Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

GW旅行記:嵐山から嵯峨野へ、でもマイナーな場所です・・・

  今夜はGWの旅行記の続きです。

  3日目(最終日)は一日、京都を観光します。京都は見どころが多すぎますし、同じ

 場所でも季節によって雰囲気が変わりますので、何度でも訪れたくなります。 

  (もうキリがないでぇ。私もよぅ連れて行かれたし・・・by妻)


  嵐山の旅館に食事なしで宿泊したオッサン、翌朝の朝食も食いはぐれました。😖

 嵐山の周辺は朝早くから食事ができる場所はなく、観光客向けのお店は軒並み11時から

 の営業でした。したがって、嵐山に素泊まりは危険です。

  ただチェックアウトが11時でしたので、9時頃まで旅館のお風呂に入りました。

 この旅館には予約不要の(空いていれば自由に使える)貸切風呂が5つもあり、朝食

 の時間帯(7~9時)は空いていたので、オッサンは一人なのですが入ってみました。 

 (しかも、3つも「はしご」しました。😆 アホ) 入口のベンチ付近に使用中だと

 点灯する電子掲示板がありますので、それを

見て空きを確認します。空いていれば、

 いつでも利用できます。中から鍵をかけると使用中の灯りが点灯する仕組みです。

 最近、このような貸切風呂を備えた旅館が増えています。思うに、家族水入らずで

 入りたい日本人と、人前で全裸になることに抵抗がある欧米人や東アジア人のニーズ

 に応えているのだと思われます。

 オッサンは、広々とした露天風呂の方が好きなのですが、まぁこういうのもアリかなと

 思います。貸切なので他に人はいませんから、ちょっと写真撮影してみました。

  狭いけれど、4人ぐらいは一度に入ることができるくらいのスペースです。露天風呂

 タイプのお風呂もいくつかあり、誰にも気兼ねせずに入浴できます。


  そしていったん9時過ぎに旅館を出て、近くの嵯峨野方面に観光に行きます。11時の

 チェックアウト時間までに戻って来る予定です。

  あいにくの雨でしたが、桂川(上流は保津川)に架かる有名な渡月橋を渡って嵯峨野

 方面までひたすら歩きました。

  天気が悪いので視界がきかず、近くにある小倉山もはっきり見えません。渡月橋の先、

 京福電鉄嵐山線(通称嵐電:らんでん)の嵐山駅付近は、早くも観光客が集まってきて

 いましたが、前述の通り飲食店は開いておらず、お土産物屋も10時開店のところが多い

 ので、皆さん行き場がなくウロウロしていました。

  あ、嵐電の嵐山駅はリニューアルしてすっかり観光客向けのお洒落な駅になっていま

 した。西陣織のデザインを施した柱が並んでいたりして、ちょっとした観光スポットに

 なっているようです。予想通り、ここも外国人比率がメチャ高いです。


  観光客が繰り出して賑わい始めた嵐山地区を素通りし、JR山陰本線の踏切を渡って、

 嵯峨野方面に参ります。嵯峨野と言いますと有名な竹林や、落柿舎や常寂光寺などの

 風情のある観光スポットが有名ですが、オッサンは過去何度か訪れていますので、今回

 はスルーです。 ♪きょおとぉ~、らんざん、だいかくじ~♪ の大覚寺も訪問済みです

 のでパス。目指すのはあまり知られていない「清涼寺(せいりょうじ)」です。別名は、

 嵯峨釈迦堂。観光客でごった返す嵐電嵐山駅前通りを真っすぐ進むと到着します。


 

  重厚な仁王門が出迎えてくれました。江戸時代の18世紀末に建てられたものです。

  ここをくぐって境内に入ります。悪天候の朝9時半ということもあり、境内には人は

 ほとんどいません。オッサンが本堂(釈迦堂)を見学した時には他に誰も来ませんでし

 た。つまり貸切状態でした。

  ここのご本尊は著名な国宝で、5月中旬から奈良の国立博物館の超国宝展に出品

 される予定ですが、受付の方に尋ねるとGW中はここで鑑賞できるそうです。

 良かった。オッサンはこれを目当てにここまで来たのですから。


  はい、これがその国宝の釈迦如来像です。一風変わった感じですが、それもそのはず。

 この仏像は北宋時代(10世紀)の中国で造られたものだからです。なぜそんな凄いもの

 がここにあるのかといいますと、北宋に修行に行っていた僧がこの像を造らせて持ち帰

 り、この寺を開いたからなんだそうです。

     

