Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

東京芸術劇場コンサート鑑賞と日本酒のお店・・・

  ちょっと前の話ですが(先週の金曜日)、池袋の東京芸術劇場でのコンサート鑑賞
 に行きました。あの、忘れたスマホを取りに行ってドタバタした日です。(アホ)

     

  昔、コンサート会場が東京文化会館(上野)だと思っていたら、実は東京芸術劇場
 (池袋)だったという勘違いをしたオッサン、上野まで行ってから間違いに気づいて
 慌ててダッシュで池袋に向かったことがあります。早めに行っていたので、ギリギリ
 間に合いましたが・・・今回も忘れていたスマホを神楽坂まで取りに行っていたので、
 ギリギリでした。このホールは、池袋駅からすぐ近くなのですが、地下道でつながって
 いないので一度地上に出なければならず、しかもホールは建物のかなり上の階にあるの
 で、長~いエスカレータを何本も乗り継いで行かねばならず、着いてからも座席に辿り
 着くまでかなり時間を要します。この日もかなり焦った~。駆け込み寺でした。(アホ)


  この日のコンサートは英国のロンドン交響楽団、指揮者はサー・サイモン・ラトル氏、
 おそらくロンドン響の首席指揮者としては最後の来日です。演目は前半がフランス物で
 ベルリオーズの序曲「海賊」とでドビュッシーの劇音楽「リア王」からの2曲、という
 ちょっと珍しい曲の後で、鉄板のラヴェル「ラ・ヴァルス」、そして休憩を挟んで後半
 には大曲ブルックナーの交響曲第7番という、なかなか楽しみなプログラムです。

    

  コロナが収まり、ようやく海外著名オーケストラを超一流の指揮者が振るコンサート
 を再び日本で見られるようになりました。しかし、お値段がかなり上がりました・・・
 ただ、高校生以下は1.000円という設定にしているのは、ラトルさんのはからいなのか、
 興行主の意向なのかはわかりませんが素晴らしいことですね。海外ではどんな一流オケ
 をどんな一流指揮者が振っても、この程度の金額で鑑賞できる席が必ずありますからね。
 そういう意味では、やっぱりラトルさんのお力なのかも。その分、SS席が35,000円です
 が「取れるところからは取る」でイイと思います。(どうせオッサンはSS席ではないか
 らな・・・by妻)
  ラトルさんがこの来日公演のメッセージを伝える動画がありましたので、ご参考まで。


  前半のフランス物の最初の2曲はユニークな曲でしたが、初めて聴く曲なのであまり
 良さがよくわかりませんでした。そこへいくと、超メジャーな「ラ・ヴァルス」は盛り
 上がりました。冒頭のファゴットの不安げな音色がなんとなく不吉な予感を漂わせます
 が、しばらくして黒い雲を振り払うかのように明るいワルツのメロディーが浮かび上が
 ります。そして様々な楽器に引き継がれて奏でられるワルツ音楽は、微妙にその表情を
 変えながら徐々にボルテージを上げていきます。歯切れのよいリズムと、打楽器による
 アクセントがますますノリノリになってきますと、徐々にテンポが上がり、一気に興奮
 のフィナーレになだれ込みます。最後は突然舞台に幕が下りるような唐突な終わり方に
 なるのも面白いですね。


  古い録音ですが、故クラウディオ・アッバードさんによるロンドン交響楽団の演奏で。
  そういえばこの曲はもともとピアノ曲だったと思います。自作の曲をまずピアノで
 作り、その後でオーケストレーションするというのがラヴェルさんのよくやる?手法。  
 ピアノ曲も独創的で素晴らしいのですが、オーケストレーションの達人ラヴェルさんの
 手にかかると、あたかも色彩豊かな別の曲のように生まれ変わります。ムソルグスキー
 の有名な「展覧会の絵」も、オーケストレーションはラヴェルさんですよね、確か。
  パーカッション(打楽器)奏者出身のラトルさんは、非常にスマートかつエネルギッ
 シュな演奏で、とても良かったです。お客さんも拍手喝采です。


  休憩時間にはバーで赤ワインを一杯・・・(どんな時でも酒を飲むオッサンや。by妻)


  そして後半はオッサン連中が大好きな?オーストリアの作曲家ブルックナーの交響曲
 の中でも親しみやすさにかけては1~2と思われる第7番です。でも演奏時間は約60
 分。気合を入れて聴かないといけません。


