Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

文化の日:歌舞伎を観に行ってきました!

   今日11/3は文化の日。ちょっと肌寒いけどまずまずのお天気。午前中のうちに
  掃除・洗濯・布団干しとパパっとやり終えて、11時にはお出掛け。約5ヶ月ぶり?の
  ギンザです。お上りさんみたいな感覚。


   久しぶりに復活した歌舞伎座の「十一月吉例顔見世歌舞伎」に行くのが目的です。
  東銀座の地下鉄駅を降りて、歌舞伎座地下一階に入ると、いつもと変わらないお店が
  出ています。あぁ、ようやく元通りになってきたのかな。ちょっと気が早いけれど、
  クリスマスツリーも出ています。歌舞伎座にはちょっと似合わないねぇ・・・ 
   ビッグサイズの松の盆栽とかのほうがえぇんちゃうか?   

  チケット売り場を覗くと、今日のチケットも結構残っていました。午後からの第二部
 のチケットを購入済でしたが、夕方の第三部のチケットも二等席の良い席があったので
 買ってしまいました😝! 相変わらず衝動買いが治らんオッサンやのう(by妻)。
  通常は昼の部、夜の部の二部構成で、だいたい3演目ずつという形だったのですが、
 今はコロナ対策のため一演目ごとの上演で、演目ごとに観客入れ替えて消毒をしている
 そうです。松竹さんも大変やなぁ。一演目単位の売り出しなので、チケット代はお安く
 なりますね。


  演目は、第二部がコメディタッチの「身替座禅」。音羽屋(尾上菊五郎家)のお家芸
 で、当代の菊五郎が(バカ)殿様役、性格俳優?市川左団次がとってもコワイ奥方様を
 演じます。配役を見ただけで楽しそうな感じです。
  第三部は源平モノの「一條大蔵譚(いちじょうおおくらものがたり)」。歌舞伎界の
 大御所・高麗屋(こうらいや)の松本白鷗(PCのカナ漢字変換で正字が出てこない)が
 主役です。先代の幸四郎。現幸四郎のお父さんね。ソニー損保のCMに出ている人。

    

  地上に出て、正面玄関から歌舞伎座に入ります。
  今日は小さくて便利な?ワサオ君と観劇です。妻の位牌も一緒です。妻はあまり芝居
 好きではありませんでしたが、イベント好きでしたし、ミーハー?なので歌舞伎役者は
 よく知っていたので役者目当てで楽しんでいたようです。 


      

  入口はいつもと違う物々しさ。チケットのモギリはセルフサービス。そして😆認証
 とセットになった装置で自動検温(私、35.6℃と冷血動物みたい)、アルコール消毒液
 を噴霧して入場です。中へ入ると、係員の女性がずらりと並んでいます。後でわかった
 のですが、観客が密にならないよう監視するためと、次の部との入れ替え時間に清掃・
 消毒をするためスタンバっているようでした。なんだか緊張するなぁ。
  そして、楽しみにしていた茶店や売店・食事処も営業中止。ペットボトルのお茶と水
 のど飴しか売っていません。(売店は劇場の中からは入れませんが、細々と営業してい
 ました。ただし品数は大幅減。私がいつも購入していた愛媛・卯之町?の「山田屋まん
 じゅう」は売っていませんでした。ちぇっ!)
  座席は定員を半分にしていました。椅子に赤いテープが張られている席は座れません。
 前の列とは互い違いに、両隣りも空席になります。これは見やすいよね。

  開幕まで時間があったので二階に行ってみると、ほぼガラガラ。やはり歌舞伎は年配
 の御贔屓筋が多いので、コロナ対策をしていてもまだ自粛されている人が多いのかも。
 興行的には大変な状況ですね。プロ野球や大相撲と違ってTV放映権とかはないし、圧倒
 的にチケット収入に依存しているから松竹さんも大変だと思う・・・ 

  野球と一緒で、掛け声禁止。キメのポーズ?で大向こうから「音羽屋!」とか声が
 かかるのが楽しいのですが、拍手以外なしの静かな観劇となりました。そうそう、何と
 三味線や長唄の方々もみんな黒いマスクをしていました。びっくりです。さすがに俳優
 はしていませんでしたが・・・
 「身替座禅」はホンマにアホなストーリー。恐妻家のバカ殿様が、コワい奥方を騙して
 愛人と逢引するために、自分の家来を身替にして家を抜け出すのですが、策略に気づい
 た奥方がその家来の身替になって夫を待ち受け、夫の悪事が最悪の状態でバレてしまう
 という、世の旦那様方にとっては非常に示唆に富んだ名作?です。(いかにもアンタが
 好きそうな演目やのう。by妻)
  まあ菊五郎のお家芸だけあって愛嬌たっぷりの憎めないお殿様と、常に悪役(面)の 
 左団次が扮した見るからにオソロシイ奥方の掛け合いがめっちゃ楽しかったです。身に
 覚えのある御仁には見たくない演目でしょうね・・・


  第三部の「一條大蔵譚」は・・・やめときますか。歌舞伎オタクの方はあまりいない
 と思いますし。まぁ、平家「我が世の春」の時代に、ひそかに源氏再興を願って平家の
 目を欺くためにアホの振りをしている公卿がここぞという時に活躍する話です。私も、
 皆さんからはアホに見えると思いますが、実は世を欺く仮の姿なんです。(あんなぁ、
 自分で書いて恥ずかしくないか?by妻)。言ってみたかっただけですよん・・・


  まぁ久しぶりに堪能しました。芝居を楽しむ分にはこれでも有難いですが、やっぱり
 雰囲気も大切ですから、早く何もかもが元通りになってほしいと思います。
  そういえば、今年は海老蔵さんの團十郎襲名披露の年でした。オリンピック同様に、
 来年に延期になってしまいましたが、来年こそは実現してほしいですね。