Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

久し振りに関西の旅 ㉓西の京:薬師寺 白鳳伽藍その2

  今日から新年度。なけ無しのやる気を奮い起こして新しい職場に行ったものの、予想
 通りの展開。まぁそんなもんだろう。
  早めに帰宅してTV観戦したプロ野球、今日もタイガースは敢え無く敗戦。最終回に
 アイリスオーヤマが完璧なホームランを打ってくれて、ほんの僅かだけ慰められた。 
 明日こそは勝ってくれ。開幕7連敗は球団ワーストらしいです。(オッサンもな。by妻) 


  久し振りに自分のブログを見直してみたら、あぁ関西旅行の記事が中断したままです。
 ということで、最下位ちゃう再開したいと思います。(お蔵入りかと思うたわ。by妻)
  奈良・西の京の薬師寺の途中でした。リニューアルされた有名な白鳳伽藍に参ります。


  ますは再建なった、東塔。薬師寺白鳳伽藍の中で、唯一創建当時の姿が残る木造建築
 の三重塔です。え?6つ屋根があるけど・・・はい、大きな屋根と小さな屋根が交互に
 なっていますよね。小さな屋根は「裳階(もこし)」というカウント外のものなのです。
 でも、そのお陰で大きくて堂々とした感じがします。いやもう、これは法隆寺や興福寺
 の五重塔に匹敵しますね。そして京都の東寺の五重塔にも負けていないかも・・・ 
  もちろん、当然ながら国宝ですよ。(そらそうよ。by妻) 

    

  なんと大きな平城京(710年)の建築の中で、最古の建物だそうです。裳階を含めた
 6層の壮大な建築でありながら、調和のとれた優雅さも持ち合わせており、その緊張感
 溢れる美しさから、「凍れる音楽」と評される名建築です。長らく修復中だったのです
 が、この度ようやく完了し、お目にかかることができました。

    

  残念ながら内部は見ることができませんでした。
  お次は西塔です。薬師寺は日本で初めて東西の塔を建てたお寺なのだそうです。こち
 らは16世紀に焼失したままだったのですが、昭和56年(1981年)になってようやく再建
 されました。オッサンが中学生の頃に修学旅行に行った時には、再建途中で見ることが
 できませんでしたので、初お目見えです。東塔が1300年近い風雨に耐えて古色蒼然?と
 した味わい深い佇まいなのに対し、こちらは古(いにしえ)の奈良の都の時代を再現し、
 鮮やかな青丹(あおに)の色と、金色の塗り金具の色が印象的です。こちらも、裳階を
 具備した三重塔ですね。創建当時は東西ともにこのような豪華絢爛な姿だったようです。

     

  アムル君と妻の写真をこっそり撮影ました。ここはかなりの観光客がいましたので
 ちょっと恥ずかしかった・・・(いまさら何を言うとんのや・・・by妻) 

     


  さぁ、この東西の塔を従えて、どっしりとした威容を見せているのが国宝の金堂です。
 どうです、この融資ちゃう有志ちゃう雄姿。(遊んでるんやないで、オッサン。by妻)
  正面の長さは約27m・奥行約16m・高さは約20mというスケールは十分な威容を放つ  
 ものであり、「金堂」という名にふさわしい存在となっています。その美しい佇まいは 
 「竜宮造り」と呼ばれる存在になっています。(乙姫様でもおるんかい?by妻)

 

  これも近年再建されたものですが、西塔と同じように平城京のイメージで再現されて
 いますので、これまた一際きらびやかで壮麗な建築となっています。西塔と同じく16世
 紀の兵火で焼失し、近年になってお経の寄進によって得た資金をベースにして、1976年
 に再建されたものだそうです。はい、こちらはオッサンの修学旅行でも見学しました。


  はい、建築こそ現代ですが、この内部にあるご本尊は正真正銘の奈良時代のものです。
 国宝オタクのオッサンは、再び気持ちが昂ります。 その前にパンダ君のゲリラ撮影。 


  さぁいよいよ、薬師寺の誇る薬師如来様とご対面ですよ。(写真はネットから拝借)
 堂内には、国宝に指定されている薬師三尊像(登録名称:銅造薬師如来及両脇侍像 3躯)   
 が安置されており、中尊は像高2.5メートルほどの薬師如来、左脇侍(向かって右側)に
 は像高3メートル少々の日光菩薩(にっこうぼさつ)、右脇侍(向かって左側)には像高
 3メートル少々の月光菩薩(がっこうぼさつ)が安置されています。飛鳥時代後期(白鳳
 時代)頃の作と考えられており、仏像の存在が日本独自の表現手法を獲得してゆく時代
 を代表する貴重な存在となっています。

   

  薬師如来様を中心に、左右に日光(にっこう)・月光(がっこう)を従えた三尊像
 です。神々しいです。(仏々しい、やんか。by妻)
  この仏像は、白鳳時代の仏教美術の最高傑作、日本の仏教美術を代表する存在として
 大変名高い存在になっています。

 
  薬師如来様に魅了されてしばらく見ていると、急に寒気が訪れたかと思うと、突然雷
 が鳴りはじめ、ほどなく強烈な雨が降り出しました。仕方がない、しばらく金堂で雨宿
 りです。(仕方なくとはなんや、罰当たりめ・・・by妻)
  そうこうしているうちに、なんやら飄々(ひょうひょう)とした坊さんがやってきま
 した。そして薬師如来様の前に立ち、お線香をあげてから観光客の方に向き直ります。
 あ、思い出したぞ。中学校の修学旅行でも、「お坊さん?の講話」を聞いた覚えがあり
 ます。そうそう、ギャグ交じりでとてもオモロイ話だった記憶があります。
  今回もすっとぼけた坊さんが随所にギャグを散りばめた講話を披露されておりまして、
 妻が聞いていたら手をたたいて大喜びしていたと思います。しかし、このフレンドリー
 な姿勢は、単なるギャグではありませんでした。(そんなん当たり前やろ。by妻)
  実は奈良の地にある著名な名刹のうち、東大寺、法隆寺、薬師寺のビッグ3?だけは
 檀家制度がないため、収入源を他に求めなければならない事情があるようでした。その
 ため薬師寺さんではお経の写しをベースにした寄進を奨励し、その収益でこの白鳳伽藍
 の再建が成ったそうです。


  薬師寺のおっちゃん、観光ガイドみたいやったで・・・(by妻&私)