2024年GW スペイン・フランスの旅 ⑱マドリード3日目の朝・・・
今夜はスペインの旅です。
その前に、タイガースがカープに3連勝はなりませんでした。同点の3-3から8回
裏、中継ぎ投手陣が持ち堪えられずに一挙に4失点。しかし、9回表に絶不調の近本が
三塁打。内野ゴロの間に果敢にホームを陥れ、1点を返します。そしてこれまた絶不調
から回復途上でダブルプレイの罠にはまっていた大山選手が意地のソロホームラン。
最後にはカープベンチが出すつもりはなかった栗林君を引っ張り出すまで粘りました。
勝てなかったのは悔しいですが、冷静に考えて今の状態で首位のカープに三連勝は無理
です。ただ、9回表の粘りはこれまでには無かったこと。今日の負けは明日以降に繋が
る、いや繋げなければならないでしょう。投手陣に介護されていた打者陣が、これから
は発奮してさんざん迷惑をかけた分を取り戻してほしいところです。
さて、スペイン・マドリードの滞在も3日目、いよいよこの日が最後です。しかし
オッサンはこの日も朝からぎゅうぎゅう詰めのスケジュールです。😆
朝6時半に起床し、出発の支度をしてから8時前にはホテルを出発します。ホテルの
チェックアウトは11時ですので、それまでに回れるところは回ってこようという魂胆で
す。朝から入場できるところと言えば、そうです、教会ですね。前日には日曜日のミサ
のために入場できなかったマドリード随一の格式を誇るサン・イシドロ教会に参ります。
ここは本当に雑然とした街中にあって、大きさの割にちょっと目立たないのです。
スペインで隆盛を誇ったイエズス会の教会(日本に布教に来たザビエルさんも所属)
として建てられたバロック様式の大きな教会ですが、外観は実に地味です。オッサンは
最初はそれと知らずに通り過ぎてしまいましたから。😆
しかし、内部は違います。さすがはカトリック大国スペインの首都の主教会です。
まばゆいばかりの主祭壇、緊張感がみなぎる荘厳な空間です。月曜日の朝なのですが、
敬虔な信者の皆さんが朝から礼拝に訪れ、静かに祈りを捧げていました。なんだか写真
を撮るのがはばかられるような雰囲気でした。今でもカトリックの教えが人々に根付い
ているようですね。神様の存在などもはや信じてはいないオッサンも、感動を覚えまし
た。(せやけどカトリックは嫌いなんやろ、ローマ帝国ファンのオッサンは。by妻)
まぁ絶対にカトリックに帰依することなどないオッサンですが、教会の雰囲気は嫌い
ではありません。そして教会には中世から近世にかけての芸術的な作品が多数所蔵され
ているので関心が深いのです。いやそれらの芸術作品は、今でも本来の宗教的な役目を
果たしているのですから、それは凄いことだと思っております。(さよけ・・・by妻)
主祭壇では、司教のような感じの高位聖職者が祈りを捧げていました。その間はやは
り撮影禁止でした。(オッサン、注意されとったな・・・by妻)
この教会は比較的新しい(17世紀の創建)ため、驚くような美術史を飾る芸術作品は
ありませんが、どこもかしこも宗教的な題材の絵画や彫刻、装飾が施されています。
読み書きができない庶民が多かった時代、聖書のストーリーを伝える手段だったので
すね。芸術家にその報酬を払うのは、キリスト教会が世の中を支配することの正当化に
利用するための必要経費だったのでしょう。(身もフタもない言い方やな。by妻)
教会内部には、左右の柱廊脇にチャペル(礼拝堂)がいくつかありました。この教会
はかなりデカいので、礼拝堂もそれなりの広さがありました。
約20分程で見学を終え、近くのメトロ(地下鉄)駅から次の場所に向かいました。
地下鉄一号線のエスタシオン・デル・アルテ(芸術の駅)で下車します。そうなのです、
ここはマドリードの誇る「あの場所」への最寄り駅なのです。
