2015年GW フランス・ドイツの旅 ㊲ 古き良きハイデルベルク
フランス・ドイツの旅もそろそろ終わりに近づいてきました。ドイツ最古の大学が
あり、ドイツ屈指の観光都市であるハイデルベルクにやって参りました。私が初めて
ヨーロッパに行った1987年、どうしても行きたくて立ち寄った町です。(イメージが
先行していましたが・・・)その頃は、日本人がドイツに抱く憧れの象徴だったと思
います。「地球の歩き方」が発刊されてロマンティック街道が日本人にも大人気にな
り、ベルリンの壁が崩壊して統一ドイツが注目を浴びるようになりますと、相対的に
ハイデルベルクの人気は低下してしまったように思いますが、文学の香りのする街並
み、美しいネッカー川沿いの風景のすばらしさは、今でも変わらないと思います。
そんなハイデルベルクに約30年ぶりにやってきました。(でも滞在3時間や。by妻)
30年前は2月中旬だったので雪が積もっていました。当たり前ですが、季節が違う
と印象も違いますね。初夏のドイツ、美しき5月。期待で胸が高鳴ります。
ハイデルベルク中央駅のコインロッカーに荷物を預け、旧市街の観光に出かけます。
少し心が逸ります。あれ、コインロッカーでアジア系の女性二人組が困った顔をして
いるのが見えました。どうやらコインロッカーの使い方がわからないようです。声を
かけてみると、K国人のようでした。親切なオッサンは使い方を日本語英語(笑)で
教えてあげて、お姉さんたちは無事に荷物を預けることができました。K国語はよく
わからないので、無難に「ハバ・ナイス・トリップ」と言って立ち去りました。
さてハイデルベルクの旧市街は駅からかなり遠いので、途中まで市電に乗って行きま
す。(市電は旧市街まで通っていないので、旧市街の入口で下車します。)
7~8分ほどで旧市街の入口、ネッカー川のほとりのテオドール・ホイス橋に到着。ここ
で路面電車を降ります。
もう既にこの時点で美しい光景が広がります。ネッカー川は雨が降った後なので少々
濁っていますが、流れは穏やかでゆったりした気分になります。
ここから旧市街まで歩いて10分ほどですが、私は先にテオドール・ホイス橋を渡って
対岸に向かいます。ハイデルベルクの街を一望できるビュー・ポイントがあるのです。
そこは「哲学者の小径」と名付けられ、ドイツを代表する文学者ゲーテ(ギョエテ)や
名だたる哲学者や詩人たちが逍遥した散歩道なのだそうです。そうだ、30年前にも行き
ました。あの時は冬だったので緑がなく、天気も雪がちらつく小雨だったので、あまり
綺麗だったという印象が残っていません。今回は緑芽吹く5月です。天気はあまりよく
ありませんが、美しい景色が眺められるかな?
哲学の小径をしばらく登っていくと、絶景ポイントがありました。対岸にあるハイデ
ルベルク旧市街が一望できるヴュー・スポットです。左側の手前にネッカー川に架かる
カール・テオドール橋(通称アルテ・ブリュッケ:古い橋)が見え、中央にある旧市街
の赤茶けた瓦屋根とひときわ高くそびえ立つ精霊教会の尖塔が目を惹きます。そして、
その背後の森の中にはハイデルベルク城の威容がはっきりと見えます。絵葉書のような
風景ですね。テンションが上がります。
アムル君もお澄まし顔で写真に写っていました。(アホ)
哲学の小径には、よく見るとライラックの花が咲いていました。ちょうどピークかな。
北海道で見るライラックとはちょっと種類が違うようですが。(本当にライラックけ?)
ちょっと山の上のほうには雲がかかってきました。この素晴らしい眺めも天候次第と
いう感じですね。この日は薄曇りでしたが、むしろしっとりした雰囲気が出ていたので
ハイデルベルクのロマンティックなイメージに合っていたように思います。
さて、しばらく旧市街のパノラマを楽しんだ後は、丘を下って対岸の旧市街に向かい
ます。哲学者の小径は途中までは散策コースでしたが、上の写真の左手前に見える橋の
袂まで行く下り坂は崖のような急斜面でした。これは老人や子供にはキツイで・・・
パンダの縫いぐるみを抱えたオッサンは、なんとか無事に崖を下りてきました。
近くで見ると、かなり分厚いレンガ造りの橋ですね。歴史を感じさせる重厚さです。
アルテ・ブリュッケの上からハイデルベルク城が間近に見えました。お城はこの地方
を治めたプファルツ伯爵(後に神聖ローマ:ドイツ帝国の選帝侯の1人になる)の居城
でしたが、17世紀のドイツ三十年戦争やプファルツ継承戦争で破壊され、廃墟となって
しまったとのことです。今は一部が修復され、観光名所になっています。
しかしオッサン、また時間が足りないのでお城の観光は断念しました。
さぁアルテブリュッケを渡り終えるところに、関所のようなブリュッケントーア(橋
の門)がありました。ここをくぐって橋を渡り終えると、ハイデルベルクの旧市街です。
中世にタイムスリップしたかのよう・・・ってよくヨーロッパの古都の紹介で出てくる
セリフですが、ここもそうでした。
次回は旧市街散策とドイツ料理の昼食です。(え、次回?また続くんかい.。by妻)
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