Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

2025年2月:真冬の山口の旅 ⑥ 城下町長府、そして再び下関へ・・・

  今日は一段と冷え込んだ関東地方南部、またまた日本に寒波襲来ということで、週末
 までは耐えなければなりませんね。早く春が来てほしい・・・


  さて本日は山口の旅の続きです。今日で終わらせたいところです。
  下関の奥座敷、川棚温泉の旅館でまったりした後、最終日はオッサンにしては珍しく
 遅めの朝9時半に出発です。といいますのも本当は山口県をぐるり鉄道で一周する計画
 だったのですが、夏の豪雨で山陰本線の一部区間が不通となりこの時までに復旧しなか
 ったので、旅程を短くしたためです。結局山陰側(長門市、萩市)の訪問は諦め、瀬戸
 内側だけ半周するという旅程になりました。そのかわりに当初予定になかった、周防の
 国府(防府)と長門の国府(長府)を訪ねることにしました。いずれも毛利家の下で、
 かつては繁栄していました。初日に防府を見学したので、最終日は長府を訪問予定です。
  長府も下関市内にありますので移動にさほど時間はかからず、ゆっくり出発しても、
 十分間に合うからなのでした。


  旅館でタクシーを呼んでもらい、山陰本線の川棚温泉駅に向かいます。ここからは
 午前9時57分発のディーゼルカーで下関まで戻ります。
 
 2025年2月10日 山陰本線 川棚温泉駅


  午前10時40分に下関駅に到着、開いていたコインロッカーに大きな荷物を預けます。
 ここから長府へは山陽本線の普通電車でも行けますが、オッサンは下関駅前から唐戸を
 通っていくバスで向かうことにしました。このほうが景色がいいですし、本数も多くて
 便利なのです。ラッキーなことにちょうど長府方面に向かうバスがありました。


  バスは唐戸市場のすぐ脇をかすめ、関門大橋のすぐ下を通り抜けていきます。おぉ! 

  近くには幕末の長州戦争を記念するモニュメントもありました。関門海峡に向かって
 大砲が並んでいますが、尊王攘夷派の長州藩は無謀にも日本に乗り込んできていた英国
 やフランスに反抗していたのですね。しかしその結果、「攘夷(外国人排斥)」が無理
 なことを悟り、「倒幕・開国」へ方針を変更していったのでしょうね・・・

  (早いうちに気づいて良かったの~ by妻)

  さらに写真を撮り損ねましたが、源平の争いの最終戦・平家滅亡の地となった壇ノ浦   
 も通りました。歌舞伎でも有名な、平家の総大将平知盛が自らの体に大きな碇と結んだ
 ロープを巻き付けて入水するシーンの銅像も見えました。(「義経千本桜」の一場面)

  ネットに写真がありましたので拝借しました。源義経率いる源氏軍に敗れ、敵の手に
 落ちる前に自らの命を絶ったのです・・・そして安徳天皇を抱いたまま入水した平家の
 女たちも後に続くことになったのでした・・・
  さまざまな歴史絵巻が、この場所で展開されていたのですね。そんなところを暢気に
 オッサンはバスでさっと通り過ぎて行きました。
  
  下関駅から20分もしないうちに、城下町長府というバス停にあっさり着きました。
 なんと電車で長府駅に降りるよりも、こっちの方がはるかに観光には便利ですね。
 しかし昔ながらの城下町の雰囲気が残るエリアは、この国道沿いのバス停からも少し
 歩かないといけませんでした。そしてやっぱり道に迷ったオッサン。まっすぐ行くべき
 ところを直角に曲がっておりました。(永遠に目的地に到着せんとこやったな。by妻)
  10分程ロスをしてしまいましたが、この日は時間に余裕があるので大丈夫です。


  まずはこの長府の最大の見どころである、功山寺に参ります。ちょっと遠い町はずれ
 にありました。平日(月曜日)の午前中のためか、観光客はオッサン一人でした・・・

  なんと1327年という鎌倉時代末期の創建で、その頃の仏殿が今も残っているそうです。

    

   石段を登り、山門をくぐって本堂に向かいます。
  おぉ、この本殿が国宝に指定されている、鎌倉時代末期の禅宗様式の仏殿ですね。



2025年2月10日 城下町長府 功山寺


  修復されているとはいえ、木造建築で700年以上も昔のものですからね、凄いです。
 しかし国宝に指定されているわりには、かなり無防備ですね。大丈夫かな? もちろん
 一般人は中には入ることができず、外観の見学のみですが。

