Bonne(ボンヌ)のブログ

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南紀への旅 ⑥那智山:熊野那智大社参詣 ~その2:那智山青岸渡寺、那智熊野大社、飛龍神社

  既に記憶が怪しくなってきました、3月の南紀旅行の記事を続けます。
  ユネスコの世界遺産に登録されている、熊野那智大社と那智山青岸渡寺の見学です。


  やっとのことで熊野那智大社の参道を登り切り、熊野那智大社に参詣しようと思いま
 したが、その前に隣にある西國第一番札所の青岸渡寺(せいがんとじ)を先に見学しま
 した。那智山は開基1,600年と伝えられ、中世から近世にかけては隣接する熊野那智大社
 と一体化して、神仏習合の信仰・修行の場として長らく栄えてきました。お堂は如意輪
 堂として観世音菩薩を本尊とし、西國第一番札所としてその名をとどろかせていたそう
 です。しかし明治初期の廃仏毀釈によって由緒あるお堂は破壊され、貴重な寺宝も滅失
 したらしく、歴史的建造物や寺宝が失われてしまったことはとても残念です。
  しかしその後明治7年(1874年)に古くからの信者により、熊野那智大社から独立を
 して天台宗のお寺として復興し、青岸渡寺と名付けられて今に至るとのことです。 

  現在の本堂は(織田信長により焼き払われた後に)1590年に豊臣秀吉の命で再建され
 たものだそうで、重要文化財に指定されています。お堂の前には観世音菩薩の銅像が置
 かれています。オッサンは観音様にお参りし、お線香を買いました。

  ここから少し離れたところに三重塔がありますが、そこは後で見学します。
  隣接している熊野那智大社(神社)の方を先に回る方が効率的なのです。


  熊野那智大社は熊野三山の一つで、熊野坐神社(本宮)・熊野速玉大社(新宮)とは
 異なり、山中の那智滝を神聖視する原始信仰に始まるため、社殿が創建されたのは他の
 二社よりも後になってからだそうです。当初は那智滝の正面にある現在の飛瀧神社の地
 に社殿があったそうです。(今はそちらは「別宮」の扱いとなっているようです。)
  上の写真は「拝殿」です。一般参詣者はまずこちらにお参りします。この奥に5つの
 本殿がありますが、通常は入れないようです。
  
  拝殿の脇には第六殿の「八社殿」と称されるお宮があります。8つもあるようには
 見えなかったけどね。神社というのは神聖なためか、一般人が見学できるところが限定
 されるように思います。


  この後は再び石段を下り、ちょっと離れたところにある青岸渡寺の三重塔まで参り
 ます。ここは有名な観光スポットのようです。
  三重塔は1581年に焼失してしまい、現代(1972年)になって再建されたため、建築
 としては特筆するものはありません。しかし、ここからは有名な那智の滝(第一の滝)
 を眺めることができるので、人気のスポットなのだそうです。
  
  はい、三重塔の右手に見える崖から、滝が流れ落ちているのが見えますよね。
 三重塔と那智の滝を一緒に写真に収めることができるのです。(でも、ちょっと滝が
 遠すぎるんちゃうか?by妻)

  そして三重塔に登ってみました。なんと入場は有料でした。最上階からは那智の滝の
 流れ落ちるさまがはっきりと見えました。

     

  ちょっとアップにするとこんな感じ ↓ です。
  あ、滝の上にしめ縄の結び目が見えます。この滝自体がご神体として信仰の対象に
 なっているのですね。この滝は、さっき見てきた熊野那智大社の「別宮」の「飛龍神社」
 となっていますので、後ほど近くまで行って見学することにいたします。

  さらにアップにすると、なかなかの迫力です。よく見ると、滝の流れは3つの筋に
 分かれているようです。   

     

  手前に山桜の花が咲いていました。滝と一緒に写真に収めることができました。

  記念にパンダ君の撮影会も敢行。(今回もアホ)

  さて、ここから那智の滝の手前まで、さらに山道を下っていきます。
  帰りのバスは一時間に一本の間隔なので、バスに間に合うように急いで見学します。
 自動車が通る道はつづら折りのヘアピンカーブが続きますが、歩行者は急な山道を下り
 ショートカットしていきます。前掲の三重塔からは、かなりの距離がありました。
 20分程下って、ようやく那智の滝の入り口までたどり着きました。ここにバス停があり
 ます。次のバスまで25分しかありません。ということで、約20分で戻ってこなければ  
 なりませんでした。またまた大忙しです。(少しは落ち着いて観光できんのか?by妻)
  「那智大瀧」と書かれた石碑があり、山道のような参道の入口には鳥居があります。

  杉並木の山道をさらに5~6分かけて下ると、おぉ、滝の音が聞こえてきました。
  見物客、いや飛龍神社の参拝客が大勢いました。

     

  滝の流れを正面から眺められる場所にも鳥居がありました。滝自体がご神体なので、
 ここで参拝するようです。お賽銭箱もあり、近くには社務所や売店がありました。 
  しかし多くの人は参拝よりも、雄大な滝の流れを写真に収めるのに夢中でし。
 (オッサンもそうやんな。by妻)

     


  滝壺に近いので、ものすごい迫力です。落差(高さ)133m、銚子口の幅13m、瀧壺
 の深さは10m以上あり、流下する水量は毎秒1トン程度といわれています。
 この瀧の上流には二の瀧、三の瀧があり総称して那智の大滝として、国の名勝になって
 います。紀伊半島南部は雨量が多い土地なので、滝の水量も多いようですね。

       

   これはなかなか素晴らしい眺めです。

     

  しかし、時間がないので見学時間は約5分。急いでバス停まで戻ります。今度は登り
 坂なのできつかった・・・(もうちょっと余裕のある旅はできんのか?by妻) 
  なんとかバスの時間に間に合いました。一時間に1本しかないバスを待つお客さんは
 かなりの数になっていました。ギリギリ座れてラッキーでした。
  紀伊勝浦駅まで戻って、次の目的地に参ります。本当はもう一本早いバスに乗って、
 本州最南端の潮岬や橋杭岩を見学しようと思っていましたが、三重塔や那智の滝を見学
 したことで予想外に時間を使ってしまいましたので、残念ながらその時間はもうありま
 せん。おとなしく電車に乗って、南紀白浜まで一気に行くことにしました。
  次回からは、南紀屈指の観光地白浜です。(また長くなりそうやな・・・by妻)