Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

金曜クラシック?: イーヴォ、ブラーヴォ!

 金曜日の夜は私のくつろぎのひと時でして、クラシック音楽ネタ三連発となりますが、すみません。ベランダ園芸は無しです。(しかし、なぜか死別ネタはあります。)


 今日はピアノでも聴こうかと思っていたら、おお、イーヴォ・ポゴレリッチさんのショパンのピアノソナタ第3番がありました、2番もありました。ノクターンの16番もありました。案外知らん間に録画しているな・・・(でも録りっぱなしで見ていない、笑)


 イーヴォ君といえば、1980年のショパンコンクールで衝撃の演奏をしたのに、頭の固い?オッサンたちの陰謀?で落選し、怒った丸太アルゲリッチ様が審査員を辞して退席したという逸話真弓?で有名ですね。まぁ、確かに個性的な演奏ですわ。昔、ポロネーズ第5番をCDで聴いてびっくりしたことを思い出しました。すげぇスリリングな演奏でしたもん。もしショパン様がお聞きになっていたら、なんと言うかな?みたいな。
 ともあれショパンのピアノソナタ第3番を弾くイーヴォ様 ↓ 、かっちょえぇです。しかも、上手いです。あほぅ!そンなの当たり前やんけぇ、やんけぇ、やんけぇ、せやんけ、われぇ♪(河内の~オッサンの唄ぁ♪・・・妻が面白がって聴いていた曲です・・・)
 ま、左手小指をねちねちと、こねくり回すのがちょっと気になるけどな・・・

 

  デビュー直後はセンセーショナルな話題で注目されたけど、イケメンだし、腕は確かなのでかなり人気者だったように思います。これがデビュー直後の売り出し中の写真 ↓ 。  


 閑話休題。このイケメン若手有望ピアニストが、ある時忽然と表舞台から消えてしまい
ます。彼は旧ユーゴスラビアのセルビア出身で、クロアチア人のお父さんとセルビア人の
お母さんのもとに生まれたということを知り、ひょっとして旧ユーゴ内戦で、えらい目に
あっていたのかと思いました。(クロアチアのサッカー選手ボバンさんを思い出すわ)。
民族としては同じで話し言葉も一緒なのに、宗教が違って書き言葉が違うというのは日本人には謎ですが、そんなことで殺し合うというのは全く理解できん・・・


 でも、真の理由はそれじゃなかった・・・実は、愛する奥様を失っていたのです・・・
もともと繊細な神経の持ち主が多いはずの芸術家です。あぁ、カルロスもそうだったよな
ぁ・・・イーヴォ様も人には言えない葛藤があったのだと思います。よく復活してくれま
した。天才でも芸術家でも、いや、だからこそ?人並み以上に辛かったはずなのに・・・


 それで、10年以上のインターヴァルがあったと思いますが、いつしか心の傷も癒えたのか、舞台にも復帰してくれました(その頃はまだ録音はほとんど出ませんでしたが)。
 復活?後も、相変わらずエキセントリックな演奏で、一部のヲタファンに根強い人気を博していました。なぜか、2010年頃からかな?日本には何度も来てくれています。


 今年も2月に来日してくれまして、ちょっとコロナで微妙な感じがしましたけど、チケットをGETできたので聴きに行きました。ショパンの舟歌が絶望的に遅くて辟易しましたが、ラヴェルの夜のガスパールは絶品でした。その時の写真を載せようと探したけれど、プログラムが見つからない・・・うきィー!


 気を取り直して・・・実はイーヴォ様、日本の奈良に憧れていたそうです。脚光を浴びていた若い頃には演奏会をこなすだけで精一杯で訪れる機会はありませんでしたが、今はちょっと余裕ができて日本公演の合間に、長年訪れたかった奈良のお寺にピアノを持ち込んで演奏をしたとのこと。そのヴィデオがNHKでやっていたのを思い出しました・・・
 捜したら、あった。こんな感じです。↓ 

 
 まだ冬の寒さが残る奈良のお寺で、ハイドンやバッハを弾いているイーヴォ様は、なんとなく修験者のような感じがします。
 この写真をご覧になればお分かりになると思いますが、そうなのです。あのイケメンの若者が、今はパッと見はイニエスタ(スペインのサッカー選手)のようです。まぁ使うのが手と足の違いはありますが、どちらも(推定)世界一のテクですよね・・・

 そうそう、今年の来日公演では、開演前のアナウンスの英語バージョンを本人が自ら
やっていました。意外に渋くていい声していました。ナレーターにもなれそうですね。


 とにかく、イーヴォ、ブラーヴォ! コロナ次第だけど、来年も絶対来てね!
 待っているよ!!!