Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

今日は「いい夫婦の日」だったんだ・・・今は、Frei aber Einsam・・・

  意表を突かれた・・・
  妻を亡くしてもう11年、大概の事には耐えられるようになってきたオッサンですが、
 不意打ちには脆い・・・(なんのこっちゃ? by妻) 
   11月22日は「いい夫婦の日」なんだって。語呂合わせなんだけど、世間的にはかなり
 定着しているようです。そうかぁ・・・仲良しご夫婦は水入らずで、そうではない夫婦
 もたまには歩み寄って?、楽しいひとときを過ごされるのかもしれないね。オッサンに
 はもう関係のない日だけれど、まぁいいでしょう。でも、ちょっとやられたな・・・ 
  こんな日はやっぱりいろいろ思い出してしまいます。そうそう、いつだったか忘れた
 けれど、十数年前の「いい夫婦の日」のこと。妻は、「うちが良い夫婦でいられるのは
 私の人間の出来がいいからやで!」と豪語していました。ま、その通りですわ・・・


  結婚してしばらくは、妻は自分やオッサンの服を買いに行く時にはオッサンを連れ出
 して一緒に選ぼうとしていましたが、妻の服にも自分の服にも無頓着なオッサンの反応
 が芳しくないことにイラっときた妻は、そのうちに自分の服は一人で買ってくるように
 なりました。そしてオッサンの服は・・・オッサンが自分で買う服があまりにジジ臭い
 うえに貧相なので、結局「私(妻)が買わなあかん」ということになりました。😆
  妻は一度オッサンに「どんくさいのはやめて、もっと明るいのを買ったらどうや?」
 と言ったのですが、その結果オッサンが買ってきた服を見て、「よりによって、なんで
 こんなチンドン屋みたいなのを買ってくるんや!」と呆れたことがありました。
 その服は結局オッサンが一度も着ることなく、今もタンスの奥にしまわれています。😆 
 (濃いオレンジ色に白い縞模様の入った服・・・確かにちょっとセンス悪い・・・)  


  結婚してしばらくは、しっかり者の妻はせっせと働いてお金を貯めて、オッサンにも
 節約せなあかんと言っていたのですが、皆様ご承知の通り「旅行に行きたい、ワインを
 飲みたい、たまには美味しいものを食べに行きたい」というわがままなオッサンはどこ
 吹く風でした。ネットで高額なワインを買ってカード払い(妻が管理しているカード)
 を繰り返していたオッサンに、ついにぶちぎれた妻は「こんなパッパカパッパカ、アホ
 みたいにワインを買っとったら、家も建てられへんし老後もどうなるかわからんで~」
 と、オッサンに詰め寄りました。しかしオッサンの性格では我慢は長続きしない、と悟
 った妻は、なんとオッサンのお小遣い(オッサンはお小遣い制でした😆)を値上げし、
 この中でなんとかしいや、という作戦に出ました。なるほど、考えたな・・・
  しかし、それでもしばしばオッサンはお小遣いが足りなくなり、たまプラーザ東急に
 週末に買い物に行った時はワイン売り場に直行し、「どうしてもこのワインが欲しいけ
 ど、限定品で今買わないと売り切れちゃうから買って!」と駄々をこね、意中のワイン
 をGETしていました。妻は「ついついオッサンを甘やかしてしまうわ~」と言いながら
 も「5,000円までやったらえぇで~」と許してくれていました。ま、自分も飲みたいから
 だと思いますが。😆
  
  旅行については、若いうちは「国内は歳を取った後でも行けるから」と思って、なる  
 べく海外に行きたいと思っていました。それで、ひそかに旅行の計画を練り、ボーナス
 貯金がある程度貯まると、「来年のGWはここに行きたい」と妻に直訴していました。
 オッサンは国内出張が多く、3年も経つとマイレージで海外無料航空券が2人分は楽に
 手に入れられたので、滞在費だけでよかったのです。(それが大きいよな。by妻)
  最初のうち妻は、こんなに何回も海外旅行に行くのは・・・とためらっていましたが
 やっぱり行けば楽しかったらしく(リゾート好きの妻のご機嫌をとるために、ハワイや
 サイパンにも行きました。オッサンの作戦勝ち!😆)、そのうち「次はどこ行くん?」
 と楽しみにするようになりました。ふふふ、ワインも旅行も妻が反対しないようにもっ
 ていくという、オッサンの思い通りの展開や・・・(アホ)


