大相撲九州場所千秋楽をTV録画観戦・・・大関琴櫻初優勝おめでとうございます!
昨日は久しぶりにクラシック・コンサートに行きましたので、大相撲の千秋楽の取組
をリアルでテレビ観戦できませんでした。 帰宅してから、ビデオ録画をじっくり見まし
た。 帰宅するまで結果は見ないようにしていたのですが、どなたかの書かれていたブロ
グ記事のタイトルで知ってしまいました。 😆 油断してしまった・・・ま、いいか。
そうです、今場所こそと期待も大きかった大関琴櫻が、悲願の初優勝を成し遂げたの
でした。 おめでとうございます!
今場所は横綱照ノ富士不在の中、先場所優勝した新大関の大の里に刺激を受けたのか
先輩大関の二人、豊昇龍と琴櫻が意地を見せてくれましたね。 千秋楽結びの一番で大関
同士が優勝を懸けて対戦するのは20年数年ぶりらしいです。 最後の最後まで優勝争いを
繰り広げることで、お客さんも大喜びです。 相撲協会もウハウハでしょう。 😆
さて、千秋楽の取組を振り返ります。 長くなりそうですがご容赦ください。
まずは今場所幕内に復帰した尊富士(たけるふじ)です。 今年の春場所に、新入幕で
初優勝と言う空前絶後の快挙を成し遂げた後、その際の(14日目の)土俵上のケガで、
一時十両下位まで陥落していたのですが、先場所の十両優勝で復帰してきました。
既に勝ち越しを決めていて千秋楽の相手は、今場所中に40歳の誕生日を迎えた、鉄人の
異名をとる玉鷲です。 二度の幕内優勝経験もある実力者ですので、好取組ですね。
脱線しますが、誕生日は白星で飾っていました・・・女性ファンが多いですね。 😆
動きの素早い尊富士と馬力に勝る玉鷲の勝負は、白熱した攻防の末、尊富士が巧みな
肩透かしで玉鷲の体勢を崩し、突き落としで下しました。 これで二桁の10勝目です。
尊富士は来場所は少し番付を戻し、前頭10枚目くらいまで上がるかな・・・勝ち越せば
上位との対戦も組まれるでしょう。 来場所も活躍を期待したいところです。
続いては、新入幕でしたが残念ながら負け越しが決まり十両陥落が確定の獅司。 ウク
ライナ出身の好青年です。 千秋楽の相手は、これまた実力者の宝富士です。 (ちなみに
オッサンには「たからくじ」って聞こえてしまいます。 アホ😆)
張り手を繰り出すなど、いつになく気合が入っていた獅司は、徹底して宝くじちゃう
宝富士の得意の左を封じ込める作戦で、見事に勝ちました。 なかなか幕内力士には通用
せず壁にぶち当たった感じの今場所でしたが、いい経験を積んだと思います。 もう一度
出直して再び幕内で活躍できるよう、さらに精進してほしいです。
お次は元公務員力士の一山本。 今場所は前に出る積極的な相撲が目立ちここまでは
7勝7敗の五分の星。 千秋楽に勝ち越しをかけてご当所力士・熊本出身佐田の海との
対戦です。 佐田の海は地元の声援に応えようと奮闘してきましたが、大きく負け越し
ています。 今日敗れると十両陥落の危機に陥りますのでなんとか勝ちたいところです。
しかし、びよーんと伸びる一山本の長い手に土俵外へ突き出されてしまいました。
一山本はこれで勝ち越し。 初場所では幕内中位に番付を上げて来るでしょう。
次の取組は実力者同士、北勝富士(ほくとふじ)に高安です。 どちらも実力のわりに
今一つ勝ち星に恵まれない悲運の力士、というかポカが多い力士ですが、対戦成績では
高安が圧倒しています。 (ちなみに相撲ファンの妻の友人の女性は、高安を「近鉄大阪
線」と呼んでいます。 😆 たかやす、という駅があるんですよね。 )
うお、重量級の怪力同士の対戦は、この日は北勝富士に軍配があがりました。 高安を
