Bonne(ボンヌ)のブログ

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2024年GW:スペイン・フランスの旅 ㉗セゴビア旧市街観光・・・その1

  ちょっとやる気がなくなってきた旅行記ですが、途中で放り投げるのはイヤなので、
 ぼちぼち気が向いた時に書いて行こうと思います。(どうだってえぇけどな。by妻)
  
  旅行4日目の夕方、スペイン中部のカスティーリャ・イ・レオン地方の古都セゴビア
 旧市街の観光を続けます。旧市街の入口には古代ローマ時代の巨大な石造りの水道橋が
 あり、中世の城壁の中にある旧市街に入ると中世以来の古い町並みが続くという、非常
 に面白く、観光にはうってつけの町なのです。普通のツアーですと、マドリード近郊の
 オプショナル観光は大概トレドなのですが、オッサンはセゴビアを選択しました。その
 理由は古代ローマ時代の遺跡、中世以来の優れた建築を見学できるということと、次の
 目的地に向かう鉄道路線の途中にあるという、いかにも鉄チャンのオッサンらしい理由
 なのでした。(アホ) もちろん、かつてのスペイン王国の首都(マドリードに遷都す
 る前)であり、著名画家エル・グレコが活躍したトレドのほうがメジャーでありますが、
 オッサン的には、トレドに勝るとも劣らない魅力にあふれた町だと思っております。
 ・・・って、能書きはえぇからさっさと始めたらどうや。(by妻)


  ということで、セゴビア旧市街の中心にあるマヨール広場と、その前に聳える大聖堂
 (カテドラル)の前までやって参りました。

  この巨大なカテドラルは、カトリック王国スペイン各地に数ある大聖堂に比べると、
 比較的新しい(1525に建設が始まり1768年に完成)もので、ゴシック様式のカテドラル
 としては最も新しいものだそうです。それでも十分凄いですね。完成した時には、既に
 スペイン王国の最盛期を過ぎてはいましたが、カトリック教会が権勢をふるった時代の
 名残ともいえるでしょう。その荘厳で美しい外観から「カテドラルの貴婦人」と呼ばれ
 ているそうです。まあゴシック様式なので、尖った塔がたくさん突き出ているのが少し
 とげとげしい感じですが、クリーム色の柔和な色合いで優雅な感じがしないでもない。
 そうだ、中世の町の建築は、その街の土地(土壌)の色だと一般的に言われていますが
 このカテドラルもセゴビアの町の周辺で採取された岩を使っているのでしょうね。


  午後6時をとうに過ぎていますが、まだ周囲は明るいです。しかしオッサンはこの後、
 午後7時に次の観光名所の有料入場観光を予約していましたので、30分くらいで見学を
 済ませないといけません。急がないと!
 (私と一緒に行った頃からそんな話ばっかりやな、オッサンの旅行は・・・by妻)


  早速内部を見学します。正面入り口から内部に入りますと、うわぁ、デッカイ!
  ゴシック様式なので天井の梁が高く、アーチ状になっていますので物凄く広々とした
 空間になっています。やはり天上の世界はすぐに手の届くような高さにあってはいけま
 せんからね・・・そして高い天井を支える大理石の太い柱も頑丈そのものですね。

    

  格式ある大聖堂の内部はどこも芸術品の宝庫なのですが、既に建物そのものが芸術品
 だといえるでしょう。床面も窓(ステンドグラス)も、見上げる天井や梁部分の装飾も
 凝っています。じっくり鑑賞していたら1時間でも足りませんが、そこを30分の駆け足
 で見学します。
  主祭壇は柵に囲われていて、そこから先には近づけませんでしたがかなり手の込んだ
 素晴らしい彫刻で飾られており、荘厳かつ優雅な雰囲気でした。  

    


  リアルな「横たわるキリスト」の彩色木像がガラスケースの中に安置されていました。
 イスラム教やユダヤ教が偶像崇拝を厳禁していたのとは対照的に、キリスト教はそれに
 寛容でした。キリスト教がこれほどまでに広がったのは、男子の割礼(男性器の包皮を
 切除するユダヤ教の儀式)の代わりに頭から水を浴びる洗礼で入信できるようにしたこ
 と(塩野七生先生がそのように的確に表現されました😆)、そして偶像崇拝を容認した
 こと、が真の理由だと言われていますよね。
  ま、オッサンとしても痛い思いをしないで、目に見える「有難いもの」を拝むことで
 救われるのならば、そりゃ結構なことだと思いますわ。(でもオッサンは宗教には胡散
 臭さを感じているからキリスト教に入信することはないやろな。by妻)

     

  教会は信者にとって「祈りの場、安息の場」であったとして、逆に教会側にとっては
 よく言えば「プレゼンテーションの場」、うがった見方をすれば「緩やかな洗脳の場」
 であったと思っています。壮大で厳粛な建物、豪華できらびやかな装飾品は、そのため
 に必要だったのですよね・・・
 (そんなこと言うたら敬虔なキリスト教徒の方に石を投げられるで・・・by妻)


  と言いつつも、オッサンはたとえ宗教的な理由であれ、結果としてこのような素晴ら
 しい建築・芸術作品を後世に残してくれたことについては、キリスト教徒の皆様に深く
 感謝しております。(なんだか、取って付けたような感じの言い回しやの~ by妻)


  オッサンの斜に構えた生意気なコメントはこのくらいにして、少しだけですが映像を
 撮影しましたので掲載したいと思います。写真よりも、全体像がよくわかると思います。


  
 スペイン セゴビアのカテドラル(大聖堂)内部 2024年4月29日


     そして、この広い建物の先には中庭(パティオ)があり、回廊になっています。
   この中庭への出口のところにも見事な彫刻の装飾が施されています。 

   

  そして南ヨーロッパによくあるような、四方を柱廊で囲まれて植栽のある中庭です。
 シチーリアのモンレアーレ大聖堂や、南イタリアのアマルフィ大聖堂の回廊はちょっと
 イスラームの雰囲気があってエキゾチックでしたが、ここは純カトリックのためか少々
 そういった魅力には欠けるかな・・・(またキリスト教信者の怒りを買うで。by妻) 


  駆け足でカテドラルの見学を終え、マヨール広場に戻ってきました。
  ちょっと画質がよくないですが、動画を撮影していましたの載せておきます。

2024年4月29日 セゴビア大聖堂(カテドラル)とマヨール広場


  この後は、午後7時に予約をしている次の観光名所に参ります。
 セゴビアの城壁の一番奥まった場所、つまり町はずれの断崖絶壁の上に立つアルカサール
(城塞)です。ちょっと距離があり、しかも途中の道路が工事中で迂回をしたため、だいぶ
 アルカサーれました。😆(アホ)


  おぉ、あれか!


  ということで、午後7時ぎりぎりに到着しました。受付に間に合うか、オッサン!
 続きは次回です。😆