。たぶんもう
 今シーズン中に調子を取り戻すことは無いでしょう。奢っていたわけではないと思いま
 すが、昨年度に慣れないこと(日本一)をしてしまったものだから、今シーズンを戦う
 ための準備(昨年度からの上積み)が、チームとしても個人としてもできていなかった
 のです。一部の先発投手を除いて・・・ま、それはオープン戦からなんとなくわかって
 はいたのですが、才木君をはじめとする投手陣の頑張りと岡田監督の老獪な采配のため
 に崩壊せずに済んでいただけでしょう。でも、それも限界に近いようです。もう無駄な
 小細工はやめて一から出直すつもりで、来シーズンに繋がる戦い方をしてほしいです。
 もちろんまだAクラスの可能性はあるので、最後まで応援は続けますけどね・・・
  その前に、交流戦の最後となるパリーグでダントツトップのソフトバンクに、せめて
 1つは勝ってほしい。いや、現状ではそれは高望みかもしれない・・・せめて、1点は
 取ってほしい・・・(随分弱気やなオッサン。相当がっかりしているの~。by妻)


  そうそう、このところ食料品の値上げもかなり酷いなと思っていましたが、今日は
 腰を抜かしそうなくらいビックリしました。いつものスーパーで、オッサンが愛用して
 いるエクストラ・ヴァージンのオリーブオイル(約450ml)を買おうとしたのですが、
 値段を見たらなんと1,680円! 買うのは3ケ月ぶりくらいですが、3月初旬頃は確か 
 千円はしなかったはず・・・オッサンは買い物かごに入れるのをやめ、プライベート・
 ブランドの980円のオリーブオイルに取り替えました。ワインほどではありませんが、
 こんなに酷い値上がりとは・・・これではイタリア料理の値段も上がるよな・・・
 やはり異常な円安の影響も大きいでしょう。米国の利下げが期待できない状況なので、 
 当面は円安が続く見通しとのことですので、輸入品の価格はこれからも上がり続ける
 のでしょう・・・はぁ~😩  
  最近は物価高に呼応するように若い人の賃金も、年金の支給額も上がっているけど、
 定年間際の賞味期限切れのオッサンの給料は減ることはあっても上がることはありま
 せんので、これは真剣に生活防衛をしなければ・・・😟
  (ワインと旅行をやめたらえぇんや。カンタンやで。by妻)


  おっと、旅行記事を書くと言っておきながら、せせこましくネガティブなことをダラ
 ダラ書いてしまってすみません。気を取り直して・・・
  マドリードのティッセン・ボルミネッサ美術館の最終回(予定)です。残り約20分で、
 地上階(日本式の1階)にある現代美術の傑作を鑑賞します。(無茶やな~ by妻)


  最初は米国の画家エドワード・ホッパーさんの作品「ホテルの一室」です。

  解説によりますと、若い女性がホテルで下着姿になって、翌日に乗車する列車の時刻
 を調べている、というシーンだそうです。なぜこれが現代絵画かと言いますと、今まで
 はそんな事を絵画の題材にするなんてことはなかったからなんでしょうね。抽象絵画の
 ように何を書いているのかよく分からない、ということはありませんが、なんだかいろ
 いろと想像を巡らせてしまうような絵ですね・・・1931年の作品ですので、世界大恐慌
 が始まった頃か。彼女が浮かない顔をしているのも株価の暴落のせいかも。(アホ)


  あ、お次はこの美術館の代表作の一つ、パブロ・ピカソ様の「鏡を持つアルルカン」
 です。ピカソ様がよく題材に用いた道化師シリーズですね。1923年の作ですので、初期
 の「青の時代」、若気の至りの?「キュビスムの時代」を越えて、新たな境地に踏み出
 し始めた頃の作品のようです。アルルカンとは、イタリアの仮面喜劇コンメーディア・
 デラルテの主役の一人アルレッキーノのことですね。数年前に訪れたイタリア旅行での
 影響を受けていると言われています。また、このナルシスティック?なアルルカンは、
 ピカソ自身の姿を投影したものだと言われています。うん、まぁそうかもね。
  「俺って、結構イケてるよね~」・・・とは言っていないと思いますが。😆

  有名な絵ですので、やはり大勢の人がこの絵の周りに集まっていました。それでも、
 人がいなくなった隙に真正面から写真撮影ができましたし、じっくり鑑賞できました。


  お、もう一つピカソ様の絵がありました。こちらはスペインらしい題材「闘牛」です。
 1934年の作品。こんな絵は彼にしか描けないでしょうね・・・


  お次はそのピカソ様に「20世紀最後の巨匠」と呼ばれたというポーランド系フランス
 人の画家バルテュスさんの絵です。少女と真剣にカード遊びをするオッサン、なんだか
 ちょっとアブナイ感じですね。そうなんです、バルテュスさんは少女の絵(特に裸体画)
 を好んで描き、米国では物議を醸したので、どうしてもそういう先入観を抱いてしまいます。このオッサンのヘンテコな頭の形と、(少女をモノにしようと企んで)身を乗り出す   ような前のめりの恰好が・・・

   なんとなくこの方 ↓ に似ているなと思ってしまったオッサンでした。😆 
  「ウルトラセブン」に登場した、極悪宇宙人のバド星人ですけど・・・(アホ)

    