投げ捨てるなんて、ものすごいパワーですね。 来場所は両力士とも実力を発揮して大勝
ちをめざしてほしいです。 まだまだ三役に復帰できるくらいの力はあるはずですから。
前半戦の取組では、小兵の翠富士(みどりふじ)が新入幕の新鋭阿武剋(おうのかつ)
を頭脳的な相撲で寄り切りました。 体が小さい翠富士は対戦相手がみんな自分より巨体
ですので、毎日ものすごく体力を消耗している感じです。 今場所も奮闘しましたが残念
ながら7勝8敗と悔しい負け越しです。 もう少し体を大きくできないと厳しいな・・・
今場所も体力の限界まで来ている感じですね・・・お疲れさまでした。
そして人気者の遠藤はさすがに相撲が上手い。 立ち合いをじらすのは感心できません
が、相撲の取り口は唸らせるものがあります。 錦富士を相手にしない万全の相撲です。
前半戦最後の取組は、勝ち越した力士同士の対戦。 幕内下位に下がっていた巨漢力士
湘南乃海と、江戸っ子😆翔猿(とびざる)の対戦です。 曲者の翔猿を警戒して湘南乃海
は相手をよく見ています。 一方の翔猿も体格の良い相手に組まれないように離れて相撲
を取ります。 途中ではこんな面白いシーンもありました。
さらに、足を出して相手を揺さぶります。 蹴返しは決まりませんでしたが、主導権は
翔猿が握っています。
結局しつこく、しぶとい翔猿の粘り勝ち。 湘南乃海は根負けした感じです。 翔猿は
前頭5枚目で9勝目を挙げましたので、初場所は上位陣と総当たりとなる前頭2~3枚
目に上がるのではないかな。
後半戦最初の取組は、元大関の御嶽海(みたけうみ)と熱海富士の対戦。 御嶽海は力
があるのにちょっと人がイイのか、集中力に欠けるのか、気前よく相手に白星を献上し
てしまうことがしばしば。 一方の熱海富士は、幕内に上がって来た時の破竹の勢いは姿
をひそめ、幕内上位の壁に阻まれて「善戦マン」になってしまっています。 今場所も、
いい相撲を取りながらもここまで7勝7敗。 なんとか勝ち越したいところです。
御嶽海は変化などもなく常に正攻法なので、四つ相撲同士ですと迫力ある展開になりま
すね。 がっぷり組んだ両者、力比べとなりました。
熱海富士は左の上手が取れなかったものの、体を寄せて渾身のガブリ寄りです。 勝利
への執念が実り、千秋楽で勝ち越しを決めました。 久しぶりですね。 大の里や尊富士に
話題をさらわれて悔しいでしょうから、来場所は三役を目指してさらに勝ち星を重ねて
ほしいですね。 そのためにはもっと巧みさ、狡さも身に着けないといけないでしょう。
続いては今場所好調の力士同士の対戦。 前頭8枚目に下がって奮起した寝屋川出身の
豪ノ山が、迫力あるぶちかましで阿炎(あび)を圧倒しました。 阿炎は関脇から前頭3
枚目に陥落し、今場所は豊昇龍と大の里の2大関を破って三賞の殊勲賞を獲得していま
したが、この日はあえなく敗退。 どちらも11勝4敗の好成績となりました。 阿炎は再び
三役(小結)にカムバックするでしょうし、豪ノ山も幕内上位に番付を上げるでしょう。
阿炎は幕内優勝の経験もあり、大関を目指していますので、この程度ではまだ喜ぶ気
にはなれないのでしょう。 三役に戻ってから、が勝負ですね。
次も今場所を盛り上げた力士同士の対戦。 ケガから復帰してようやく幕内上位(前頭
2枚目)まで戻ってきた若隆景と、前頭6枚目で一時は2大関との優勝争いをしていた
隆の勝です。 やはりどちらも元大関候補ですから、体調が万全ならそこそこ勝てる実力
の持ち主ですからね。 既にどちらも10勝を挙げていますが、もう一番勝ち星を積み重ね
られるのはどちらでしょうか?
