Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

2021年7月 道東の旅 ⑤霧多布(きりたっぷ)湿原 ~その1~

  オリンピックで中断していた(笑)北海道旅行の記事を再開いたします。
  2日目の朝は、爽やかな晴天。晴れるのはいいけど気温もかなり高くなりそうな気配。
 ホテルでバイキングの朝食を済ませ、歩いて駅前のレンタカーの店舗に向かいます。
  朝9時から午後2時までの5時間で、鉄道では行きにくい観光名所を巡ります。一人
 なので節約のために軽自動車にしたのですが、ちょっと馬力不足でした。北海道では、
 ケチらずに快適なドライブができる車種を選んだ方がいいようです。
  さて、時速70kmでエンジン音がうなりを上げるパワー不足の軽自動車で、釧路からは
 約80km程離れた霧多布(きりたっぷ)湿原に向かいます。ここは20年以上前に妻と一緒
 に訪れた思い出の場所です。あの時はずっと妻が運転してくれていて、オッサンは助手
 席で楽をしていました。妻は車の運転が上手くて、ドライブも嫌いじゃなかったみたい 
 だったので、国内旅行でレンタカーを借りる時にはずっと妻にお任せでした。もう、今
 となっては自信がなくても自分で運転するしかないです、オッサンは。(精々がんばり
 や。慌ててどこかにぶつけたらあかんで。by妻)
  
  しかしわかっていたけど、北海道は広い。途中、昨日根室本線に乗って通った厚岸
 (あっけし)まで約50kmあり、そこまで優に一時間かかりました。もう10時です。
 これでは霧多布湿原まで行っても、すぐに戻ってこないとダメだな。厚岸の町を素通り
 して、牡蠣で有名な厚岸湾と厚岸湖の間の大きな橋を渡って、最近国定公園に昇格した
 厚岸・霧多布・昆布森国定公園の大自然の中を疾走します。原生林の中の道は狭いなが
 らもしっかり整備され、車もほとんど通らないので快適なドライブです。時速80kmで
 壊れそうな感じの軽自動車ではちょっと寂しいね。
  霧多布湿原に行く手前には太平洋岸にいくつか見所がありますが、そのうちの一つの
 「あやめケ原」に立ち寄ります。ここも妻と一緒に行った時に来たのですが、その時は
 霧で辺り一面が覆われ、何も見えませんでした。ミルク色の幻想的な霧の中に、野生の
 馬が草を食んでいるところが印象的でした。あの時は6月下旬でまだ肌寒く、アヤメは
 咲いていませんでした。今回は7月下旬なのであの時のリベンジができるかな?
  駐車場には車が数台停まっていて、訪れる人もチラホラいました。


  おや、やっぱりちょっと霧がかかっています。しかし今回はなんとか海(太平洋)が
 見えました。そのうちだんだんと晴れてきて、視界は良好になりました。晴れると直射
 日光が肌を刺すようで熱くて暑い。空気が澄んでいるからかな。
  ところで、肝腎のアヤメがどこにも見当たりません・・・

  今年は例年にない猛暑で、道東地方も既に20℃を上回る日々が続いていたので、もう
 見ごろは過ぎてしまったのかな?野生の花が咲くところを見るには、タイミングが合わ
 ないと難しいですね。リベンジならずでした・・・(残念やったな、オッサン。by妻)

  仕方がないからパンダ君と記念撮影だ!(アホ)


  あやめケ原は原生花園ということですので、野生のままの状態を維持しているのだと
 思いますが、観光客のための遊歩道がしっかりと整備されています。また周囲には野生
 の馬が棲息しているので、観光客と接触しないよう遊歩道は左右を柵で囲まれています。
 ところどころに木のゲートがあって、その扉を手で開けて先に進むようになっています。
 ヒグマも出没するので、安全優先の対策ですね。


  少し先に進むと、確かに野生馬の群れがいました。しかしかなり気性が荒いそうなの
 で、刺激したり近寄ってはいけないそうです。遊歩道の中から遠目で観察します。


  そういえば宮崎にいた頃、都井岬でも野生の馬を見ましたが、あそこでは馬が道路を
 横切ったり、観光客のすぐ近くまで近寄ってきたりしていました。多少は人との接触が
 あるので慣れているのかな? それに比べると北海道の野生馬は、自然そのままなので
 しょうね。馬が生活している場ですから、人間の方が遠慮しなければいけないでしょう。


  残念ながらアヤメは全く見ることができませんでしたが、この黄色い花 ↓ が日当たり
 のよい草原に一杯咲いていました。トウゲブキ(キク科)のようです。

  

   こんな白い花もところどころに咲いていました。名前はわかりません・・・
  なんだか雑草っぽいな・・・

    


  ※参考  ヒオウギアヤメが満開の頃はこんな感じ ↓ なのだそうです。幻想的ですね。

       

  さて、気を取り直してドライブ再開です。ここから海岸沿いの道を走り、霧多布湿原
 に向かいます。途中、海からの霧がかかっているところもあって、運転には注意が必要
 ですが、なかなか景色の良いドライブコースです。
  かなり距離がありますが、信号は無くずっと走りっぱなしだったので、思ったよりも
 早く最初の目的地に着きました。

  霧多布湿原のパノラマを楽しめる展望スポット、琵琶瀬展望台です。ここは少し高台
 になっていて空気もヒンヤリしています。家族連れの車や、バイクのお兄ちゃんたちが
 たくさん集まっていて賑わっていました。


  ここも妻と来た時には辺り一面が霧で覆われて何にも見えなかったのですが、今回は
 眺望バッチリでした。ようやくリベンジできたなぁ。妻よ、ちゃんと見てるかい? 
 なかなか雄大な眺めで、オッサンは感激して一杯写真を撮りました。ついでに珍しく、
 バイクの兄ちゃんに頼んで自分の記念写真を撮ってもらいました。
 (何を一人ではしゃいでるんや、オッサンは。by妻)
 ※ 看板が昔のまま(厚岸道立自然公園)ですが、今は厚岸・霧多布・昆布森国定公園
  に昇格しています。


  広々とした湿原が眼下に広がり、スケールが大きい! 釧路湿原も広大で凄いですが、
 こうやってほぼ180度のパノラマが堪能できる霧多布湿原も素晴らしいです。 

  湿原はラムサール条約によって保護されていますが、よく見ると案外近くに民家?が
 ありますね。


  駐車場の近くにはハマナスが咲いていました。北海道らしい花ですね。バラ科の植物
 で、オールドローズのような花びらです。濃いピンク色はすごく目立ちますね。受粉の
 ために虫をおびき寄せやすくしているのかな?


  さぁ、もう11時をまわりました。これから霧多布湿原の中まで参ります。
  長くなりましたので、続きは次回で。(なかなか進まんのう。by妻)