Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

近江商人の町を散策〜最終日は焼物の町へ・・・

  忘れないうちに滋賀県の旅行記の続きです。

  近江八幡に着いたのは午後3時半過ぎ。

ホテルに荷物を預けて、ホテル前の

 バス停にちょうど停まっていたバスに飛び乗りました。運転手に目で「乗りますよ

 サイン」(なんじゃそら?)を送ったら、待ってくれました。センキュー!(アホ)

  観光スポットの入館締切時刻が午後4時と

早いので、このバスに乗らないと厳しい

 ところでした。観光スポットに近い小幡上のバス停まで10分ほどでした。

 

  バスの通る大通りから一筋東側に入りますと、豪商の屋敷などの見どころがあり

 ます。時刻は午後3時50分、ギリギリ間に合いました。なかなかいい雰囲気です。

  まず近江商人の屋敷、旧西川家住宅を見学します。1706年建築の京風木造建築です。

  しかし、豪商の屋敷にしては地味な感じ。地に足のついた?近江商人らしい

 ですね。成金趣味とは程遠い、質素ながらセンスのある感じがします。

  お、この打掛けは鮮やかで美しい。女性の衣装はさすがに地味ではありませんね。


  あ、そしてオッサンの目を惹いたのがこれ。この商家に伝わる家訓の記され

 た掛け軸です。なんて書いてあるのかな?

ちゃんと解説があります。

 「義を先にし、利を後にするものは栄え、

好く富みて其の徳を施せ」とあり、

 その意味するところは、「道理をわきまえて商いをすれば自ずと利益はついてくる。

 そして増えた富に見合った社会貢献をせよ」というものです。うーむ、これは凄いぞ。

 近江商人のポリシーである、「売り手よし、買い手よし、世間良しという三方良し」

 を表したものですね。あこぎなやり方で暴利を貪り、贅沢な暮らしをして世間の

 恨みや為政者の妬みを買っては、商売は長続きしないぞ、という子孫への戒め

 なんでしょう。さすがは近江商人、成功するのは当然ですね。

 

  そして土間には「三宝さん」というかまどか置かれています。縁起担ぎかな。

  でも蔵はかなりデカい。それなりに儲かっていたんですね。

  うん、なかなか興味深い見学でした。


  この通りにはこうした由緒ありげなお屋敷が軒を連ねています。散策するだけ

 でも楽しいです。(もう閉まってしもうたから、ホンマに散策だけやな。by妻)

 

  午後4時半を回ると観光施設はクローズなので、少し歩いて商人の町近江八幡

 の象徴というべき八幡堀に向かいます。ここにはやはり観光客がたくさんいます。

  あ、お堀を遊覧船が行き来しています。風情がありますね。桜のシーズンは

 この辺りは大賑わいでしょうね。

  船頭さんが手漕ぎなのですが、結構揺れて傾いていました。妻は絶対乗らない

 でしょう。(揺れるんは、酔うねん。by妻)

手漕ぎ船とモーター船がありましたが、

 後者だと速いけれど情緒がないような気がします。

 琵琶湖と繋がるこのお堀を、かつては近江商人の荷船が行き交っていたのですね。


  このお堀を超えた先に、近江八幡の由来となった日牟禮八幡宮(ひむれはちまん

 ぐう)があります。1800年もの歴史があるとの言い伝えがあるらしいです。中世以後

 は、近江商人たちの守護神社として親しまれてきたとのこと。商売上手ではない?

 オッサンですが、きちんとお参りしてきました。


  この先に八幡山に登るロープウェイ乗り場がありますが、疲れたのでやめました。

 その代わり、近くにある「たねや」さんにまたも立ち寄り、ここの名物のお菓子を頂き

 ました。(お菓子好きなオッサンやな。by妻)

  並んで買って食べたのは、名物の「つぶら餅」一個80円。(注文は2個から)

  たこ焼きみたいですが、パリっと香ばしい皮の中はモチモチで、粒あんが入って

 います。焼きたてなのでアツアツです。猫舌のオッサンは、よく冷まして頂きます。


  そしてこの町にはもう一つ誇るものがあります。この町に住み、メンソレータム

 で有名な製薬会社の近江兄弟社を創設した米国人建築家のヴォーリスさんの手がけ

 た和洋折衷様式の建物です。中に入ることができるものもありますので、少しだけ

 見学できました。その一つがコレ、旧八幡郵便局です。

  午後5時過ぎでしたが開いていて内部も見学出来ました。有難うございます。

  採光用の天窓があり、内部は明るい雰囲気でした。ヴォーリスさんはこの地で60年

 近くを過ごし、その間にキリスト教の布教とモダン建築の設計、そして今にも続く

 ビジネスの立ち上げなど、マルチな才能を発揮されたのですね。


  もう一つは事前申し込みが必要なので、ふらっと立ち寄っても見学出来ないの

 ですが、ヴォーリスさんの終の住まいとなった家を外観だけ見てきました。

 赤茶色に塗られた木造瓦葺の建物にニョキッと煙突が突き出していてユニークです。

 今は近江兄弟社の関係者の所有のようです。実際に人が住んでいる気配がしました。


 そして観光の後、夕食は豪勢に近江牛のすき焼きでも・・・と考えていたオッサン

 は甘かった。三連休中日、どこも予約客以外はシャットアウト。しまったあ。

 やむなく、「るるぶ」に載っていた、繁華街から離れた焼肉屋へ。(どうしても

 近江牛が食べたいんやな。by妻)


  近江牛のロースの焼きしゃぶ、上赤身です。すき焼きコースの半分の予算で

 済みました。ま、当然ながら柔らかくて美味しかったです。スミマセン。

 (旅先で一人焼肉かいな。by妻)


  この後は早めにホテルに戻り、持参したワインを開けましたが、既にお伝えした

 通りブショネ(不良コルクの嫌な臭いがワインに染み付くトラブル)でがっかり。


  気を取り直して、最終日はローカル私鉄を乗り継いで、焼物の町に向かいます。


  次回が最終回の予定です。