バイエルン放送交響楽団コンサートに行きました・・・そして夕食は久しぶりに・・・
先日の日曜日は久しぶりにクラシック・コンサートに行きました。
場所はミューザ川崎、JR川崎駅直結なので便利です。
オフィスビルと一体化したコンサートホールが都会では最近増えていますね。
JR川崎駅改札口からペデストリアンデッキを通って5分で到着します。
会場前にはちょっと変わった♪のオブジェが・・・
日曜日の午後5時からのコンサートは、時間的にもちょうどいいですね。ちなみに
ミューザとは、音楽の女神(ミューズ)のことですね。
この日のコンサートは、超有名指揮者のサイモン・ラトルさん率いるバイエルン放送
交響楽団の来日公演です。川崎市市政100周年記念で招聘したみたいです。
曲目はベートーヴェンのピアノ協奏曲第二番(ピアノ独奏はチョ・ソンジン)と、
ブルックナーの未完の交響曲第9番です。どちらも生では初めて聴く曲で楽しみです。
ドイツ・ミュンヒェンのオーケストラということで、客席やロビーにはドイツ語を
話す方々もちらほら・・・
そして開演30分前に会場に到着したオッサンは、やっぱりワインを一杯。😆
イタリアの大衆的な白、トレッビアーノ・アブルッツォです。一杯600円。
ロビーにはこんなキャワユイ展示がありました。売店で売っているのかな?
さて、10分前になりましたので客席に向かいます。
この日は早々にチケットが完売していましたので、客席は当然満員ですね。オッサンは
久しぶりに張り込んでS席にしたのに(安い席が早々に売り切れで仕方なくですが)、席
はなんと3階で、しかもピアノの鍵盤が見えない席。うーむ。ホールの8割ぐらいがS席に
なっているんじゃないの? もうけ過ぎですよ・・・だから安い席がすぐに売り切れてい
たんだな・・・ま、最近はS席比率が高いみたいだけれど、クラシック好きの皆さんでも
節約志向ですからね・・・(ブツブツ言っとらんで、早う座らんかい!by妻)
そうだ、今日は妻の位牌と写真を忘れずに持ってきましたよ。
このホールは2011年の東日本大震災で被害があり、一時閉鎖していたんですよね。
その後、耐震工事を施して再開しているようです。欧米のコンサートホールみたいに
舞台をぐるりと取り囲む斬新な構造になっていますね。
演奏中はもちろん撮影禁止。
まずはベートーヴェンのピアノコンチェルト。まだ若い頃の作品なので、モーツァルト
のピアノ協奏曲かと思うような構成・雰囲気です。長いオーケストラの序奏の後、やっと
ピアノが入るところもそう。(ロマン派以降の曲はすぐにピアノパートが出て来る感じ)
しかしそこはさすがのベートーヴェン、粗削りながらも力強くダイナミックな展開で、
なかなか聞きごたえのある曲でした。第二楽章(緩徐楽章)の旋律が美しく、第三楽章
のロンドでは、鳥のさえずりのようなピアノの軽やかなパッセージが楽しい。技巧的に
大変難しそうですが(協奏曲だから当たり前か)、2015年のショパン・コンクール覇者
の韓国人若手ピアニスト、チョ・ソンジンさんは苦も無くすらすらと弾いていきます。
うん、なかなか良かったです。ピアノとオケの掛け合いもうまく嚙み合っていたしね。
ちなみにオーケストラの編成は、金管はホルン2台のみ、木管もオーボエ、フルート、
クラリネットが1本ずつ、弦楽器もコントラバスが4台とかなり小ぢんまりした編成。
YouTubeで探したら、世界的名ピアニストのマルタ・アルゲリッチさんの演奏があり
ました。ご参考まで・・・指揮者は同じアルゼンチン生まれのダニエル・バレンボイム
さん。ちなみに彼はピアニストでもあるので、彼がこの曲を弾いた映像もありました。
(弾き振りでした。)
Martha Argerich plays Beethoven Piano Concerto No. 2 + Encore
チョ・ソンジンさんは聴衆の拍手に応えて、アンコールにハイドンのピアノソナタの
一部を弾いてくれました。ピアノソロで聴きますと、やはりメチャ上手いのがわかりま
す。どうしたらこんなに上手に弾けるんだろう・・・
(プロやったら当たり前~ by妻&川藤幸三さん😆)
ちなみにチョ・ソンジンさんがアンコール曲を弾いている間、指揮者のラトルさんは
舞台の楽団員が乗るひな壇の端っこにチョコンと座って聴いていました。なんだか
かわいらしいぞ。(アホ)
そして休憩を挟んで(オッサンはその間、またワイン:イタリアの赤:サンジョヴェ
ーゼを飲んでしまいました。😆)、メインプログラムのブルックナーの交響曲です。
第一楽章冒頭は暗く陰鬱な出だしで気が滅入りますが、重層的で分厚いオーケストラ
の響きに次第に圧倒されます。ベートーヴェンの協奏曲とは違い、ド迫力です。編成も
コントラバスが8台、金管はホルンが8本、トランペットとトロンボーンが4本ずつと
チューバも加わり、木管もオーボエ、フルート、クラリネットが各3本、ファゴットも
3本加わり、打楽器のティンパニも参戦?します。そらフル音量だと凄いわな。それに
してもドイツのオケの金管の迫力はスゴイ。そしてホルンの音がきれいなんだよな~
指揮のラトルさんは時に指揮台から乗り出すように、全身を使ってタクトを振ります。
遠くから見ていてもダイナミックな指揮ぶりがよくわかりました。バーンスタインさん
みたいに指揮台の上でジャンプしたりはしませんけどね・・・
