2022年GW 北に向かう旅 ⑩恐山の地獄めぐりと温泉
青森県下北半島の恐山を訪問した時の記事を続けます。
今では曹洞宗のお寺となっている恐山菩提寺の見学をした後、本堂の地蔵殿の脇から
「地獄めぐり」の道に入ることができます。ちょっとアップダウンがあって、一周する
のはしんどいですが、せっかくここまで来たので見学することにしました。
硫黄の臭いが立ち込め、ところどころから煙が立ち上っています。草木も生えない、
荒涼とした岩山と砂利道が続いていて、本当に地獄のような殺風景な印象です。見学は
順路を示す看板に従って歩いていきます。
草木が生えていないので、遠くまでよく見通せます。ところどころに見どころを示す
立て札があります。下の写真のゴッツイ岩は「みたま石」というそうです。死者の魂が
籠っているのでしょうか・・・ちょっとコワイです。
もう一度境内の見取り図を掲載しておきます。地蔵殿の脇から延びる小径を歩いて、
八角堂を経て極楽浜というところ(カルデラ湖の宇曽利山湖のほとり)まで向かいます。
硫黄の煙がモウモウと立ち上っていて、白く変色したごつごつした岩が散乱していま
す。ここは「重罪地獄」と名付けられています。死後に、こんなとこには行きたくない
ですね。(そんなら重罪を犯したらアカンで。by妻)
北海道・道東の屈斜路湖に近い川湯温泉そばの「硫黄山」は、むき出しの黄色い硫黄
の岩石がゴロゴロしていて、そこから真っ白な煙が出ていて危険な感じがしましたが、
ここ恐山の地獄はそこまでの迫力はないものの、広いエリアを歩いて見て回れるので、
面白いです。(参考までに道東・硫黄山の過去記事を再掲いたします。)
少し小高い丘を登っていくと、恐山を開いたという慈覚大師様を祀った大師堂に着き
ました。思ったより質素というか簡素なモニュメントですね。ちょっとお参りしました。
この大師堂の近くなどには、小石がうず高く積まれたところがいくつかありました。
これは「賽の河原の石積み」をイメージしているようです。なんだか切ないですね。
この大師堂のある高台からは、恐山菩提寺の境内や、カルデラ湖(宇曽利山湖)が
見えました。湖の向こうは恐山山系の外輪山(活火山)です。
大師堂からさらに歩いていくと、こんな感じです。↓ もうちょっとしたテーマパーク
のような感じがします。でも足もとが悪いので、気を付けて歩かないと危ないです。
硫黄がところどころで燻(くすぶ)っていた小高い丘をおりると、八角堂に着きます。
八角形のお堂の中には入ることができませんが、ここにも地蔵菩薩が安置されています。
この近くに地蔵菩薩の石像がありました。かなり大きくて迫力がありました。
この近くには「血の池地獄」がありますが、池の水の色は普通でした。別府の地獄の
「血の池地獄」は、含まれる鉱物の成分のため本当に血のような真っ赤な色をしていま
したが、ここはそのような視覚的な驚きはありません。やはりここにもお地蔵さまが。
そしてカルデラ湖のほとりに来ますと、これまでの地獄のような殺風景さとは打って
変わって、穏やかやかな眺めが視界に入ってきます。その名も「極楽浜」というそうで
す。地獄を抜けて極楽浄土へたどり着いたという訳ですね。死者の魂も、そうであって
ほしいという願いなのでしょう。
ちょっと曇って来たのでうまく写真撮影ができませんでしたが、湖のほとりは砂浜
になっています。この近くには東日本大震災の犠牲者の慰霊碑がありました。
ここから再び、硫黄の臭いがする岩山を登って菩提寺のところまで戻ります。一周する
には急ぎ足でも30分くらいかかりました。
さて、地獄めぐりで少々疲れてしまいましたが、その後は境内にある温泉「薬師の湯」
に入浴しました。木製の掘っ立て小屋のような簡素な造りですが、狭いながらも脱衣所
と湯船が二つありました。先客のおじさんが一人いました。写真撮影はできませんので、
またネットから借用しました。奥の方のお湯は少々温度が高めです。
ここは実は隠れた人気スポットらしく、オッサンがお湯に入っている短時間のうちに
何人もの参拝客(男湯ですから男のみ)がやってきて、かなり混雑してきました。
硫黄泉なのか、やや白濁しています。(これも道東の川湯温泉に似ています。)
外観はこんな感じ ↓ です。こんな境内のど真ん中にあると、ちょっと落ち着かない
ですよね。二つある女湯の方は、ほとんどお客さんがいないんじゃないかなぁ・・・
この右側にある宿坊の先の方にも、もう一つ温泉小屋がありますが、もう帰りのバス
の時刻が近づいてきたので、そちらは断念しました。混浴だったかもしれないけど😆。
(アホウ。オッサンが入ってくるようなところには女性は入らないんじゃ!by妻)
総門を出ると、六地蔵と呼ばれる6体のお地蔵さんの石像がありました。なんだか
ちょっとカワイイ感じですね。
さぁこれで恐山の観光も終了です。ちょっとおどろおどろしい感じでしたが、一通り
見学して、温泉にまで入って来てしまいました。(オッサン、実に呑気やな。by妻)
下北半島の旅は、もうしばらく続きます。
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