  冒頭の印象的なチェロの美しいメロディーに、早くも心を鷲掴みされるオッサン。
 朝霧に包まれたドイツの森の風景が頭に浮かびます。(でも見たことないやろ。by妻)
 この曲の第一楽章の弦楽器の美しさは比類がないですね。 
  途中からブルックナーお得意のホルンやフルートに主題が引き継がれ、弦楽器と管楽
 器が複雑に絡みあいながら、じわじわと盛り上がっていきます。第一楽章フィナーレは、
 冒頭の主題をホルンが角笛のように再現する中、畳みかけるように弦楽器と金管楽器が
 重なりあい、波のうねりのような感じのクライマックスを迎えます。
  第二楽章はやや暗く沈んだ雰囲気で始まりますが、ホルンのソロの後に続く弦楽器の
 アンサンブルによる主題がとても美しく印象的です。そして曲が進むにつれてどんどん
 美しさが増していきます。さんざん盛り上がった後は、幕引きのホルンのソロが静かに
 奏でられ、余韻を残して静かに曲を終えます。これもドイツの深い森の情景や。(しつ
 こいな、オッサン。by妻)いや、本当に美しい・・・
  第三楽章はスケルツォですかね、ちょっとお茶目なトランペットの旋律でスタートし、
 リズミカルでコケティッシュな感じで、なかなか楽しい曲です。


  そしてフィナーレの第四楽章は、天上の音楽! 
  美しく軽やかな弦楽器の主題、それに彩を添える木管楽器のパッセージ、盛り上がり
 とともに徐々に咆哮する金管楽器。主題再現部からフィナーレまでの最後の数分間は、
 ドラマティックで感動的なひとときを味わうことができます。ブラヴォー!


  クリストフ・フォン・エッシェンバッハさんのフランクフルト放送交響楽団の演奏で。


  終演後の東京芸術劇場の大ホールです。 


  終演後は、池袋の日本酒・和食の店へ。前日にも会食・二次会(オッサンがスマホを
 忘れた場所)とご一緒した先輩がこのコンサートを聴きに来ていてたので合流し、その
 先輩がご贔屓にしている店に行こうということになりました。いい素材を使っているの
 でちょっとお高いそうですが・・・確かに杉の一枚板のカウンターに座ると高級感が
 漂います・・・あんまりこの手の店に出入りしたことがないオッサンは、ちょっと緊張
 します。
  東北の食材・日本酒がメインのようです。おすすめの山形の日本酒飲み比べセットで
 カンパイです。有名な天童の出羽桜(誠醸辛口)、置賜地区・高畠町の米鶴・なめろう
 LOVER生酛純米大吟醸、そして米沢の雅山流(夢風)です。

    

  お猪口の色が違うので、飲み比べで間違うことがないですね。
  出羽桜はまさしく端麗辛口そのもの。オーソドックスで単体で飲んでも美味しい。
 次の米鶴なめろうLOVERというのは、魚を使ったおつまみ「なめろう」に合うという
 特別な仕込み。ちょっと黄色がかっていてバナナのような香りでやや癖があるのですが
 なるほど、確かになめろうに合います。ちなみにこの日は「カツオ」のなめろうでした。
 (なめろうの写真を撮り忘れた~ アホ)
  最後の雅山流はなんともノーブルな味ですが、実はかなり凝縮している感じで集中力
 を感じます。緻密なイメージで、和食の素材の良さを活かすお酒のように思います。


  生サンマの刺身。写真には載っていませんが、塩焼きも頼みました。新鮮でうまい!

  あとはぶりの握り(ひと手間かけているのでそのままで)、稚アナゴの天ぷらなど、
 どれも最高においしい。味わうのに夢中で、またまた写真を撮り忘れた~(アホ)


  比内地鶏の蒸し焼き?。これも絶品です。皮が苦手なオッサンですが、これは飴色に
 パリパリに焼けていたので食べることができました。そしてお肉がとてもジューシー。
 そしてとても「きめ」が細かくて味が深い。凄いな~

  このあと日本酒をもう一杯頼んで(八戸の八仙)、鮭茶漬けで〆ました。
 税・サービス料込みで一人7,000円弱とかなりお高いのですが、この品質なら仕方ない。
 ワインもあるようでしたが、やはり日本酒が看板のお店ですからね・・・
  
  そして、次の日には広島に旅立ったのでした・・・オッサン、忙しすぎるわ。(by妻)