2017年夏、北欧&ドイツの旅 ㊱リューベック半日観光
北ドイツの小都市リューベックの記事を続けます。
ホテル・イェンセンは静かで落ち着いたホテルで、ワインを飲んだ後はゆっくり眠れ
ました。翌朝は鳥のさえずりで目覚め、爽やかな朝です。しかし天気は曇り空、午後は
雨の予報です。となると早めに市内観光を済ませたほうがいいですね・・・(というか
もともとお昼前にはリューベックを出発する予定やったやん。by妻)
宿泊しているホテル・イェンセンです。ベージュ色の建物です。オッサンの泊まった
部屋は日本式で言うと4階だったかな。トラヴェ川に面したこちら側でした。
朝いちばん、朝食の前にもう一度ホルステン門を見に行きました。近くの公園には、
犬を連れた地元の方やジョギングをしている方がちらほら。人目につかないようにして
パンダ君の記念撮影です。(このパンダ、いろいろな名所で写真に写っとるの~by妻)
ホルステン門の内部はリューベック歴史博物館になっていますが、開館時間が午前10
時と遅いので断念しました。(一日あれば見られたのに~by妻)
トラヴェ川の橋のたもとからホルステン門が見えます。こうして見てもやっぱり少し
傾いていますね。ちなみにここは宿泊ホテルのすぐ近くなのです。
その後は市庁舎にも再び行きました。
早朝なのでパンダ君のゲリラ撮影にも最適(アホ)。
これらの紋章は何を意味しているのかな?双頭の鷲は神聖ローマ帝国の象徴だったと
思いますが、リューベックは帝国自由都市(神聖ローマ皇帝=ドイツ王から自治都市と
して認定された都市)だったからね。
再びホテル戻り、コンチネンタル・スタイル(パンとコーヒー)の朝食を取った後、
ホテルのすぐ裏手にある聖ペトリ教会に向かいます。この辺りは、古い町並みが残って
いるようです。赤レンガの古い建物に囲まれた狭い路地があり、思わず足を踏み入れた
くなります。ちなみに、この建物は人形劇博物館のようです。しかしオッサン、人形は
コワいからパスです。(コワイもんばっかりやの~by妻)
この左手の壁の向こうが聖ペトリ教会です。ここは内部見学よりも、エレベータで
塔の上に登り、リューベックの市街を一望することが目的です。
朝9時からオープンしますので一番乗りしました。数人の観光客が集まってきました。
やはりここからの眺望は有名なようです。さっそく塔の上に登ってみました。うわ!
ホルステン門がばっちり見えます。やはりかなりの大きさですね。
こちら ↓ は市庁舎の方角です。こっちもよく見渡せます。左側に見える赤レンガの
重厚な建物がマリエン教会ですね。奥の緑の樹々がある辺りがトラヴェ運河でしょう。
この手前側の中州(なかす)部分がリューベック旧市街です。
マリエン教会はとても巨大ですね。尖塔は聖ペトリ教会の塔よりも高いようです。
オッサンは高所恐怖症気味なのですが、ここはエレベータで登ることができますし、
手すりもあって比較的安全でした。この教会自体はさほど注目されていませんが、この
ように素晴らしい眺望ですので人気スポットのようです。
下に降りてくると、もう午前9時半です。この日は11:40頃の電車に乗ってハンブルク
まで参りますので、観光できる時間はあと一時間半です。(またバタバタ貧乏や。by妻)
しつこくもう一度市庁舎に参ります。じっくり内部見学するにはガイドツアーに参加
しなければ無理なのですが、一応玄関は開いていますのでチラ見してきました。
エントランスホールと、二階に向かう階段しか見えませんでしたが、迫力があります。
ものすごく太い柱に支えられたアーチ状の梁、美しく磨き上げられた床、二色に飾られ
た中央階段など、これだけでも見ごたえがありましたが、内部見学もしたかったです。
この扉 ↓ の向こうがメインホールなんだろうな。見たかったな・・・
(そんならもっと余裕のある日程を組むべきやったな・・・by妻)
市庁舎の中庭の回廊です。すり減った歩道の石が歴史を感じさせます。
メインストリートのブライテ通り側の方も、独特のスタイルの建築様式です。
続いて、市庁舎の北隣に位置するマリエン教会に入ります。
この教会は13世紀から14世紀にかけて建造されたゴシック様式の巨大な教会です。
バルト海沿岸のハンザ同盟都市には、ここを模倣した教会が多く存在するそうです。
なにしろハンザ同盟の盟主リューベックのメイン教会だからね。
巨大すぎて写真に全景を収めることはできません。ネットから画像を拝借しました。
しかしここは教会なのに、開館が午前10時です。ちょっと遅すぎないかい?