鋭い出足の若隆景を捕まえきれなかった隆の勝ですが、土俵際での引き技に若隆景が
ばったりと倒れてしまいました。 土俵で滑ったのかな? という感じ。 そういえば今場所
は正代が土俵の仕切り線で滑って転んで負けてしまった一番がありました。 ちょっと、
土俵の整備に問題があったのでは?
ともあれ勝った隆の勝は、これで敢闘賞の受賞が決まりました。 負けたらお預け、
でしたからホッとしたでしょうね。 (隆の勝の写真を撮り忘れた~)
一方敗れた若隆景も、大の里や関脇二人(霧島、大栄翔)を破り、5回目の技能賞
を受賞しています。 彼も幕内優勝経験者の一人。 来場所は三役(小結)復帰の可能性
が高いです。 ケガで中断してしまった大関獲りの再開ですね。
この後は残念ながら負け越しが決まった力士同士の対戦が3番続きました。 長崎出身
の平戸海は善戦むなしく大きく負け越しましたがこの日は沖縄出身の美ノ海(ちゅらの
うみ)を下してどちらも4勝11敗。 両者とも実力をつけて、幕内上位に上がってきまし
たが、上位陣総当たりの中ではまだ苦しい状況ですね。
そして王鵬が錦木に勝ち6勝目。 ご当所場所だった熊本出身の小結正代は、大声援に
応えることができず4勝11敗と不甲斐ない結果に終わりました。 先場所はイイ感じだった
のに、どうしたんだろう。 ちょっと張り切り過ぎて空回りしちゃったのかな・・・
さぁ、九州場所千秋楽も残りは3番。 千秋楽恒例の三役そろい踏みです。 まずは東方。
扇の要は大関琴櫻。 左に小結若元春、西に関脇霧島です。
対する西方。 扇の要は関脇大栄翔、左に大関豊昇龍、右に大関大の里が並びます。
「これより三役」最初の一番は小結若元春と大関大栄翔の対戦です。
おっと、あっけなく勝負がついてしまいました。 勢いよくぶちかましにきた大栄翔は
ひらりと若元春が体をかわすと、目標を失い土俵にばったり倒れてしまいました。
若元春の作戦勝ちでした。
これで若元春は10勝5敗。 来場所は関脇に復帰する可能性大。 再び大関に挑戦です。
若隆景と兄弟での三役が実現するかもしれません。 若・貴以来ですかね・・・イヤ、
若隆景と若元春の同時三役は、既に実現していたかもしれない(記憶があやふや)。
※調べたら10場所ぶり、やはり既に実現していました。
二番目は、ちょっと今場所は残念な二人の対戦、関脇霧島と大関大の里です。 先場所
は大の里は優勝、霧島も関脇で12勝し今場所次第では大関復帰の道が見えてくるところ
でしたが、どちらも今場所は失速してしまいました。 大の里は新大関のプレッシャーが
やはりあったのかもしれません。 霧島は初日から5連敗で、いったい何があったのか?
と思わずにはいられない変わりようでした。 前日も豊昇龍に高々と釣り上げられて負け
越しが決まってしまいました。 来場所から出直しですね・・・
大関大の里が勝って9勝6敗。 ちょっと物足りない結果でした。 霧島は6勝9敗。
そして、いよいよ千秋楽結びの一番。 優勝のかかった取組です。 場内は大歓声です。
初優勝がかかる大関琴櫻、土俵下で静かに目を閉じていました。 平常心で戦えるか?
