Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

2015年GW フランス・ドイツの旅 ⑲ ブルゴーニュ・ワインツアー その5 再びボーヌへ

  ちょっと興に乗ってきましたブルゴーニュ・ワインツアーの記事、本日も続けます。
  シャサーニュ村の生産者のカーヴ見学を終え、ツアーの車はピュリニ村の中心にある
 広場までやってきました。というのも、中年(失礼)グループの方々が、ピュリニ村の
 ネゴシアン(ワイン醸造・販売メーカー)であるオリヴィエ・ルフレーヴさんのところ
 で「テイスティング・ランチ」に参加するためです。昼食をとりながら、それに合わせ
 た数種類のワインを味わえるということです。まぁ、これはこれで結構なことですが、
 私は他に行きたいところがあったので、ここはパスしました。


  下の写真右側の建物が、たぶんオリヴィエ・ルフレーヴさんの邸宅兼レストラン&
 ショップです。その左側が、たぶんこの村唯一のホテル「ル・モンラシェ」です。
 ここには1996年に妻と宿泊し、そのレストランではピュリニ村で最も有名なドメーヌ・
 ルフレーヴの特級ワイン「バタール・モンラシェの1989年」を飲みました。懐かしい。
 あの頃はレストランで飲んでも1万5千円程度でした。(また自慢かよ。by妻)
  でも今回は素通りです。ルフレーヴ一族は手広く商売をやっているようですね。

  ドメーヌ・ルフレーヴ様のグラン・クリュ(特級畑)、バタール・モンラシェのワイン
 です。もはや庶民には手の届かない価格(8万円越え)になりました。見るだけの存在。

   


  さて、このピュリニ村の広場で中年グループを下ろして、ガイドは若いカップルと私
 をボーヌまで連れて行ってくれます。我々はボーヌの町中で自由昼食となります。
  ボーヌ到着はお昼12:00を少し回ったところ。集合時間は午後2時、ノートル・ダム
 寺院前の広場に集合です。2時間足らずの間に、昼食+観光+ショッピングをします。
 (またバタバタ貧乏旅行の再開やな・・・by妻)


  さて、まずはワインショップです。(そこからかい!by妻)。ハイ、私は食事よりも
 ワインを優先するアホなオッサンです。もう妻も呆れていると思います。
 はい、ボーヌの町中にはワインショップもたくさんあって目移りしますが、私が毎回?
 訪れているのは、ここ「ドニ・ペレ」さんです。

  ここはブルゴーニュの大手5大ネゴシアン(ワインメーカー)が共同出資・運営する
 ショップで、売っているのはそのネゴシアンのワインがほとんどです。あんまり日本の
 ワインオタクは大手ネゴシアンを重視していませんが、私は下手な造り手の怪しいもの
 にチャレンジするよりこちらの方が信頼できます。(冒険しないオッサンか。つまらん
 のう・・・by妻。まぁあんたは「チャレンジャー」やったな・・・by私。)
  はい5大ネゴシアンとは、最近スキャンダルで所有者が変わった「シャンソン」社、
 白ワインで有名な「ルイ・ラトゥール」社、ボーヌの街にお屋敷兼カーヴ(貯蔵庫)の
 ある「ブシャール」社、フランスのみならず世界で高い評価を得ている「ルイ・ジャド」
 社、最後に私の敬愛する「ジョゼフ・ドルーアン」社です。
  ブシャール社も近年、創業者が事業譲渡したために実業家の手に渡りましたが(それ
 で品質が上がったという事。やる気のない創業者一族は売却益で悠々自適の生活かな?)
 残る3社は今でも創業者の一族(ないしその遺志を継ぐ方)が経営しています。日本で
 いうとみんなサントリーみたいな感じなのかな?
  そうです、私の敬愛するジョゼフ・ドルーアン様やルイ・ジャド様のワインの品揃え
 が豊富なので、お気に入りショップなのです。早速中に入ります。
  店内はこんな ↓ 感じです。木製のシックな棚・ワゴンケースに産地(村)ごとに整然
 とワインが並べられ、探しやすくて見やすいのです。いちいち店員さんに尋ねなくても
 わかるのでストレスがたまりません。どんな凄いワインでも見放題、写真撮り放題です。
 (買い放題・・・とはいかん訳やな。by妻)

  おぉ、モンラシェ・コーナーもありました。左からジョゼフ・ドルーアン様のワイン、
 (先ほど見てきたマルキ・ド・ラギッシュさんの畑から生産されています)、その隣が
 ブシャール社(ここは100%自社畑のものなので、Domaine:ドメーヌと表記があります)
 次いでルイ・ジャド社、ルイ・ラトゥール社です。モンラシェに畑を所有しているのは
 ブシャールだけ、ドルーアン様は受託生産、ジャドとルイ・ラトゥールは買い葡萄から
 作るネゴシアン・ワインということになります。

  うーん、今の市場価格(10万円超)を思うと、この時に買っておけばよかった・・・
 でもこの時ですら既に高価(6万円くらい)で予算超過。泣く泣く見送りました。 
 「達者でな・・・」(アホ。アンタが買わんでも金持ちが買いよるわ。by妻) 
 でも以前、1996年に妻と来た時は、ここでルイ・ラトゥール社のモンラシェ1992年を、
 2万円以下で購入できたのですが・・・20年経つと3倍以上になっていました。


  赤ワインも凄い。そりゃドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティやドメーヌ・ルロワ、
 日本でも人気のトップドメーヌのワインこそありませんが、ルイ・ジャドやドルーアン
 様の造る一流のワインが、ほぼ漏れなく展示販売されています。スゲェです。
 (普通の人は何が凄いんかようわからんと思うけどな・・・by妻)