そして第二楽章・・・これは妻が好きだったというか面白がっていた曲なんです。
冒頭の焦燥感を感じるような短い序奏の後、一瞬の静止の後にフルオーケストラが
いきなり咆哮するんです。それを妻は「デデデン、デン、デン、デン、デン♪の曲」と
と言って面白がっていました。ま、確かにそんなふうに聞こえるけどね、吉本新喜劇の
バックミュージックではないからね。(アホ)
あ、もちろん面白いだけではなく内容的にも充実した大曲なんです。YouTubeを探すと
ベルリン・フィルの常任指揮者時代のラトルさんの演奏がありました。ご参考までに。
一時間超えの大曲です。
Bruckner - Symphony No 9 (four movement version) - Rattle, BPO (2012)
おっと、この演奏は珍しいぞ。通常はブルックナー本人が書き上げた第三楽章までで
終わるのですが(オッサンの聴いたコンサートも当然そうです。)、このベルリンフィル
の演奏は未完のままだった第四楽章も演奏しています。ブルックナーの残した楽譜の原稿
を参考にして第三者の手が入ったものなので賛否両論なのですが・・・
ブルックナーはこの交響曲を作曲中に自分の死期が近づいていることを悟り、第四楽章
が完成しなかったら、かわりに自分の作った「テ・デウム」(宗教曲)を最後に演奏して
くれと言い残したと言われています。第四楽章を完成できずに世を去ったブルックナーの
未練が感じられるエピソードです。
うん、まぁ第三楽章で終わってしまうと、途中で放り出されたような感覚になりますの
で、この後に何か欲しい所ではあります。しかし作曲者のオリジナルを重視するクラシッ
ク業界では、やはり本人直筆の楽譜の残った第三楽章までで終わることが多いですね。
・・・とまぁまた脱線してしまいましたが、さすがはラトル様。第四楽章がなくても
堂々たる演奏でした。(ただ、第三楽章の最後のホルンの音が濁ったのが残念。たぶん、
一人ミスをしたっぽいです。)細かいあら捜しをしなさんな!(by妻)
終演後は 割れんばかりの拍手とブラヴォーの声。皆さん、満足されたようです。
最近はすべての演奏が終わった後は写真撮影OKのケースが多いですが、この日も事前に
終演後の撮影OKとのアナウンスがありました。せっかくなので・・・
ラトルさん、いつものボタンのない黒い人民服?のような恰好をしていますね。
そしてラトルさんは楽団員の中に分け入って行き、活躍した奏者たちを称賛します。
下の写真では向かって右手のホルン奏者のところまで出向いています。ホルン奏者を
たたえた後は、金管奏者、そしてティンパニ奏者に向かって手を挙げています。これ
は奏者にとっても嬉しいですよね。マエストロに褒めてもらったぁっ、て感じかな。
そして驚いたことに楽団員がすべて引き揚げた後、ラトルさんが一人でひょこひょこ
ステージに再び現れ、舞台袖近くまで来てくれました。もう近くにいたオッチャン達は
大喜びです。それにしてもクラシックのコンサート、しかもブルックナーの交響曲だと
ギャル(死語)は皆無、若者もゼロ、くたびれたオッチャンばかりですなぁ。
(あんたも一緒やで。by妻)
※チョ・ソンジンさんのピアノリサイタルだと、若い女性が多いと思われます。😆
しかしラトルさん、かなりサービス精神にあふれたお方のようです・・・ファンとの
集い、みたいな感じになっていました。しかしホンマにオッチャンしかおらん・・・
あ、よく見たらひとりだけ女性がいました・・・😆
午後5時開演だと、終演は午後7時過ぎ。これから夕食にちょうどいい時間です。
オッサンは川崎駅の反対側の庶民的なエリアに移動し、久しぶりに馴染みの?お店へ。
川崎駅南側の地下街アゼリアの中にある、銀座ハゲ天さんで夕食です。ここは比較的
良心的な価格なうえ、衣が薄いので脂っこいのが苦手なオッサンの好みなのです。
この日の夕食は外食と決めていましたので、お昼を抜いて我慢していました。😆
天ぷらにはやっぱり白ワイン、しかもカラフェ(400ml)を頼んでしまいました。
チリ産の安いシャルドネのようですが、しっかりしていてまずまず美味しかったです。
天ぷらは季節の変わりダネの入ったコース(税込2,900円)を奮発してしまいました。
茶碗蒸しは特に必要はないのですが、セットなので。
エビ2本の次は、安納芋(短冊状)、アンコウ(肝を白身で包んで大葉で巻いてある)
そしてカマンベールチーズ揚げです。アンコウがメッチャ美味しかった。これは日本酒
の方が合うかもしれない。ついでにカンパチの刺身(税込550円)を追加。天ぷら屋で
刺身がこの値段と言うのはかなり良心的です。6切れあって、新鮮でおいしかったです。
そして金目鯛(真ん中)とブリ(右)のお魚コンビが登場。魚が好きなオッサンは
大喜びです。サクサクとして中の身はふわふわな金目鯛が最高でした。
最後にホウボウと、シイタケのエビ詰めを追加してしまいました。どれも美味しい。
いろいろ頼んでしまいましたが、ワインを入れても5千円でお釣りが来ました。
まぁたまにはいいでしょう。お昼を抜いてちょっと節約もしたし・・・
(相変わらず自分には甘いオッサンや・・・こんなんしてたらお金貯まらんで。by妻)
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