Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

2022年10月:阿蘇&別府の旅 ④阿蘇火山博物館

  こちらのシリーズ?もしばらく放ったらかしでした。続きを少し・・・
  
  阿蘇山周辺をドライブしているオッサン、草千里の観光と昼食を終えた後、草千里の
 駐車場脇にある阿蘇火山博物館を見学します。数年前に小爆発があって以来、いまだに 
 阿蘇山の火口には立ち入りできませんので、せめて博物館で映像でも見ようかと。

  数年前にオープンした博物館です。阿蘇地方の火山噴火の歴史などを、映像を含めた
 展示で楽しく学べるということです。さっそく中へ。
  ・・・すると、この方 ↓ がお出迎えです。しかもハロウィーン・バージョン(笑)。

    

  館内は、はっきり言って空いていました。ちょうどビデオ上映が始まるというので、
 最初にその「お勉強ビデオ」を見ました。阿蘇火山・カルデラ地形の仕組みや、噴火の
 歴史をわかりやすく解説してくれます。その後で、展示を見学してきました。


 「阿蘇山」というのは実は総称で、東西18km、南北25km、周囲約100kmという世界で
 最大級の大きさを誇る阿蘇カルデラと、その周囲を取り囲む外輪山とで形成された広大
 なエリアをまとめて「阿蘇火山」と呼んでいます。カルデラの中には現在も噴煙を上げ
 る中岳をはじめ、高岳や烏帽子岳といった中央火口丘群が存在します。とてもスケール
 が大きい火山なのですね。

  阿蘇山の初期の爆発(有史以前)はものすごかったらしく、九州の全土と中・四国の
 一部にまで溶岩流が届き、ほぼ日本全国に火山灰が降り積もったそうです。現代でその
 クラスの噴火が起きたら、風向きにもよりますが九州は火砕流で全滅、西日本も壊滅的
 な被害を受け、北海道や東日本を含む日本全国が火山灰に覆われてしばらくは立ち直れ
 ないくらいのダメージを受けるでしょう。そんな噴火が二度と起きないことを祈ります。
  しかし、現在の阿蘇や九州の中部はその破壊的な大噴火によって形成された土地なの
 です。阿蘇のカルデラは大量の火砕流が流れて形成された台地が、噴火後しばらくして
 マグマだまりが陥没して地盤沈下を起こしたことで、このように広大な窪地になったの
 だそうです。上の写真の地形図を見ても、そのすごさがわかりますね。


  阿蘇火山の模型図がありました。中央の噴火口が現在も活動中の中岳です。火口付近
 には近寄れませんし登山ロープウェイも運休中ですが、そのロープウェイ駅の辺りまで
 は行けるそうですので、後ほど行ってみたいと思います。
  一番右側の山が烏帽子(えぼし)岳ですね。

  阿蘇中岳の火山灰や噴出物(岩石)の実物なども展示されていました。こういうのが
 お好きな方には堪らないでしょうね。文科系のオッサンにはちょっと難しい・・・

  そして、映像コーナーでは最近2021年10月に発生した中岳の噴火の様子を撮影した
 ものを見ることができました。どうやって撮影したんでしょうか・・・凄いです。

  そして噴火とは直接関係がありませんが、2016年4月に発生した熊本大地震の被害の
 様子を示す展示もありました。道路橋が落下したり、山の斜面が崩落したり、かなりの
 大きな被害が出たのです。先ほどオッサンが乗って来たJR豊肥本線も、2020年8月に
 全線で運転再開されるまで復旧に4年以上もかかりました。自然の猛威は恐ろしい。
 「火の国」と呼ばれた熊本県、自然災害と共存しながら発展してきたのですね・・・

  そういえばこの熊本地震の日(最初の夜)、オッサンは会社の九州地区の営業メンバ
 ーの懇親会で福岡におりましたが、福岡でもかなり揺れて一時地下鉄が停まってしまい
 ました。その後、熊本支店長が慌てて熊本に戻って行ったのを覚えています。

  今さらですが、震災の被害に遭われた方々にお見舞い申し上げるとともに、復旧・復興
 に尽力された方々に敬意を表したいと思います。オッサンがこうして暢気に観光で阿蘇に
 来ることができるのも、この震災を熊本の方々が必死で乗り越えてきたからなのですね。
  
  ちょっと神妙な気分で火山博物館を見学してきたオッサン、この後はせっかく阿蘇まで
 来たので、中岳の入り口までドライブしました。草千里からはクルマで5分ほどです。
 中岳の噴火レベルは下がってきているとのことですが、まだ有毒な火山ガスが危険な状態
 らしく、噴火口に向かう道路は通行止めです。確かに硫黄の匂いが立ち込めています。
  仕方がないので柵の前から写真を撮りました。

  ロープウェイも運休中なので、駐車場近くにある噴煙展望公園の方に行ってみました。
 風向きにもよりますが、中岳が噴煙を上げているところを間近に見ることができます。

  入山規制が解除されれば、ここから登山道を通って中岳の噴火口まで行けるそうです。
  しかし怖がりのオッサンは、ここで十分です。(意気地なしやの~ by妻)

     

  この後は、阿蘇山を下ってカルデラ台地の方に降りて行きます。しかし登ってきた道
 をそのまま引き返すのではオッサンは面白くありません。途中で北側(JR阿蘇駅方面)
 と西側(JR赤水駅方面)に向かう道が分かれますので、今度は西側に向かいます。この
 道(阿蘇パノラマライン)は視界良好で、とても楽しいドライブになりました。途中に
 駐車できるところがあまりないのが残念です。


  そうそう、途中でこんな ↓ 面白い場所がありました。  

 

  このこんもりした小山はなんでしょう?    
 「米塚」と呼ばれる、れっきとした火山なのだそうです。標高900mあたりに鎮座する
 この小高い山は、高さ80m、直径380m程で、見た目はまるでお椀をひっくり返したよう
 な形をしています。これでも「ミニ火山」なのだそうです。標高が低いので登ることは
 可能ですが、天然記念物に指定されていますので現在では登山禁止だそうです。
  ちょっとした人気があるようで、路肩に車を停めて見学していく観光客がかなりいま
 した。(そういうオッサンもおんなじやん・・・by妻)

  反対側にはススキの草原が広がり、なかなかいい眺めです。 

  もう少し上のほうからですと、米塚と、その向こうにカルデラ盆地が一望できるよう
 です。(下の写真はネットから借用させていただきました。)
  頂上の辺りがくぼんでいますので、これも噴火の跡なのでしょうね。

  さて、この後はさらに阿蘇パノラマロードを下りに下り、カルデラの西側にある赤水
 方面に向かいます。途中には牧場や、有名な猿回しの劇場小屋がありましたが、オッサン
 は先を急ぎます。(また何か目的があるんやな・・・by妻)
  翌日は朝10時には列車で阿蘇から別府に向かう予定ですので、この日のうちに見ておき
 たいところがあるのです。(ホンマに忙しい奴っちゃなぁ~ by妻)
  続きはまた次回に。スミマセン・・・