Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

長野で温泉 ①渋温泉 九湯めぐり(夜)

  金曜日の夜は、長野駅から長野電鉄の特急スノーモンキー号に乗り、信州中野まで。
 かつてJR東日本の成田エクスプレスで利用されていた列車のようです。3両編成だけど。

 
  のんびり缶ビールを飲んでいるうちに40分ほどで信州中野駅に到着。ここで各駅
 停車の電車に乗り換え、終点の湯田中駅まで向かいます。この電車は東急電鉄の電車の
 ようです。確か、長野電鉄は東急グループだったと思います。ちょっと前まで、うちの
 近所(田園都市線)を走っていた電車だよ。でも3両編成です。
 (写真を撮り損ねたので、帰りに地下にある電鉄長野駅で撮影した写真を掲載)
 (なんや温泉の記事かと思ったのに、また電車小僧かいな・・・by妻)

  しかしここでハプニングが。終点の湯田中駅の2つ手前の駅に着く少し前、いきなり
 「急停車します。手すりにおつかまりください。」のアナウンスが車内に流れました。
 ぐぐーっと進行方向に体がもっていかれるような感じで、電車が急停車してしまいまし
 た。一体何があったんだろう? すぐに運転手さんのアナウンスがありましたが、それ
 を聞いててびっくり。「ただいま線路内にシカが立ち入ったため急停車いたしました」
 とのこと。えぇ、そんなに山奥ではなくて人家も多い田園地帯みたいなことろなのに。
 カモシカなのかな? たぶん轢いちゃったんだと思われます。あぁ~
  この電車はワンマン運転なので、運転手さんが一人で全て対処しなければなりません。
 車内を走ってきて「お怪我をされた方はいらっしゃいませんか~」と呼び掛けていきま
 す。幸いにもガラガラの車内でケガをされた方はいませんでした。運転手さんは、その
 まま最後尾の車両に行き、電車をいったんバックさせます。その後に車外に出て、一人
 で片付けをされていたようです。本当に大変です。ご苦労様でした。最近はシカやイノ
 シシが増えていて畑を荒らすという話をよく聞きますが、電車にはねられるのは可哀そ
 うな気がしますね。
  運転手さんの速やかで果敢な対処により、20分程度で運転再開となりました。一時は
 無事に到着できるか心配になりましたが、午後7時過ぎには湯田中駅に到着しました。
 しかし路線バスは既に終わっており、仕方なくタクシーで宿泊先まで向かいました。
 湯田中も温泉地なのですが、そこから少し先の渋温泉というところに向かいます。


  渋温泉は、奈良時代に名僧行基が発見したという歴史ある温泉で、エリア内に40か所
 も源泉を持ち、温泉街のすべての旅館のお風呂と外湯(共同浴場)はすべて源泉100%
 かけ流しなのだそうです。もう温泉が文字通り湯水のようにあふれ出る場所らしいです。
 戦国時代には武田信玄が戦で傷ついた部下を休ませたとされ、江戸時代後期には娯楽や
 保養のための温泉地として栄えたということです。その名残を今に残す、レトロな温泉
 街として人気があるそうです。
  宿泊はかどや旅館。江戸時代に創業された歴史ある旅館ですが、2年前に閉館した後
 リニューアルして素泊まり用の安旅館として再開したそうです。コストを抑えて、安く
 泊まれる宿というコンセプトのようです。(料金はなんと4,980円。申し訳ないほど。)
 宿にも地下に温泉内風呂がありますが、ここ渋温泉は外湯の「九湯めぐり」が有名です
 ので、そちらを優先しました。とりあえずチェックインして荷物を置き、夕食に出かけ
 ます。こんな居酒屋 ↓ でもよかったのですが、旅館の方に勧められたお店に行きました。      

    

 
  和風旅館の一階にあるカジュアルなイタリアン・レストランでした。なんとコタツの
 席に案内されました。炬燵でイタリアン・・・なかなか面白いですね。メニューは限定
 的ですが、本日のパスタ(クロアワビタケのクリームソース・スパゲッティ)と、地元
 長野産キノコのビールフリットです。キノコがデカい! 当然グラスで白ワインです。
  しかしコタツなんで何年ぶりだろう? 食事中の写真でスミマセン。
 (テーブルの上にフライのカスをこぼしてるで! by妻) 

  コタツ席は日本人、テーブル席は外国人(おそらく日本在住の方)で満席でした。
  渋温泉は外国の方にも人気がある温泉地なんですね。志賀高原も近いから、スキーと
 合わせて来ているのかな?