  この翌日に訪問する予定の地味なモレ・サン=ドニ村のグラン・クリュ(特級畑)の
 シリーズです。左からジョゼフ・ドルーアンのクロ・ド・ラ・ロシュ(ネゴシアン物)、
 真ん中は自社畑のボンヌ・マール、右はルイ・ジャドのクロ・サン=ドニです。
  ボンヌ・マールが欲しかったけど、価格を見たら342ユーロ(約5万円)ですがな。
 これも見送り決定・・・(なかなかオッサンが買えるものがないのう・・・by妻)

   


  そして次はブルゴーニュの赤ワインの宝石箱、ヴォーヌ・ロマネ村(と隣のフラジェ
 ・エシェゾー村)のコーナーです。ここの特級畑・一級畑は、ネゴシアンが最も葡萄を
 確保しにくい村なので(ロマネ・コンティ社など著名生産者が既に大部分の畑を取得し
 てしまっているので)、ドニ・ペレに売っているワインはあまり多くありませんでした。
  ピンボケですが、左からルイ・ジャドのエシェゾー(自社畑)、ルイ・ラトゥールの
 自慢の特級畑ロマネ・サン=ヴィヴァン、右はジャドとドルーアンのグラン・ゼシェゾー
 です。これも、エシェゾー以外はちょっと手が出ない価格・・・

 
  ここは地下にもカーヴがあり、古いヴィンテージものとブルゴーニュの他の一流生産
 者のワインが(カギをかけていますが)展示販売されています。もうこのゾーンは私が
 購入できるものはありません。目の保養のために見学させてもらいました。(写真なし)
 前回(2003年)に来た時には、この地下カーヴにあったジョゼフ・ドルーアン様の最高
 傑作というべき、シャンボル村の特級赤ワイン「ミュジニ」の1999年を購入しました。
 いつか一緒に飲もうと思って頑張って(当時4万円ほど)購入したのですが、妻は味わう  
 ことができずに亡くなってしまいました。すまん、妻よ。(許さん!by妻)結局、妻の
 追悼演奏会に賛助出演してくださった私の友人・先輩を招待したワインパーティで開け
 ちゃいましたけどね。妻の仏壇前にも一杯お供えして・・・(最後は私が飲みました)


  あ、話がそれてしまいました。それで結局なにか買ったのかいな? はい、コレです。

       

  オスピス・ド・ボーヌの競売ワイン、ボーヌ1級のキュヴェ・モーリス・ドルーアン、
 そうです、ジョゼフ・ドルーアンの二代目モーリスさんが寄進した畑からできたワイン
 です。ラベルを見ると、このショップ「ドニ・ペレ」さんがオークションで落札した後、
 ジョゼフ・ドルーアン様が醸造したようですね。今の世代のお爺ちゃんの名前を冠した
 ワインです、孫がそれを醸造しているんですよね。


  ブルゴーニュ通に評判の高い2010年のヴィンテージです。価格は約5千円。これなら
 私でも購入可能。さんざん見学して、これ一本かい。(by妻&読者の皆様)
 ドニ・ペレはいつまでも居たくなるようなショップですが、そうもいきませんので先を
 急ぎます。


  そしてこの後は昼食です。前から目をつけていた「ビストロ・ブルギニョン」という
 お店です。ブルゴーニュ料理と、グラスワインをたくさんリスト・オンしていることで
 有名なところです。お昼からワイン一本は無理なので、グラスワインは有難い。
 ビストロ&ワイン・バーとありますので、カジュアルなお店ですね。店の前にもテーブ
 ル席があって、イイ感じです。

  ちょっと雑然とした店内ですが、入口すぐの手前側にはバー・カウンターがあり、奥
 の方にゆっくり座って食事を楽しめる席があります。いの一番に早速グラス・ワインを
 注文しているオッサン。私の尊敬するブルゴーニュの生産者、トロ=ボーさんのワイン、
 「サヴィニ・レ・ボーヌ1級、ラヴィエール2009年」でした。グラスで約1,200円です。
 かなりリーズナブルな価格といっていいでしょう。美しく輝くルビー色です。

     

  メニューはこんな ↓ オシャレで楽しい感じ。お店の雰囲気もこんなイメージでしたね。
  お、今気が付きましたが日本の国旗が描かれています。日本語メニューはないですが。 

     


  料理はブルゴーニュ名物を二つ。まずは「ウフ・アン・ムーレット」です。落とし卵
 の料理で、しょっぱ辛い味付けです。白ワインで有名なムルソー村の名物だそうです。
 濃いビーフシチューソース?の上に半熟卵を落とし、薬味?を載せています。卵の黄身
 の甘さが、しょっぱ辛い料理の味を和らげてくれます。まぁ微妙な味。


  続いて定番「ブッフ・ブルギニョン」です。ワインで煮込んだビーフ・シチューです。
 これもちょっと日本のビーフシチューとは味が違う感じ。濃いんだけどワインを使う量
 が多いからかな、見た目よりはサッパリしている感じ。(でも基本は濃い味付け)
 付け合わせのマッシュ・ポテトも量が凄いです。オッサン、お腹一杯ですわ。

 うん、ブルゴーニュをお腹でも満喫した感じ。
 そうそう例の「エスカルゴ」もあったような気がしますが、頼むのはやめました。
 (チャレンジしないオッサンやのう。by妻)
  
  食事を終えてまだ13:30過ぎ。集合時間まであと20分くらいしかありませんが、もう
 少しボーヌの街を散策します。続きます・・・