  ここはまた、幕末にあの高杉晋作さんが長州藩士(下級藩士たち)とともに倒幕?の
 挙兵をした場所としても有名だそうで、それを記念するモニュメントがあるらしいです。
 幕末維新ファンの方々には聖地のようです。(オッサンはあまり興味ないんやな。by妻)


  功山寺を降りてしばらく街の方に戻ると、大きな家屋敷が見えました。長府毛利屋敷
 のようです。

  屋敷と大きな日本庭園があり、有料で見学できます。ここにはパラパラと、観光客が

 いました。防府の毛利邸も広かったですが、ここもそれなりの建物でした。

  部屋には入ることができませんが、廊下を回りながら一つ一つ見学ができました。 

  明治天皇がご宿泊されたという部屋も展示されていました。

  この反対側に見えるのが有名な庭園ですが、残念ながらこの日は立ち入り禁止でした。
 なんでも雪が積もっていて足元が危ないからとのこと・・・ちぇっ、今回は見られない
 ところが多い気がするな・・・(そら、日ごろの行いが良くないからやろ。by妻)


  さて、毛利邸を出て城下町らしい街中をそぞろ歩きします。毛利邸の目の前からは、
 古江小路という情緒ある古い町並みが続きます。  

   動画も少し撮影していました。
 
 2025年2月10日 城下町長府 古江小路
  古い土塀に囲まれた小径がまっすぐに通っています。かつてはこの道の両側に上級武士
 の屋敷が並んでいたようですが、今でも立派なお屋敷が残っています。


  小一時間程、城下町の風情が残る町並を観光・散策して、バス停に戻りました。
  しかしちょうどバスがオッサンの目の前を走り去っていきました。30秒遅かった。
 平日の12時過ぎはバスの本数が少なく、次のバスまでは30分待たなければなりません
 でした。時間に余裕があるので問題はないのですが、曇天で冷たい風が吹き抜けるバス
 停で30分も待っていたら、すっかり体が冷えてしまいました・・・


  ようやくやってきたバスに乗り、再び壇ノ浦と関門大橋を眺めつつ、途中の唐戸市場
 で下車しました。遅めのお昼ご飯にしようと思ったのですが・・・
  唐戸市場では平日は午前中のうちにほとんどの取引が終わってしまいますので、市場
 のなかであいているお店はほとんどありませんでした。しかも日曜日は観光客向けの店
 (お鮨などを売る店)がたくさん営業していて賑やかだったのですが、平日の昼下がり
 は閑古鳥が鳴いていました。
  それでも少しだけ開いている店があり、オッサンは安売りしていたふぐ刺しを購入し、
 休憩室で食べることにしました。しかし、とらふぐの刺身にしては安い(900円)けど
 これじゃあ薄すぎるで~


  帰りの飛行機の時間まではまだたっぷりあるので、唐戸市場のすぐ近くにある有名な
 水族館(海響館)に寄って、妻の好きだったペンギンでも見ていくか、と思ったのです
 が・・・

  なんと建物自体が大規模改修中で、長期休館中でした。うーむ、今回はとことん運が
 ないよな~ まぁ、仕方ないか。


  仕方なくバスで再び下関駅へ・・・時刻はまだ2時を少し回ったところです。お昼は
 薄っぺらいふぐ刺しだけだったので、ちゃんと食べ直そうと・・・下関駅近くにある、
 有名な魚屋さんの経営する海鮮食堂「おかもと」さんに行ってみることにしました。
 このお店は午前11時からノンストップで夜まで営業していますので、こんな時間に訪れ
 ても食事にありつけるのです。しかし、場所が良く分からず、また迷いました・・・


  同じところをグルグルしていてようやく一筋間違えていたことに気づいたオッサン。
 なんとかお店の前まで辿り着きました。

  かなり庶民的な雰囲気ですが、とにかく入ってみます。
  ショウケースには新鮮な魚介類がぎっしり並んでいました。スゲェ~

  月曜日の午後2時過ぎですが、ちらほらとお客さんが入っています。接客係の方は外国
 (インド・ネパール系)のお姉様でした。
  メニューを見ると、こりゃ確かに安い・・・しかも量が半端ないという噂です。

  板ウニだけは時価でしたが、他は安心な良心価格です。とらふぐコースやくじら料理
 もありますね。
  オッサンはやはりここの名物「おかもと丼」(税込2,750円)を頼みました。
  じゃーん。(アホ)

