Bonne(ボンヌ)のブログ

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2021年GW 東北の旅(3泊4日)㉕日本三景・松島 ~その2~

  今日は急ぎの業務がないため、取り損ねた先週の夏休み1日分を取り戻すために休暇
 としました。今週末から来週にかけては、九州から東北までの広い地域で大雨・長雨の
 予報が出ておりますので、警戒が必要ですね。もう毎年のように台風やら大雨やらで、
 日本のどこかが大きな被害を受けていますが、なんとかならないものでしょうか。旅行
 で山間部の風光明媚な所を訪ねることがよくあり、常々、こんなところまで家や道路が
 あるなんて凄いなぁと思っていますが、ひとたび災害が起こると大変です。先月は熱海
 で土石流があり大きな被害が出ましたが、もうこれ以上ひどいことが起きませんように。


  さて、GWに行った東北の記事をそろそろ終わらせないと・・・松島の続きです。
  伊達政宗さん所縁の瑞巌寺を見学した後、すぐ近くにある円通院に参ります。ここは
 瑞巌寺山内にあり、国指定重要文化財の庭園が有名です。さっそく見てみましょう。
  入口の山門から入ると、細長い通路が伸びています。まずはこの左側にある庭園から
 見学します。

 
  石庭「天の庭」「地の庭」と呼ばれている日本庭園です。下の写真の「天の庭」は、
 須弥山(しゅみせん)を中心に松島湾に実在する七福神の島々を石で表現しています。
  中央手前の樹が生えた石が布袋(ほてい)尊、その奥のとんがった岩が毘沙門天、
 木陰に隠れて見えるのが福禄寿、左手の小さくとがった岩が弁財天だそうです。
 この後に見学する松島観光でも七福神の島を捜してみたいです。

  反対側を見ると、手前が大黒天、奥が恵比寿さんだそうです。


 「天の庭」から川の流れのように「地の庭」に繋がっています。なかなか凝った趣向を
 していますが、素晴らしい庭ですね。 


  このお寺の境内の一番奥には、「三慧殿(さんけいでん)」という建物があります。
 これは伊達政宗の孫で、19歳の若さで早逝した光宗公を祀るものです。1646年の建造、
 国指定の重要文化財となっています。


  堂内には、馬上で束帯姿の光宗公の像があります。ピンボケでスミマセン。
  彼は徳川二代将軍秀忠の娘と伊達家二代藩主忠宗の息子で、文武両道に優れ将来を
 嘱望されていましたが、江戸城内で無念の死を遂げました。当時から陰謀説もあり、
 謎に包まれています。伊達藩にとっても、藩主忠宗夫妻にとっても無念であったことで
 しょう。まぁ徳川宗家のことですから、疑われても仕方がないですね。(個人的見解)
 

  この三慧殿内の厨子には西洋のバラが描かれていて、あの支倉常長がローマから持ち 
 帰ったものを参考にして描いたと言われています。ちょっと距離があって、現物は確認
 できませんでした。 ネットで画像がありましたので参考までに載せておきます。

 


  この円通院には面白いことに西洋風のバラ園がありました。江戸時代なので、西洋
 =キリスト教的なものはご法度だったと思いますが、西洋風のものに魅了された殿様
 もいたのでしょうね。バラのシーズンにはまだ早く、近くには東洋の花の代表選手?
 ボタンが咲いていました。


  円通院の本堂は素朴で質素な感じですが、美しい佇まいです。

    


  最後にもう一つ、このお寺の庭園を見学します。本堂の前に広がる「遠州の庭」です。
  この庭は江戸にあった伊達藩の屋敷の庭を移設したものだそうです。いうまでもなく
 庭づくりの名人、小堀遠州の作と言われています。 

 

  ちょっと逆光で見にくいですが、「心」の字を表した池には蓮が浮かび、背景には
 ツツジとモミジの樹が配置されています。心が和む風流な庭ですね。
  「天の庭・地の庭」の石庭と、「遠州の庭」で非常に趣が異なるのが面白いです。 

  
  松島に来られたら、観光船での島めぐりだけでなく、瑞巌寺や円通院にもぜひ足を
 運ばれると良いと思います。観光客もさほど多くなく、ゆっくりと静かに伊達家所縁の
 お寺と庭園を見学できます。お薦めです。


  さあ、そうこうしているうちに松島湾巡りの観光船の出発時間が迫ってきました。
 ここから船乗り場までは歩いて7~8分程度です。次回が最終回です!
 (ホンマけぇ?by妻)