  さらに凄いのは、この等身大の仏さまの中にはいろいろなものが収蔵されていたのです

 が、中でも人間の内臓を模したものが入っているとのこと。これは、この仏さまが人間で

 あること、すなわち生身仏であることを示しているのだそうです。(この収蔵品も国宝)

 そうか、お釈迦様も元は人間だからね・・・

  ということで、とてもユニークな木彫仏像なのです。一見の価値あり、です。 

  あ、当然写真撮影禁止ですので、超国宝展の図録からの写真を掲載します。なんだか

 アップにすると目つきが悪い感じがしますけど・・・😆

    

  なかなか興味深い仏像でした。来週からは、奈良の国立博物館の超国宝展で見る事が

 できると思います。  


  さて次は庭園です。本堂北側にある庭園までは、屋根のある渡り廊下が通じています

 ので、外に出ることなく、雨に濡れずに素晴らしい日本庭園を鑑賞することができます。

  誰もいないので、写真撮影も自由自在。😆(アホ)

  かなり広い庭園ですが手入れが行き届いています。雨に濡れる樹々も、また美しい。

 池泉回遊式の庭園には、江戸時代に作られたらしい弁天堂というお堂もありました。

  こうして雨に濡れずに、お庭を一通り鑑賞できるのは有難いです。

  そして大方丈と、その前にある枯山水庭園もいいです。この庭は有名な小堀遠州作と

 いわれています。

  しかし、ホンマに誰一人訪れる人がありませんでした。まぁメジャーな観光スポット

 ではないからね。 

 

  そうそう、この清凉寺のあった場所は元々、あの源氏物語の「光源氏」のモデルとい 

 われている嵯峨天皇の皇子である源融(みなもとのとおる)の別荘があったそうです。

 そして彼の死後、彼の菩提を弔うお寺となりました。その後に中国(北宋)から戻った

 僧がこの釈迦如来像を本尊として清凉寺となったということです。それなら源氏物語の

 ファンにも人気が出るかもしれませんね。

  そういえば霊宝館には、この源融さんの造らせたという平安初期の阿弥陀如来坐像が

 ありました。こちらも国宝です。左右に観音菩薩、勢至菩薩の侍仏を従えています。

 (こちらは清凉寺で購入した図録から転載しました。)

  中国から釈迦如来像が来るまでは、この阿弥陀如来がこのお寺のご本尊だったようで

 す。西暦896年作の木造漆箔の素晴らしい作品です。

 

  さて、お目当ての国宝を鑑賞した後、この境内にある嵯峨野の湯豆腐のお店を覗いて

 みました。あれ?、まだ10時なのに「営業中」と札が出ているぞ。オッサンが恐る恐る

 お店に入ると「いらっしゃいませ~」との声。オッサンが「もう食事ができるんですか」

 と訊くと、「はい、おまかせの湯豆腐コースだけになりますが・・・」とのことでした。

  時刻は午前10時5分。旅館に戻って11時にチェックアウトしなければいけないので、

 どうしようかちょっと迷ったのですが、朝食を食べていないこともあって空腹のオッサン

 は、湯豆腐を頂くことにしました。😆(朝っぱらから湯豆腐コースかい!by妻) 

 

  当然、こんな時刻に食事に来ている人は誰もいません。どうして10時から営業している

 のかはわかりませんが、オッサンにとっては実にラッキーでした。そしてオッサン一人

 しかお客がいないため、ほどなく湯豆腐コースが出てきました。

  嵯峨野の湯豆腐、揚げ湯葉のお吸い物、新筍などの野菜の天ぷら、胡麻豆腐、新筍等

 の炊き合わせ、ジャコご飯などなど。どれもとても美味しく、京都らしく洗練された味。

 値段はそれなりにしましたが、美味しく頂き満足です。


  しかし旅館のチェックアウトの時刻が気になるオッサン、食事も倍速モードで、食べ

 終わるまで所要15分くらいでした。😆 (せっかちにもほどがあるわい。by妻)


  食事を終えて午前10時35分。来た道を急いで引き返します。旅館に到着したのは午前

 10時55分。部屋に荷物を取りに行って、なんとか11時にはチェックアウトできました。

 この後は、旅館のフロントに荷物を預けて、さらに京都観光を続けます。再び嵐山まで

 戻ってくるわけですので、あまり遠くには行けません。今度は嵐電に乗っての観光です。 

  続きは次回です・・・スミマセン