  オイ、また脱線しとるで・・・(by妻)
  あ、スミマセン。つい調子に乗ってしまいました・・・先を急がねば・・・


  うひゃあ、次はまたヘンテコな絵ですよ。これはたぶん・・・
  はい、想像通りフランシス・ベーコンさんの絵です。アイルランド生まれですが、
 なんとマドリードで亡くなられたそうです。彼はモデルの体や顔をグニャグニャにねじ
 曲げて描いていました。この絵は「鏡に映るジョージ・ダイヤーの肖像画」、1968年の
 作品です。このモデルの方は、永年のベーコンさんの愛人だったそうです。つまり彼は
 俗にいうLGBTだったのです。まぁ芸術家には多いけど。(ゲイ術家やな。by妻)  

    

  まぁ個人的な性癖はどうあれ、ユニークで現代的でシュールな作品を遺した方ですね。
  
  お次は、あ、これもわかりました。あの特徴ある細長い人物像の彫刻は・・・
  ジャコメッティさんですね。彫刻は有名なので似たような作品をよく見かけるのです
 が、絵画も書いていたんですね。(左側) これはなかなか興味深い展示方法です。


  そして最後はシュールレアリスムの巨匠たちの作品で〆ます・・・
  まずはベルギー生まれのルネ・マグリットさん・・・だまし絵のような、現実と非現実
 の世界の境界を描くような独特の作品をたくさん残しました。
  破られた窓ガラスの向こうにはのどかな草原の風景がひろがりますが、手前に散らばる
 ガラスの破片にも、その風景が埋め込まれています。こちらは非現実の世界ですね。

     

  そして、スペイン:カタルーニャ地方(バルセローナのある州)出身の巨匠の一人、
 ホアン・ミロさんの作品です。タイトルは「ギターを持つカタルーニャの農夫」です。
 うーむ、凡人には理解が難しいです・・・ 海のような深い青い背景の色がインパクト
 ありますね。妻はこういう抽象絵画、なんだか楽しい雰囲気のする絵が好きでした。

    

  そしてティッセン・ボルネミッサ美術館鑑賞の最後を飾るのは、もう一人のカタルー
 ニャの巨匠、いやシュールレアリスムの代表画家であり、ピカソと並ぶ人気者のあの方。
  そうです、この人しかいません。奇人変人サルヴァトール・ダリさんです。

  ものすごいデッサン力ですが、訳ありげなオブジェのようなものを画面の中に展開
 して、幻想的なイメージを作り上げています。なんだか夢に出てきそうな情景・・・


  そして最後は、有名なこの作品。また、題名が凝っているんですけど・・・
「目覚めさせる前の一瞬の  ザクロの周りに飛んでいるミツバチによる引き起こされた夢」
 ・・・なんだかよぅわからんのですが・・・一度見たら忘れられなくなります。

  後ろの方にのっしのっしと歩いている、針金のように細い足の象さんがシュールです。
 これは彼がよく使っているモチーフですね。そして横たわる裸体の美女に襲い掛かる?
 二匹のトラは、なんとザクロの実から飛び出した獰猛な魚の口から飛び出しています。
 そしてミツバチはどこにいるのかと思ったら、横たわる美女(画家の妻ガラのようです)
 の手前にある小さなザクロの実の周りにいました・・・ 
  うーむ、これで一体なにを伝えようとしているのか意味不明ですが、確かにインパク
 トはありすぎますね。欧州の戦火を逃れて米国に移り住んだ1944年の作品です。
 ダリはピカソと違い、あまり政治的なアピールを絵画に持ち込まなかった人のようです
 ので、戦争に関するメッセージではないとは思いますが、単なる「ウケ狙い」っていう
 訳ではないですよね、ダリさん? (おもろいから別にえぇやん。by妻)


  ということで、約1時間半かけて14世紀の初期ルネッサンスから、20世紀の現代絵画
 までを駆け足で鑑賞してきました。さすがに少々疲れましたが、お目当てにしていた絵
 は概ね見ることができたかなと思います。噂に聞く通り、ほぼすべての時代の著名画家
 の質の高い作品を網羅している感じで、見ごたえがありました。ここは穴場ですね。
  マドリードに1日しか滞在できないスケジュールであれば、プラド美術館一択だと
 思いますが、もう少し時間があれば、ここも訪れる価値は十分あると思います。


  最後にちょっとだけミュージアムショップを覗いてみました。ヨーロッパの美術館
 のミュージアムショップは、どこもお洒落で洗練された記念品、お土産品を売ってい
 ます。オッサンは日本語のポケット版の図録と、嵩張らないお土産を買いました。
  最近では中国語のガイドブックはあっても日本語版がない美術館や観光施設が多く、
 我が国の凋落ぶりを実感させられているのですが、日本語の図録を置いているとは、
 さすがはT・B美術館です。 ますますファンになってしまいます。😆

  5回にわたって、ティッセン・ボルネミッサ美術館の名作をご紹介してまいりました。
 絵画にあまり興味のない方にとってはつまらない記事だったかもしれませんが、どうか
 ご容赦をお願いいたします。(いつになく、えらい低姿勢やな・・・by妻)


  名残惜しいけれど、時刻は午後3時半。もう時間の余裕がありませんので、次の目的
 地へと急ぎます。次に鑑賞するイベントは午後5時スタートなのです。その前に、一度
 ホテルに戻って着替えたり準備をしなければなりませんので・・・ 
  (相変わらずバタバタ貧乏旅行やの~ by妻)