  さて、午後10時までは外湯の9つの温泉に入ることができますので、さっそく入り
 に参ります。マイナス7℃くらいの気温で雪が積もっていますが、周辺の旅館の宿泊客
 が浴衣と下駄で外湯巡りをしていました。(オッサンは寒いのでセーターとダウンを着
 てきました。脱衣所でちょっと面倒くさいけど・・・)
  外湯は一番から九番までそれぞれ名称がつけられています。一番湯は「初湯」です。 

     

  温泉街の旅館やお店が並ぶメインストリートに、青いのぼりと暖簾(のれん)が目印
 の外湯の建物が点在しています。小さな家のようですが、中に入ると脱衣所と浴場しか
 ありません。入口は男女別に分かれ、当然内部も男女別に分かれています。(当たり前
 やろ、何をアホなことを言っとるんじゃ。by妻)
  しかし、間仕切りが途中で切れていまして、上の方から女湯に入っている女性の声が
 聞こえます。夫婦で来た方々が中でお互いを呼び合って話をしていたりします。どうぞ
 ご勝手に・・・(何をふてくされているんや?心の狭いオッサンやの~ by妻) 
 肝腎のお湯はかなり熱めで、浴槽はやや深いのでお子様の入浴は危険だと思います。
 洗い場も広くはないので一度に入れるのは3~4人が限度ですが、夜遅いためかあまり
 人は来ませんでした。  
  実は外湯巡りは、渋温泉の旅館に宿泊した方と地元の方々しか入れない仕組みになっ
 ていました。(例外として九番の大湯のみ有料で一般開放)そのため旅館のフロントで
 外湯に入るためのカギ付きの手形(木製)を貸してもらう仕組みになっています。外湯
 の場所がわかるマップ(パウチされていて濡れても大丈夫)も付いていて安心です。 

  二番湯の「笹湯」、三番湯の「綿の湯」に立て続けに入ります。三番湯では地元の方
 が先客でいらっしゃいまして、「そのままだと熱いから、水で薄めながら入るんだよ。
 出る時には水を止めて、入口の電気を消して帰ってね」と言われました。そうか、源泉
 100%かけ流しのお湯なのであまり薄めたらいけないのかと思っていましたが、大丈夫
 なようです。(ちゃんと注意書きにも書いてあったで。見とらんのかいな。by妻)


  誰もいないのでちょっと撮影させていただきました。二番湯の笹湯です。

     


  三番湯の「綿の湯」です。白っぽいお湯なので、そういう名になったようですね。
  レトロな雰囲気の建物がいいですね。

     

  浴槽が小ぶりなので、ここは定員2名でしょう。ここも間仕切りは途中までです。

      

  誰も来ないので、独りでのんびりお湯に浸かっては上がり、を繰り返していました。
  少し熱めで体の芯まで温まります。そして皮膚の弱いオッサンなのですが、ちょっと
 擦りむいたところなどがたちどころに治り、滑らかな肌になります。(別にオッサンの
 肌がなめらかになったって、どうでもえぇけどな。by妻)温泉の効力ってすごいですね。
 そして不思議なのは、この寒い中を出歩いてもなかなか湯冷めしにくいことです。あぁ
 だからみんな浴衣で出歩いていたのですね。(そんなことも知らんのか。by妻) 


  そうこうしているうちに22時に近くなりました。9つのうち3つしか回れませんでし
 た。せめてもう一回、一番湯の初湯に入ってから帰ることにしました。湯気がすごくて
 うまく撮影できませんでしたけど・・・(こんなところまでアムル君を!アホか?by妻)

  
  渋温泉の外湯のあるメインストリートは、石畳のゆるやかな坂道の両側に老舗旅館が  
 建ち並び、昭和の雰囲気を漂わせます。昭和のオッサンにはホッとする場所です。雪が
 積もると明るく見えて、さらにいい感じです。あれ?浴衣姿のたくさんの人がなにやら
 同じ方向を見ていますが、何かあるのでしょうか?

     


  おお、ここは江戸時代から続く老舗旅館の「金具屋」さんです。1758年創業ですから
 250年以上も営業してきているのですね。歴史的建築がライトアップされていました。
 オッサンが宿泊している木賃宿(失礼)とはえらい違いや・・・

     

 
  帰り道に九番湯「大湯」を通ってきました。ここは渋温泉を発見したという僧行基が
 見つけた源泉のあった場所だそうです。土砂崩れで何度も埋もれてしまいますが、その
 たびに掘り起こして守ってきたのだそうです。大切にされてきた場所なのですね。ここ
 だけは、渋温泉の住民や宿泊者以外も午前10時から16時?まで、有料で入浴できるそう
 です。ここは翌朝早めに来るようにしたいと思います。

     


  ここから5分ほど雪道を歩いて宿に戻りました。下駄だとちょっと大変だと思います。
  就寝前に、宿の内湯にも入りました。広々としたお風呂でしたので、外湯とは違って
 ゆったり湯船につかれました。4,980円で源泉かけ流しのお風呂に入れるのは有難い。
  小さいですが、ネットの写真を掲載しておきます。ここも熱めのいい湯でした。

          

  長くなりましたので今回はここまで。翌日の外湯巡りに続きます。(またか。by妻)