しかし「あの場所」の開館時刻は午前10時。そこから見学していたらホテルのチェッ
クアウト時間に間に合いません。ですので「あの場所」はホテルをチェック・アウト後、
マドリードを離れるギリギリの時間までの間に見学することにしていました。
(じゃあ、なんで今頃ここへ来たんや?by妻)
・・・単なる下見です。😆 というか様子伺いですね。「あの場所」・・・それはあの
名画ゲルニカを展示しているソフィア王妃センターなのですが、朝9時前から並んでい
る人はいないようでした。オッサンは既にチケット(マドリードの3つの美術館に入場
できる)を持っておりますので、ひとまず安心しました。(それが甘かったな。by妻)
この時はすっかり安心してしまったオッサン、あのプラド美術館の脇にある市民憩い
の場、レティーロ公園なんかを少し散策しました。しかしこの公園内にあるバラ園や、
いくつかのモニュメントまでは距離があり過ぎたので、入口付近をちょっと覗いただけ
でした。朝から犬の散歩に来ている市民と、ランニングをしている方々ばかりで、あま
り観光客はいませんでした。あちこちで、マロニエの花?が咲いていました。
まだ4月末ですが、バラが咲き始めていました。園内は整備されていて、散歩をする
のが気持ちいいです。しかし園内に自動販売機はないので、飲み物は持参しないと。
園内の地図がありましたが、広すぎです。日比谷公園はおろか、大阪城公園よりも
遥かに広いです。ピクニックに行くような場所みたいに感じました。
10分程レティーロ公園を散策した後、再びメトロに乗って市街地中心部に戻ります。
再びマヨール広場にやって来ました。実は前日の日曜日は飲食店を除く一般的なお店が
開いていなかったので、この月曜日の午前中にちょっとでもショッピングをしようかと
考えていたのです。しかしお店の開店時刻もだいたい午前10時からなんですが・・・
実はオッサン、この広場に面したこのお店 ↓ で買い物をする予定だったのです。
このマドリード一の格式を誇る帽子屋のラ・ファボリータさんは午前9時半開店でし
たので、その時刻に合わせてマヨール広場まで参りました。
アンダルシアの粋な麦藁帽(ソンブレロ)にもそそられましたが、オッサンは秘かに
上の写真の下から2段目にあるバスク帽(オッチャンモデルが被っています)を狙って
いました。 あ、思ったより平べったいですね。しかもそんなに値段が高くはなかった。
店内は意外に狭かったのですが、所狭しとたくさんの楽しそうな帽子がありました。
お店のオッチャンは、「オラ!(スペインで万能の挨拶の言葉)」と言いながら店に
ノコノコ入ってきたオッサンに気が付くや否や、矢継ぎ早に問いかけてきました。
「何がお望みで?」・・・・「バスク帽を探しているんですが。」
「どんな色がいいの?」・・・「青(アスール)です。」
これだけで大丈夫。もちろんオッサンは秘密兵器のポケトークで事前にシミュレーション
した通りに喋っただけなのですが。😆 ポケトーク様、完璧でした。
そして、「ちょっと被ってみてもいいですか」・・・「もちろん!」
うん、我ながら、なかなか似合いました。(ハ●が隠れてちょうどええわい。by妻)
望み通りのバスク帽をGETして、オッサンは上機嫌でした。(この時はな。by妻)
そして午前11時のチェックアウトまで残り約1時間強。オッサンはもう一つ、時間が
あったら行きたいお店がありました。ロエベではありませんよ。😆(アレやろ。by妻)
しかしその道すがら、なんだか人だかりのしているお店を発見。これはひょっとして、
あの有名なお店ではないでしょうか・・・
チョコラテリア・サン・ヒネスさん。地球の歩き方にも掲載されていた有名店ですな。
月曜日の朝から、若い女性だけではなくオッサンもジイサンもオバアチャンも並んで