  何ですか、このボリュームは・・・
  カンパチ、板ウニ、サーモン、タコ、鯛、鯵、エビ、タコ、イカ、カニの爪、フグの
 唐揚げ、クジラなんかもありました。たらいのような器にぎっしりご飯と海鮮が詰め込
 まれています。果たして食べきれるだろうか・・・
 
 2025年2月10日 下関 おかもと丼


  はい、あっさり完食しました。😆 とても新鮮で美味しいので、きっちり食べられ
 ました。もちろんちょっと時間がかかりますが・・・
  山口・岩国のお酒獺祭(だっさい)の3割9分という銘柄(精米比率39%まで磨き上げ
 た辛口)を頂きながら、じっくりと食事を楽しみました。これはとてもお得です。
  ちょっとわかりにくい場所にありますが、下関のお勧めのお店です。 


  この後はもう帰るだけ。下関駅から山口宇部空港まで電車を乗り継いで参ります。


  下関から山陽本線の各駅停車の電車で小野田へ、そこでローカル線の小野田線に乗り
 換えます。なんと1両しかない電車です。電車で1両って初めて見たような気がする。

  学校帰りの地元の高校生たちと乗り合わせてしまった・・・
  この電車は宇部新川までの工業地帯を走ります。規模は全然違うけれど、ちょっとだけ
 京浜工業地帯を走る鶴見線みたいな感じがしました。セメント工場などが連なる工業地帯
 や工場に繋がる港のそばを走りますからね・・・


  宇部市の中心地は山陽本線の宇部駅ではなく、宇部線・小野田線の交わる海沿いの宇部
 新川です。明治時代初期までは単なる漁村だったのが、工業地帯となって繁栄してきたと
 いうことです。山口県には徳山・下松といった石油化学コンビナートの工業地帯もありま
 すので、いろいろと多様な町がありますね。
  その宇部新川からは宇部線に乗り換えて数分、山口宇部空港の最寄り駅の草江駅に到着
 します。初日はここから宇部線の電車で出発しましたので、戻ってきたことになります。


  空港ではまたまたお土産を物色してしまうオッサン・・・やっぱりお酒コーナーへ。

  獺祭(だっさい)、雁木(がんぎ)などの有名なお酒が勢揃いです。
 (またいろいろ買うたんやろ・・・by妻)


  ということで多少消化不良気味ではありましたが、2泊3日の山口県の旅は終了です。
  お付き合いくださいました皆様、有難うございました。


 <旅の記録>
 1日目:防府市・山口市観光、湯田温泉
     羽田空港---山口宇部空港・・徒歩・・JR草江駅ーー新山口駅ーー防府駅
     【防府市内観光】
       毛利博物館・庭園、周防国分寺、防府天満宮、種田山頭火記念館
     防府駅ーーJRバスーー山口駅
     【山口市内観光】
       瑠璃光寺、洞春寺、龍福寺、萩往還: 山口のB級グルメ「ばりそば」 
     山口駅ーータクシーーー湯田温泉   
     【湯田温泉観光】
       中原中也記念館  宿泊:維新の宿「松田屋」
  
 2日目:下関市・門司港観光、川棚温泉
     湯田温泉駅ーーJR山口線ーー新山口駅ーー山陽新幹線ーー新下関駅ーー下関駅
     【下関市内観光】
       旧英国総領事館、旧秋田商会(金子みすゞ記念室)、唐戸市場(鮨)
       関門海峡連絡船(下関唐戸桟橋→門司港桟橋)
     【門司港観光】
       門司港レトロ地区(旧門司税関、旧大阪商船)、九州鉄道記念館
       門司港レトロ観光トロッコ列車(乗車)
      門司港駅ーーJR鹿児島本線ーー門司駅ーー関門トンネルーー下関駅
      下関駅ーーJR山陰本線ーー川棚温泉駅 
     【川棚温泉】 川棚温泉:離れの露天風呂付の宿「さんろじ」


 3日目:城下町長府観光
     川棚温泉駅ーーJR山陰本線ーー下関駅ーー市内バスーー城下町長府
     【長府城下観光】
       功山寺、毛利別邸、古江小路
     城下町長府ーー市内バスーー唐戸市場ーー市内バスーー下関駅
       海鮮食堂「おかもと」:海鮮丼
     下関駅ーーJR山陽本線ーー小野田駅ーー小野田線ーー宇部新川駅
     宇部新川駅ーー宇部線ーー草江駅
     山口宇部空港ーーー羽田空港