Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

初冬の鎌倉 ⑦長谷寺へ

   鶴岡八幡宮からまっすぐに伸びる広い参道(の、車道の中央分離帯にある歩道)を
  歩いてJR鎌倉駅まではほぼ7~8分かな。車道の両脇には、おしゃれでセンスの良い
  お店が一杯ありますので、ぶらぶらしながら覗いてみるのも良いかと思います。
   しかし(またか・・・by妻)、このまま帰るなら参道ブラブラもありでしょうが、
  まだ3時頃だったので、もう一足延ばして観光を続けることにしました。
   JRの駅の反対側に出て、最近話題の江ノ島電鉄(江ノ電)の鎌倉駅に向かいます。

 

  
  江ノ電の改札を抜けて駅構内に入ると、突然思い出しました。妻が亡くなる1ヶ月半
 前、鎌倉・江ノ島に妻を連れて行ったことを・・・「がん封じ」の寺に行った後、鎌倉
 に来て江ノ電の駅に着いた時、妻が疲れて歩けなくなり、構内のベンチに腰を掛けて、
 しばらく動けなかった・・・ヤバイ、フラッシュバックが来る!
 あの時、無理して連れてこなければよかった・・・と思いつつも、あ、でもその後には
 稲村ケ崎のイタリア・レストランでちゃんとご飯を食べたよな・・・と思ったり。少し
 記憶が錯綜しているかもな・・・
  まぁここまで来てしまったから仕方がない、なんとかマイナスのイメージを振り切っ
 て、江ノ電に乗って次の目的地に行きます。妻よ、すまん・・・

     

   江ノ電の鎌倉駅は、2本のホームの間に線路が一本なので、電車はすぐに折り返し
  ます。東京モノレールの浜松町駅みたいだね。あ、なんだか新しい車両が来た。この
  電車に乗って三駅目の「長谷」駅で下車します。
   江ノ電は地元庶民の足であるとともに、鎌倉西部や湘南・江ノ島の観光にも便利な
  交通機関なので、いつもかなりの混雑です。民家の軒先を縫うように走るので、大変
  スリリングな感じがします。(電車に沿道の木の葉が触れてガサガサしたりします。)
   長谷駅周辺は落ち着いた住宅地なのですが、著名な観光地である長谷寺や大仏殿へ
  の最寄り駅のため、観光地らしい華やいだ雰囲気もちょっぴり感じます。外国人の姿
  も(日本在住の方か?)ちらほら見かけました。


   さて、まずは駅を出てすぐ左手にある長谷寺を観光します。奈良にあるボタンの花
  で有名な長谷寺とは縁が深いようで、本尊はどちらも同じ十一面観音像だそうです。
  はっきりとはわからないようですが、鎌倉の長谷寺も開基は奈良時代で、奈良にある
  長谷寺を開いた方を迎えて作ったと言い伝えられているようです。もっとも今の建物
  は、もっと時代が下ってからのものでしょうけどね。調べたら、関東大震災で損壊し
  た後に再建されたものなので、結構新しいようです。また、江戸時代に浄土宗の寺に
  なったということです。ふーん。ちょっと北鎌倉の諸寺とは由来も宗派も違いますね。


   長谷の駅から歩いて5~6分もすると、長谷寺の入口の門に到着しました。
  「門かぶりの松」というらしい、山門に向かって斜めに伸びた大きな松が印象的です。

  中に入ると、おぉ、紅葉が素晴らしいではないですか。優雅にコイが泳ぐ池の周りの

 紅葉が見ごろになっていました。こちらは放生池というらしいです。

  なんと、梅の花が咲いていました。

    

  紅葉と池をバックに、妻とアムル君(アムルーズ)の写真をパチリ(アホ)。


  さて、長谷寺の本尊を祀る観音堂などの主要な建物はこの池の背後にある丘の中腹に
 あります。参考までに境内のイメージ図を載せておきます。(富士山も見えるのかな?)


  やや急な坂道の階段を上ると、立派な観音堂が見えてきました。ここに本尊の観音様
 が祀られています。しかし、通常公開されていないのかな?見ることができません。

  そのかわり?なのか、観音堂の左隣には観音ミュージアムがあり、重要文化財の観音
 さまを始め、いくつかの像を見ることができます。(でも写真撮影禁止)


 観音堂の右手には阿弥陀堂があり、室町時代に作られた阿弥陀如来が祀られています。


 そして最後に、見晴台からのすばらしい風景を堪能できます。
 湘南海岸が眼下に広がり、清々しい感じがします。

  あぁ、ここは妻と一緒に何度か来たなぁ。亡くなる1ヶ月半前に来た時は、もう体力
 がなくなっていたのでここまで来るのは無理でした。
  この風景をもう一度見せてあげたかった・・・ん?でも、今なら見ているかな?


  ちょっとおセンチになってしまいましたが、次は鎌倉大仏(高徳院本尊)を観に行き
 ますよ。もう一回続きます。