いますよ。オッサンもちょっと素通りするのは勿体ないなと思い、30分程度で済むだろ
うと思って列に並びました。
店内にはここを訪れた著名人の写真が壁一面に貼られています。(地方の有名なラー
メン屋みたいやの~ by妻) カウンターで注文し、レシートを持って席で待つという
スタイルみたいです。オッサン、ポケトークで予習をしてなかったのでマゴマゴしまし
たが、前の人の注文の仕方をじっと見ていて、ほぼ真似をしてなんとかクリアしました。
まずチョコレートをストレートか、ミルク入り(コン・レチェ)か選び、チュロスとい
う油菓子を付けるかどうか(普通は付ける)を伝えます。オッサンは、コン・レチェで
チュロスは標準の6本にしました。
店内はカウンターと、奥のテーブル席がありますが、大半の方(観光客が多い)は
テーブル席に向かいます。オッサンもここでしばらく待ちました。15分程待ったかな。
はい、お待ちどうさま。ミルク入りチョコレートドリンクと、甘い油菓子のチュロス
がやってきました。😆
スペインは新大陸の植民地を長らく持っていましたので、カカオの入手がしやすく、
宮廷でチョコレート文化が花開いたということです。そのうち貴族や庶民にも広まり、
ここマドリードでも長らく地元の方々に親しまれてきたようです。
チョコレートはミルク入りでしたので幾分マイルド、しかしカカオ由来のじんわりと
したコクの深さを感じます。しかし甘ったるさは皆無で、上品な味わいです。そして、
誰が考え出したのか知りませんが、このチュロスをチョコレートに浸して食べるという
作法は、ちょっとお行儀が悪く見えますが、実に素晴らしい食べ方でした。チュロスの
脂っぽさがチョコレートで緩和され、しっとり感が出てきますのでとても美味しく感じ
ました。6本も食べられるかな~なんて思っていましたが、ぺろりと完食です。😆
いやぁ、これは体験する価値があるんじゃないかな~
しかし想定外の頼道ちゃう、寄り道をしてしまったオッサン、残り時間は30分強しか
ありませんが、当初の目的のお店に駆け込みました。
リコレリア(リカーショップ)? ビノス、リコレス、デスティラドスというのは、
ワイン、リキュール(食後酒)、ディジェスティブ(食前酒)ってことですよね。
(ま、オッサンがどうしても行きたいお店っちゅうのは、大概こういう店や。by妻)
マドリードの老舗の酒屋さん、創業1895年のマドルエーニョさんです。
しかし意外と店内は狭くて、当たり前ですがスペインワインが大半です。シャンパー
ニュや世界の銘酒もあるにはありますが、目の届く範囲ではあまり凄いものはありませ
んでした。あれぇ、ちょっと拍子抜けだな・・・と思いましたが、よく見ると店の奥の
方には雑然とした倉庫のような感じの部屋があります。しかしそこには立ち入り禁止の
ようです。
オッサンは店番をしていたレジのオバチャンに尋ねました。いや違う、それより先に
オバチャンに声をかけられました。
「何をお探しですか?」・・・これがヨーロッパの専門店に入ると、真っ先に訊かれ
ることですね。つまり、店内に入った時点では何を買うのか決めているのが普通でしょ
ということみたいです。オッサン、ここでもポケトークで予習した通りにしゃべります。
「ベガ・シチリアのワインを探しているんですが・・・」(何ぃ!by妻)
それを耳にしたオバチャン、一瞬で表情を変えました。そらそうですよ、スペイン最高
のワインを探しているっていうんだから、このしょぼくれた東洋人のオッサンが・・・
「身の程知らずめ・・・」と思ったかどうかは知らないのですが、オバチャンがオッ
サンに薦めたのは、ベガ・シチリアが近年新たにリリースした、別産地の比較的安価な
ワインでした。これならお手頃ですよ~という感じで、日本円換算で1本6~7千円の
