Bonne(ボンヌ)のブログ

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2021年GW 東北の旅(3泊4日) ⑳角館武家屋敷 ~その3~

  角館の町家ホテルに宿泊して朝食を取り、出発の準備をしてからもう一度、武家屋敷
 の観光に参ります。チェックアウトは10時ですので、あまり時間がありません。
  午前8時にホテルを出て、武家屋敷の方とは反対側の町家ゾーンを散策します。まだ
 朝早いので開いているお店はありませんが、静かで落ち着いた街並みをゆっくり歩いて
 回りました。途中、ピークを過ぎていますが咲き残っている枝垂れ桜を見つけました。
  もうだいぶ葉っぱが出てきていますので、ちょっと緑がかった色になっていました。  

     

     


  商家が建ち並ぶ町家ゾーンには、古い蔵が残っているお店もありました。ここは醤油
 屋さんのようです。蔵の中も見せてくれるみたいですけど、まだお店は開いていません。

 
  次は「田町武家屋敷通り」にある西宮家を観に行きます。実は角館の武家屋敷通りは 
 2つあり、有名なのが昨日夕方に見てきた町の北寄りにある武家屋敷通りですが、もう
 一つ、南寄りの田町というエリアにも武家屋敷通りがあります。こちらは見所となる家
 屋敷が少ないのであまり人気がありませんが、そのなかで有名なのがこの西宮家です。

  この西宮家は、秋田の殿様佐竹の本家筋の家臣ということで、実際に角館を統治した
 芦名家や佐竹北家の家臣が集まって住んでいた町の北寄りの武家屋敷通りには住まわず、
 そことは一線を画した南寄りの田町エリアに、佐竹本家の直臣だけを集めて住んだのだ
 そうです。きっとプライドが高かったのですね。ということは、おそらく江戸時代には
 南北の武家屋敷が競い合うように張り合っていたのかもしれませんね。
  ここも開館は午前9時ということで、まだ中には入れませんでした。母屋のほかには
 5つの蔵があり、米蔵や大事なものを所蔵する蔵のほか、文庫蔵という書物を所蔵する
 蔵もあります。書物=有益な知識であった時代、書物を大切にする精神は重要だったと
 思われます。きっとここの当主はそのことがわかっていたのでしょう。しかし、今では
 この西宮家の一部はちょっとおしゃれなレストランになっているそうです。レトロな?
 雰囲気の中でゆっくり食事を楽しむのもいいかもしれませんね。(オッサンには無理)
  
  このエリアには西宮家以外には見学できる武家屋敷はなかったように記憶しています
 が、北の武家屋敷通りにも劣らない風情のある街並みでした。

     


  そういえば、ここには書籍出版の大手、新潮社の記念文学館がありました。ここも
 まだ開館前です。文学好きな方は訪れたい場所でしょうね。


  さてそうこうしているうちに午前9時になります。武家屋敷や観光名所の開館時間は
 9時からですので、急いで北寄りの武家屋敷通りに戻ります。
  昨日のうちに石黒家の観光ができましたので、この日はもう一つの著名な見どころで
 ある青柳家を観光します。ここは、「角館歴史村」としてちょっとした博物館のように
 なっていますので、見どころが多いのです。ここは県指定の史跡になっています。


  入口となっている格式ある薬医門と黒塗りの土塀です。広い敷地のお屋敷らしい堂々
 とした佇まいです。新緑が目にまぶしいですね。


  青柳家は角館を治めた芦名氏に仕える普代の侍でしたが、芦名氏断絶後は佐竹北家の
 配下となりました。常に角館の殿様の臣下として活躍したみたいです。
  では入場料を払って、さっそく茅葺屋根の母屋から見学します。

  主屋は寄棟萱葺き(よせむねかやぶき)屋根の鍵屋で、座敷は現存する角館の武家屋敷
 のなかで最も豪華と言われています。鴨の描かれた襖絵が美しい。


  青柳家の敷地は3,000坪もあり、邸内の建物や蔵などは博物館やお土産屋さんになって
 いました。商売上手ですね。母屋を見学した後は順路に従って見学します。


  まずは武家屋敷ですから武家道具館を見学しました。ここにも鎧兜や刀剣がたくさん
 展示されています。とても貴重なものだと思いますが、私はあまり興味がなくて・・・ 

  こんなふうに由緒ありげな刀も展示されていました。 

     


  続いて秋田郷土館を見学します。角館出身の小田野家の直武さんが遺した西洋絵皿が
 展示されていました。英国スコットランドの銘窯シスレーの青絵の絵皿が美しい。
  とてもハイカラな方がいたのですね。 

     

  江戸時代に使われていた籠も展示されていました。閉所恐怖症の私は、こんなのには 
 乗りたくないですね。(心配せんでもあんたは担ぐ方やで。おサルの駕籠屋や。by妻)

  うわっ。クマの毛皮なんかもありました。この辺りはマタギの里もありますね。

     


  邸内敷地には桜やさまざまな植物が植えられ、ちょっとした植物庭園のようでした。
 これを手入れするのはかなり大変だと思います。ところどころに石灯籠などもあったり
 して、趣がありました。

 
 アムル君と妻の写真と記念撮影です。青柳家は見どころ満載でした。

    


  最後にもう一か所。ちょっと離れたところにある松本家の屋敷を見学しました。
 ここは既にハイオクちゃう廃屋になっていまして、かなり傷んでいました。残念ながら
 内部見学はできないので外観だけ見て廻りました。台風が来たらひとたまりもないよう
 な感じでした。県指定の史跡ですが、きちんと保存してほしいものです。問題は費用か。 


  こうやって一時間少し、角館の武家屋敷街を散策してホテルに戻ります。
 荷物をピックアップして、再びタクシーで角館駅へ向かいます。
  この後オッサンはどこへ行くのでしょうか?(勝手に誠也・・・by妻&読者の皆様)