2025年4月:大塚国際美術館の見学:②古代ローマ三昧・・・その1
今日はぐずついたお天気の関東地方南部、お昼過ぎには雨も弱まり、午後5時くらいに
晴れてきました。明日は洗濯日和だな・・・
さて、始めたばかりの大塚国際美術館の見学記事を続けます。
はい、予告した通り今回は古代ローマの作品を見学します。もう、凄すぎてオッサンは
頭がクラクラしていました。大塚国際美術館の見学には2時間もあれば十分だろうと思っ
ていましたが、古代文明コーナーのある1階の見学だけで1時間を要しました・・・
さぁ、いよいよ古代ローマのコーナーです、ドキドキ。(アホ)
最初に目に飛び込んできたのはコレ・・・
ポンペイの「ヴィーナスの館」と呼ばれる邸宅にあった、美の女神ヴィーナス様です。
海の泡から生まれてホタテ貝?に乗って上陸するという、いささか眉唾なストーリー
はともかく、ギリシア神話ではアフロディーテ、ローマではヴィーナスと呼ばれた
この女神様、浮気もすれば不倫もしますし、ある意味人間的ですわな。😆
まぁしかし、こんな作品まで再現しているとは驚きましたよ。かなり博識の方がこの
美術館の構想に関わっていると思われます。ちなみにこの絵は、ボルドーの1級ワイン、
シャトー・ムートン・ロートシルトの2010年のラベルに描かれているので、オッサンも
欲しかったのですが、最低でも12万円もするので断念しました。(そらそうよ、by妻)
しかしポンペイで見たものよりも鮮やかで美しいな。陶板なので一つ一つを組み合わ
せているので継ぎ目があるのは致し方なしか・・・
いや、これで驚いていてはいけません。きっとこれもあるだろうと思ったら、ありま
したよ。この古代ローマの最高傑作の壁画が・・・
はい、ポンペイの遺跡で最も有名なコレ、「秘儀荘の壁画」です。
これは2007年に現地を訪れ、妻と一緒に鑑賞したのですが、薄暗くてよく見えなかった
記憶があります。写真撮影をしても真っ暗で、何があったのか分からない程でした。
うわ、こんなに鮮やかな色だったとは・・・ホンモノを見てもよくわからなかったの
に、ここで陶板画のレプリカを見て感動することになるとは・・・
いわゆる「ポンペイの赤」、古代の人たちも赤や青、緑、黄の色を出すのに苦労して
いたと思いますが、ここまで完璧に赤を表現したものはなかったでしょう・・・
しかるに「秘儀荘」、ヴィッラ・デイ・ミステーリとは・・・
古代ローマ時代には古代ギリシア文明がもてはやされたのですが、古代ローマの為政
者は、治安や風紀を乱すものはNGでした。ということで、ギリシアで大人気を博した
「デュオニソスの秘儀」は、アブナイ教義なのでアカン!とされてしまったのです。
ま、そらそうよね。古代ギリシアは男の世界と申しましたが、だからこそ女性たちは
日々不満を抱えていました。その女性の不満を解消するため、「何でもアリ」の楽しい
お祭りが開発されました。酒の神デュオニソス(古代ローマではバッカス)の秘儀、と
いう祭儀には女性が参加でき、厳しい修行の末に快楽を得られるという訳でした。
古代ギリシアでは、デュオニソスの祭儀に参加した欲求不満?の女性たちによって、
生贄の若者♂は、四肢を引きちぎられ、切り刻まれてしまったそうです。コワー~
はい、たぶんノリは新興宗教みたいな感じだったでしょう。ここでは教祖という怪し
いオトコがたくさんの女性を入信させ、洗脳しているのがこの壁画からもうかがえます
からね。(なんだか●ウム●理教みたいな感じやの~ by妻)
まぁつまりアングラですので、ポンペイの城壁の外でこのような秘密の祭儀が行われ
ていたようです。この壁画のおかげで、いろいろなことが判明したわけですが、そんな
ことよりも、この壁画自体が素晴らしい人類の遺産ですよ~
ちなみに真ん中にいる怪獣みたいなヤツが、デュオニソスらしいです。そして、教祖
と思しきアヤシイ奴がいるのがわかりますよね・・・入信者の女性は鞭で打たれ、その
あとで解放されています。この苦行の末に快楽があるんだとか・・・ホンマけぇ?
いやぁ、これはイイものを見せて頂きました。でも、これだけではなかった・・・
ナーポリの国立考古学博物館の名作もたくさん展示されていますよ。これはすごいぞ。
オッサンは2007年に妻と一緒に見学したのですが、あまりに作品数が多過ぎて少し
飽きてきたのですが、その時に見た著名な作品がほぼすべてありました。これも多分
専門家の意見を聞き入れたのだと思われます。
はい、花の女神フローラでしょうか・・・後姿美人(エメロンか!古いぞ。by妻)
このフレスコ画は非常に保存が良く、色彩も判別できるくらいですね。
はい、そして超有名な、アレクサンダー大王の勝利を描いた「イッソスの戦い」の
モザイク画の再現がありました。古代ペルシア王ダリウスの大軍を、機動的な戦術で
粉砕し、古代社会の覇者となった若きアレクサンダーを生き生きと描いています。
ちなみに大きさもオリジナルと一緒なので、迫力満点です。
これは動画も撮らなきゃね~
2025年4月 大塚美術館 古代ローマ壁画「イッソスの戦い」
古代の上流階級の間に流行したというライオン狩りのモザイクもありました。
そうなんです、古代ローマはモザイク画がさかんでした。モザイクは劣化しにくく、
現代にも残る作品が多いわけです。色のついた石とガラスを丁寧に組み合わせて作ると
いう根気のいる作業ですから大変だったと思います・・・
水を飲みに来た鳩を描いたカワユイ?モザイクもあります。これも有名です。
もう一つ、ナーポリ(ネアポリス)の国立考古学博物館の至宝をご覧に入れます。
その名も「辻音楽師」。カスタネットやタンバリンのようなものを使っていますね。
だとすると、楽器はリズムを取る役目で、旋律は人が歌っていたのでしょうね。
やはり1回では終わらなかった・・・次回は古代ローマ絵画を紹介いたします。








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