Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

2022年GW 北に向かう旅 ㉑函館の定番観光 ~その4~

  今日も蒸し暑くてしんどい日でした。夕方、日が落ちてからは多少風が出てしのぎ
 やすくなりましたが、やはり湿度が高くて疲労感を覚えました。まだ火曜日なのに。
 明日は在宅勤務ですので、少しは楽かな。


  さて、GWの旅行記事をそろそろゴールに向けて急ぎたいと思います。
  最終日の函館の駆け足観光の続きです。最後の目的地は、元町地区のちょっと異国風
 の建築が並ぶエリアです。この辺りは、国の重要伝統的建造物群保存地区(長っ。by妻)
 に指定されていて、函館を訪れる(特に女性の)観光客に人気のスポットなのです。
  残念ながら、その最大の見どころであったハリストス正教会は修復中で見学できませ
 んでしたが、まぁ別にいいです。今のオッサンはR国には冷淡なのです。ということで、
 ロシア正教とは相容れないカトリック元町教会から見学しました。
  第三坂という坂道を登っていく途中に大きな教会が見えてきました。あ、これだな。 

  開港以来の函館には、さまざまな欧米の外国人がやってきましたので、キリスト教の 
 さまざまな宗派?の教会が建てられたようです。このカトリック教会は1859年に仮聖堂
 が建てられたということですので、横浜の山手教会、長崎の大浦天主堂とともに我が国
 でも最も歴史のあるカトリック教会なのだそうです。
  現在の建物は火災の後、1923年に再建されたゴシック風の建築だそうです。日本国内
 のキリスト教会は内部の撮影禁止のところが多く、ここもNGでしたのでネットの写真を
 借用します。カトリック教会というのは、内部の装飾が凝っています。まぁヨーロッパ

 の大聖堂に比べると小ぢんまりしていて慎ましやかですけどね。


  続いては、カトリック教会の近くにある聖ヨハネ教会。こちらは英国国教会に連なる 
 プロテスタント系の教会なので、近代風の斬新な建築です。この場所に、最初の教会が
 建てられたのは1936年と比較的新しく、現在の教会は二代目で1979年建築だそうです。

  正面には十字架が刻まれ、入口は広めになっています。

      

  こちらもネットの写真を借用しますが、カトリック教会と違って内部はとてもシンプ
 ルです。カトリック教会の祭壇と比べると、なんとも素っ気ない感じです。そのかわり
 堂内に掲げられた十字架が目を惹きますね。

  
  修復中のハリストス正教会の脇を通って、西に向かいますと、あっ、見たことのある
 風景が展開しました。八幡坂というらしいです。

  ここは函館の観光ガイドでよく出てくる、海の見える坂道ですね。
  天気が良ければ、こんな感じ ↓ です。(この写真はネットから借用しました。)

  小雨の降る中を、多くの観光客がこのアングルから写真撮影をしていました。


  異国風の建築が多いエリアですが、日本的な建築もあります。函館の名士だった方の
 お屋敷も観光名所になっていました。国指定重要文化財に指定されている旧相馬家住宅
 です。入場料900円と聞いて一瞬ひるんだオッサンでしたが、ここはガイドの方が案内
 してくれるうえに、それぞれの部屋に音声ガイドが備えてあり、親切でわかりやすかっ
 たです。 
  この家を建てた相馬哲平さん(初代)は、1861年に28歳で単身新潟から函館に渡り、
 持ち前の才覚と商売センスを生かして巨万の富を得、北海道一の富豪になった方だそう
 です。しかし質実剛健でノーブレス・オブリージュの精神も持ち合わせていた彼は、世
 に多い成金趣味とは無縁で、小さいながらもセンスの良い邸宅を建て、その一方で私財
 を投げうって公的な寄付も行い、地元に貢献されたそうです。その後、地元銀行の頭取、
 貴族院議員なども歴任した名実ともに函館を代表する名士だったそうです。
 (すみません、知りませんでした。)
  その彼が1908年(明治41年)に、海を見下ろす元町地区の高台に建てた邸宅がこの
 建物なのです。つい最近まで、子孫の方々がお住まいだったのだそうです。
  通りから見た外観はこんな感じ ↓ です。

  小さいながらもセンスのある庭です。

  内装や調度品も派手さはありませんが、上品な感じです。

  15畳の主座敷の床の間には、檜、黒檀、紫檀などの高級木材が使用されています。

  大広間から縁側に張り出した「付属院」の上部の欄干には、黒檀に鳳凰の透かし彫り
 が施されています。障子の桟(さん)も繊細で芸術的ですね。

  和風の造りの建物ですが、洋室もあります。暖炉があって、マイセン磁器などの飾り
 もありました。贅沢ではないですが、高品質な調度品がそろっています。

  そして二階からは、函館港が見えました。昔は視界を遮る高い建物もなく、眺望は

 ほしいままだったそうです。功成り名を遂げた男が望んだささやかな幸せなのでしょう。

  おっと、なんだか有名な教会や洋館よりも、こっちの方に感激してしまったオッサン。
 やっぱり日本人なんだな。(また取って付けたようなことを言うとるな。by妻)


  長くなりましたので、今日はここまで。次回は正真正銘の最終回の予定です。
 (やっと終わるんか。無駄に長かったの~。by妻)