 ・・・なんてことをいろいろ思い出してしまいました。こうして文章にすると、いかに
 オッサンがアホで自分勝手だったかがわかってしまいお恥ずかしいのですが、ある程度
 オッサンの好きなようにさせつつも、妻はしっかりと家計は締めてやりくりをしてくれ
 ていました。
  オッサンが出張でいない時には、自分はタラコスパゲティか納豆ご飯、豚肉の生姜焼
 などで夕食を済ませていたようです。(そしてオッサンがあまり好きではないものは、
 日ごろの食卓には出しませんでした。)オッサンがいる時でも、晩酌は350ml缶ビール
 を二人で1本。週末のワインも二人で1本。妻の決めたこのルールは、絶対に遵守して   
 いました。オッサンも、一人で遊びに出ることはほとんどなく、買い物も旅行も常に妻
 と一緒でした。実は、そのほうが無駄遣いをすることがないんです。妻は、それを良く
 わかっていたと思います。


  いつしか妻は「オッサンは私の尻に敷かれとるわ」と豪語するようになりました。
 まぁ、妻の言うとおりにしておくのが最善だと、オッサンもわかりましたからね。😆


  その妻がいなくなって、お小遣いではなく財布が自分の自由になり、誰も止める人
 がいなくなりました。張り合いのない毎日ですが、たまには楽しいこともないと耐え
 られないオッサンは、妻亡きあとしばらく経つと、一人で旅行に行き、ワインを飲み、
 たまには美味しいものを食べに行くようになりました。(それで、ブログを書くネタが
 あるんよな・・・by妻) 
  オッサンには「いい夫婦の日」はもう永遠に訪れることはなくなりましたが、かつて
 はそばに妻がいて、なんだかんだ楽しく過ごしていたという記憶と感触は残ります。
 それだけでも自分は幸せだったなと思うようになりました。(負け惜しみ、やせ我慢?)
  「いい夫婦の日」をリアルタイムで楽しまれている方々を、ちょっぴりうらやましい
 とは思いますが、ネガティブな気持ちにはならないようにしないとね。
  
  今のオッサンは、Frei aber Einsam・・・ (自由だが、ひとり) 
 そんな名前のついた曲があったな・・・カッコいいけど、なんだか少し切なさもあるね。
 (どうでもえぇけど伴奏の人(の髪の毛の危なさ)がオッサンに似とるな。オッサンも
 このくらいちゃんと弾ければいいのにな・・・by妻)

Brahms - Scherzo in C Minor from F.A.E. Sonata


  そして、結局誓いを破って?金曜日なのにワインを飲んでしまいました。まぁ飲まず
 にはいられなかったしね。
  (結局ボージョレ・ヌーヴォーは1日しか我慢できなかったんやな・・・by妻)

    

  今日の夕食も節約してお弁当です。しかしオッサンお気に入りのR/F1のミニヒレカツ
 &鶏のささ身フライ弁当が姿を消し、かわりにエビカツ&鶏肉トマト煮弁当になりまし
 た。中身が変わってサイズが小さくなって値段が上がるというトリプルパンチでしたが
 美味しいから許す。まだ税込870円だからギリギリOK。そして20%OFFで購入していた
 鎌倉ハムのロースをおともに。ボージョレ・ヌーヴォーと一緒にオードブルセットなど
 がたくさん売り出されていたけれど、量も多くて値段も高めでしたのでやめました。
  オッサンにはこれで十分です。小さな幸せをかみしめて、これからも頑張ろうっと。 
 (私の「いいつけ」は忘れんなよ。by妻)