対する豊昇龍は優勝経験はありますが、大関になってから初めての優勝を目指して気合
十分です。 今場所はスピードと取り口の厳しさが際立っています。
優しそうな顔の琴櫻・・・
しかし最後の仕切りの後に大魔神のように勝負の鬼に変身します。
この形相、 歌舞伎役者も真っ青です。 観客もひときわ盛り上がります。
さぁ勝負です。 両者ともに激しくぶつかり合います。
スピードに勝る豊昇龍が終始琴櫻を攻め立てます。 しかし腰の重い琴桜は簡単には
崩れません。 巨体ですが、しなやかで体が柔らかいので、なんだか相手の攻撃の衝撃
を吸収してしまうような感じに見えます。
業を煮やした豊昇龍、右上手で琴櫻を振り回し気味に投げを打ちます。 しかしこれが
仇となってしまいました。
振り回すような投げをしのいで琴櫻が体を開くと、なんと豊昇龍のほうが堪えきれず
に土俵上に倒れてしまいました。
この瞬間、大関琴櫻の初優勝が決まりました。 場内は大歓声に包まれます。 琴櫻関、
ついにやりましたね! おめでとうございます。
琴櫻は14勝1敗で優勝、豊昇龍も13勝2敗で準優勝。 優勝争いは完全に2人に絞られて
いましたし、15日間を通して豊昇龍も安定した相撲でしたので、たぶん来場所の成績次第
で、二人とも横綱を狙えるチャンスがあると思われます。 やはり大関が強いとこのよう
な流れになりますよね。 2人ともよくやりました。
この後は表彰式、そしてお楽しみの優勝インタビューです。
八角理事長が内閣総理大臣杯を重そうに持ち上げて琴櫻に授与します。 石破首相は
多忙のため出席できませんでしたが、選挙区の鳥取にルーツを持つ(祖父が倉吉市出身
の先代・横綱琴櫻)力士の優勝ですから、来れば盛り上がったかもしれないですね。
優勝インタビューでは涙も見せず、時折笑顔で若者らしいノリの一面もみせてくれま
した。 場所中はこんな顔は見たことないですよね~
そして祖父の先代琴櫻が、やはり大関五場所目で初優勝を飾ったことをインタビュアー
から聞かされ、「あ、間に合ってよかったです。」と答えると館内には笑い声も。 😆
真面目に一所懸命応えているのが初々しかったですね。 周囲からは「いつ優勝するん
だ?」とプレッシャーをかけられていたでしょうから、重責を果たしてホッとしているの
ではないでしょうか。
あ、 琴櫻の優勝を見越して? こんなものを用意されている人もいました。 あれ? 、
この着物姿の美人は、歌手の石川さゆりさんに似ていますね・・・まさか? 本人?
大関琴櫻の初優勝で幕を閉じた大相撲九州場所。 次は年が明けて2025年初場所です。
そういえば今場所も、宇良(うら)ちゃんが宙を舞いましたね・・・😆
まだ20代で引退された元大関貴景勝の湊川親方も、解説に初登場しました。 笑顔が
とても素敵ですね。 これからは協会の一親方として頑張ってください。
そういえば、オッサンは数年前に鳥取県倉吉市にある「琴櫻記念館」を訪れたことが
がありました。 オッサンが小学校低学年の頃に活躍していたのを覚えています。
あ、その記念館にあった写真パネルの写真がありました。 左は先代横綱琴櫻、そして
右はその少し前に活躍した横綱北の富士さんです。
お爺ちゃんも、可愛い孫の初優勝に天国で目を細めていることでしょう。
そして先日惜しまれながら亡くなられた、北の富士勝昭さんも・・・
これは今年の秋場所のTV中継で放送された、ビデオメッセージのものかな・・・
琴櫻の横顔、なんだか先代の面影が漂っている気がします・・・
一年の締めくくり、九州場所が無事に終わりました・・・
あ、でもオッサンの仕事はまだまだ続きます・・・(当たりまえじゃ! by妻)
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