ワインを薦めてきました。そして本家リベラ・デル・ドゥエロのものがいいのなら、と
新顔の「アリオン」か、この蔵の最高ワインの二級品?である「バルブエナ・シンコ・
アニョ」(10年熟成させる最高ワインを、5年熟成で出すもの)を紹介してくれます。
それらのワインも確かに希少なワインですが、この狭いショップの店内の棚にちゃんと
ありました。しかしそれには応じないオッサン、ついに禁断の一言を発しました。
「あの、『ウニコ』はあるのでしょうか・・・?」(うん●とちゃうやろな。by妻)
ウニコ、とはすなわちユニーク、スペイン語「唯一無二」という意味なのだそうです。
オバチャン、ついに目を見開いてオッサンを凝視しました。そしてやおら眼鏡をかけ
パソコンに向かいます。そして険しい顔で画面を見つめてリストを目で追っています。
しばらくして、パソコンの画面をオッサンの方に向けて・・・
「はい、2013年が430€、2014年が470€、(最高級のノンヴィンテージ)レセルバ・
エスペシャルが580€ですよ」とのたまいます。これが、この店の在庫のようです。
もう古いヴィンテージはマドリードのショップでも入手不可能みたいですね。
それに、思ったよりも値段が高いぞ。しかもその時は1ユーロ170円。しかし今さら
後には引けないオッサン、まだ日本に入荷していない最新の2014年(ベガ・シチリアは
樽と瓶で10年熟成させた後に市場に出します)を、清水の舞台から飛び降りるつもりで
購入してしまいましたぁ😆 (これまでに何度清水の舞台から飛び降りたかわからん
の~、どうせ毎回バンジージャンプなんやろ。by妻)びよ~ん、びよ~ん😆(アホ)
はい、ひょっとしたらロエベの長財布よりも値段が張るワインを買ってしまったの
かもしれないオッサン。我ながら、バ●に付ける薬は無いなと苦笑い。😆
(笑うとる場合とちやうで。こんなことしていたら老後破産するで。by妻)
オバちゃんはその後、よっこらせと椅子から降り、奥の倉庫の方に歩いて行きました。
そして約5分後に戻ってきた時、その手にはベガ・シチリアのウニコ様の瓶がありまし
た。おぉ、ついに神がオッサンの前に降臨されました。(アホ)
この後オバちゃんは慣れた手つきでワインを梱包し、グルグル巻きにしてしっかりと
封印をしました。免税扱いになる金額ですが、機内持ち込みはできないので、免税申告
は諦めました。それでも、後日日本のエノ●カさんの販売価格と比べたら、3割ほどは
安いようでした。とはいっても絶対金額は安くはないので、後の支払いがコワイ・・・
ということで無事にマドリードからオッサン宅にお越しいただいた、ベガ・シチリア
のウニコ様。スペイン固有品種のテンプラニーリョをベースに、ボルドー系品種のカベ
ルネ・ソーヴィニヨンをブレンドし、独自の栽培・醸造・熟成により造られる秘蔵品。
スペイン最高(値段も)のワインですが、ブルゴーニュやボルドーの最高ワインの価格
に比べたら、赤子とは言えませんが中学生くらいのイメージです。(意味不明。by妻)
うーん、いつ開けようかな・・・たぶん10年以上後でしょうね・・・
今回も、どうでもえぇことを長々と書き連ねてからに~(by妻)
毎度のこととはいえ、スミマセン。オッサンの記録のためでもありますので。そうし
ないと、最近は忘れてしまうことが多いのでね。😆
さて、これで任務終了。午前11時ピッタリにホテルをチェックアウトします。しかし
大きな荷物はホテルのフロントで預かってもらいます。身軽になって、マドリード観光
のハイライト、美術館巡りに出掛けます。(あと4時間くらいしかないんやけど。by妻)
続きは次回です!😆




















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