内部は広くて、天井が高い。いかにもゴシック教会的ですね。ただし内装はシンプル。
この教会の塔は1941年のイギリス軍の空襲で破壊され、戦後に復元されたということ
ですが、その塔の真下にはその時に壊された鐘が展示されていました。ドイツは戦争を
起こした側ですが、結局は手痛い反撃に遭って、かなりの歴史的建造物が被害を受けた
ようです。ドレスデンやリューベックといった歴史的遺産の宝庫のような街でも容赦は
されなかったようです。戦争を仕掛けた側の報いかもしれませんが、残念です。
あともう一つ、特徴ある教会を見学しました。カタリーネン教会です。ファサードの
入り口の少し上の左右の壁に彫刻家バルラッハの手になる人物像が組み込まれています。
エルンスト・バルラッハは20世紀初頭に活躍したドイツ表現主義派の彫刻家です。
晩年はナチスに退廃芸術の烙印を押され、多くの作品が没収・破壊の憂き目にあった
そうですが、この教会の彫刻は奇跡的に守られました。教会を壊すのはいかにナチス
といえども憚られたのかもしれません。
中世ロマネスクの彫刻に似ているような、滑らかな曲線美を感じますね。遠すぎて
よく見えませんが、写真で見ると非常に表情豊かな感じです。
(下の写真はネットから借用しました。)
そうこうしているうちにタイムリミットです。残念ながら観光はこれでおしまい。
結局、市庁舎にもホルステン門にも、ブッデンブロークハウスにも入れなかったなぁ、
これでリューベックを観光したと言えるのかな?(失格!by妻)
でも街の雰囲気は十分味わえたし、これで良しとしよう。ホテルに戻る前にマジパン
のお店ニーダーエッガーでお土産を買いました。ドイツ人(やヨーロッパ人)は旅行に
行ってもお土産を買うという人は多くないそうですが、ここリューベックではマジパン
のお菓子を買って帰るのが定番なのだそうです。オッサンもマジパンのお菓子をいくつ
か購入し、さらに妻へのお土産?として、あのクマさんの飾りを買っちゃいました。😝
開封せず、今でも飾っています。「マジパン、アウス リーベ」なんて書いていますね。
ニーダーエッガーは通信販売もしていて、日本からでもマジパンのお菓子を購入する
ことができます。オッサンは数年前のクリスマス前に、ここのアドベントカレンダーを
購入しました。1から24までの窓があって、1日ごとにその窓を開けるとマジパンのお
菓子が出てくるというものでした。クリスマスを待ち望むお子様向けみたいでした。
(オッサンは「おこちゃま」やからちょうどよかったんちゃう?by妻)
「ヴァイナハツ」ってドイツ語でクリスマスのことですね。
あ、そうそうホテルをチェックアウトするとき、ホテルのフロントで面白いものを
見つけました。(なんや、ただのワインやないか?by妻)
はい、ちょっと汚れてしまいましたがベビーボトルの赤ワイン「ロートシュポン」
と呼ばれるものです。これもリューベックの名物らしいです。
なんでも昔、フランスのボルドーからワインを船で運んでいたのですが、現地で飲む
時よりもリューベックまで船で輸送した後に味わうと熟成して美味しくなるとの評判が
立ち、わざわざリューベックまで運んできてボルドーワインを販売したのが始まりなの
だそうです。
おそらく、当時は早飲みされていたので、元々渋くて酸っぱい味のボルドーワインが、
船で運ばれているうちに波に揺られて品質劣化して熟成が早く進み、意外にもまろやか
な味に変貌したということのようです。ともあれ、ロートシュポンはリューベック名物
のひとつになったようです。さすが商人の街、抜け目がないね・・・
(なんだかんだ言って、結局オッサン購入しとるんやな。by妻)
日本ではあまり知られていない北ドイツの小都市リューベックですが、なかなか味の
ある町でした。今では世界遺産にも登録されているそうです。
この後11時過ぎにホテルをチェックアウトし、中央駅までトランクを引きずりながら
歩いて中央駅まで向かいます。ひとまずハンブルク行きの急行列車に乗っていきます。
次回はほんの少しですが、ドイツ最大の貿易港であり北ドイツの中心都市でもある
ハンブルクを観光します。
、
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