Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

さらば天才カルロス・・・

 今日は昨日の夜の続きです。クラシックネタになりますので興味のない方はスルー
して下さいませ。


 あの後、興奮してなかなか眠れなくなりまして、録画していた番組を物色して、おっ
カルロス・クライバーのベートーヴェンの交響曲第四番がありました。ということで、
夜更かし覚悟で鑑賞しました。うん、なかなかお茶目でいい曲だね!(偉そうに言うな)
 


 それで、またいろいろ思い出します。(こればっかり・・・)
 昔、私が大学生の頃、家庭教師のバイト代を貯めて、初めてヨーロッパに行った時、
ドイツ・ミュンヒェンのバイエルン州立歌劇場でカルロス・クライバー様の振るヨハン
・シュトラウスⅡ世の喜歌劇「こうもり」を鑑賞しました。(自慢話でスミマセン)
 初めて見たオペラ(オペレッタですが)の生舞台。一足先に現地入りしていた先輩が、
売り出し直後に私の分も購入してくれて GETできました。今思えばものすごくラッキー
でした。懐かしくなって書棚を探したら、当時のプログラムが出てきました。
    


 初めてのヨーロッパ、初めてのオペラハウスということで、舞い上がっておりました。
画用紙に印刷したようなチケット(簡単に偽造できそうでしたが・・・)は50ドイツ・マルク、当時の値段で3,500円くらいで、馬蹄形の劇場の舞台に向かって右横、舞台よりも指揮者が(上から)良く見える席でした。


 そしたらもう、なんですかこれ! こんなに楽しそうに指揮をする人は初めて見ました。舞台よりも指揮者に目が釘付けです。ホントに ↓ こんな感じ。
 日本でもいくつかの映像が販売されていますので、何でもいいですからぜひ一つご覧
になってください! 思わず引き込まれること請け合い!
 


  幕間の休憩時に、一緒に見ていた先輩とグラスワインを飲みながら、こんなふうに
 振っていましたねと腕をクルクル回していたら、品の良さそうな現地のおばさまに、 
 「オー、ミスター・クライバー!」と声をかけられました・・・


  そして第二幕の有名なパーティーのシーン、ポルカ「雷鳴と電光」にあわせて出演
 者が舞台で大はしゃぎするシーンは圧巻!こんなに速いテンポで、よく奏者も歌手も
 ダンサーもついてこれるなぁ・・・まさに衝撃的。いつまでもやまない拍手と大歓声 
 ・・・まだ三幕があるんですけど・・・       

   


   しかし華々しい活躍で世間の注目を浴びていたカルロスですが、天才というのは
  そのままでは世に受け入れられることはないのでしょうか・・・俗世間との摩擦が
  事件となることがしばしば、そのうち表舞台に立つことが稀になり、伝説の指揮者
  になってしまいました。(その間、遊んでばかりという説もありましたが・・・)
   そして、彼を最後に打ちのめしたのは、最愛の奥様の死。あんだけ?好き勝手に
  やっていた人が、奥さんが亡くなったことでこんなに脆く壊れてしまうのか・・・


   ・・・スロヴェニアにある妻の墓に、私も一緒に埋葬してほしい・・・


   奥様の死後、まもなく天才カルロスも天に召され、遺言は実行されました・・・
  カルロス、奥様のもとでゆっくり休んでくだされ・・・そのかわり秘密の録音?が
  どこかに残っていたらこっそり教えてね・・・(アホ。でも実現したら大儲け。)


        それに比べると、アンタはしぶとくて図々しいのう・・・(By妻)
   ごめんチャイ。でも、あんなに繊細な神経はしとらんもん。



        追伸。 7/13がカルロスの命日でした。奥様とともに安らかに・・・合掌。