Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

思い出の旅 2007年:カプリ島 ②高級リゾート地カプリ島へ庶民が上陸します・・・

  今夜はカプリ島です。(しっちゃかめっちゃか、やな~ by妻)
  イタリア南部ナーポリの旧市街近くのベヴェレッロの桟橋からは、カプリ島をはじめ
 イスキア島やプロチダ島といったナーポリ湾に浮かぶ島々や、有名な観光地ソッレント
 (半島)などに向かう船が出航します。また、シチリア島のパレルモに向かうフェリー
 もあるそうです。そうか、パレルモとナーポリ間ならばそちらの方が楽だったかもしれ
 ない・・・日本でもそうですが、意外に船旅の航路って充実しているのですよね・・・ 


  さて、夕刻5時過ぎのベヴェレッロ港は、かなり混雑しています。島へ渡るのは観光
 客ばかりではなく、地元の方々も多いのです。ナーポリに買い物に着て、島に戻る方も
 多いのでしょう。フェリーの切符売り場も大賑わいです。

  ここから名高いカプリ島までは、通常のフェリー便と、高速のジェット船の二種類が
 就航しています。せっかちなオッサンが利用するのは当然後者です。😝

  フェリーでは、当然自動車もたくさん積み込みますが、高速船のジェットフォイルは
 スピードが命ですので、旅客専用です。オッサンたちは速やかにチケットを入手して、
 船に乗り込みます。カプリ島までは高速船で40分程度と、かなり速いです。
  
  高速船はフェリーよりも揺れが激しいので、船酔いしやすい妻はちょっと不安そうな
 様子です。あんまり揺れたらあかんで~ と言っているようです。景色を見るよりも、
 揺れの少なそうな真ん中の座席に座っています。
  一方オッサンは、ビデオ撮影のために窓ぎわの座席に陣取りました。(私の事より、
 ビデオ撮影の方が大事やったんやな。薄情者め。by妻)

  
  ベヴェレッロ港には、大きなフェリーが停泊しています。港の背後には丘の上の町が 
 見えます。ナーポリの高級住宅地は丘の上なのだそうです。

  中央駅の方を見ると、高層ビルが建ち並んでいます。昔には見られなかった景色です。
 近年の再開発で、中央駅周辺がビジネス・官庁街に生まれ変わったということが実感で
 きます。(ビデオ撮影した画像をキャプチャしたので、画像が不鮮明でスミマセン。)


 そして、出航してしばらくたつと、あの有名な景色が見えてきました。

  そうです、南イタリアを代表する活火山ヴェズーヴィオ山です。西暦79年の大噴火
 で、山麓にあったポンペイなどの町を壊滅させてしまったことで有名ですね。ナーポリ
 の町からも良く見えますが、カプリやソッレントに向かう高速船は、もっと接近します。
 今では麓の町も復活していますが、大噴火で灰の下に埋もれた古代ローマ時代の遺跡は
 今でも発掘中のところがあるようです。
  雄大な景色を横目で眺めつつ、高速船は猛スピードでナーポリ湾を突っ切って進んで
 いきます。妻の日記では、高速船はやはりかなり揺れたらしく、最初のうちは我慢して
 いたようですが到着する頃には気持ち悪くなっていたようです。しかしなんとか無事に
 カプリ島の船着き場に着きました。カプリ島の玄関口は今でも古代ローマ時代からある
 島の北側のマリーナ・グランデの港です。
  ここには新婚旅行で訪れて以来ですので、15年ぶりの訪問でした。世界的リゾート地
 のカプリ島の表玄関です。といいますか、カプリ島には空港はありませんのでほぼ全て
 の人がこのマリーナ・グランデからカプリ島の第一歩を踏み出すことになります。

  ということで夕刻のマリーナ・グランデは、島に上陸する人たちと、島の日帰り観光
 を終えてナーポリやソッレントに戻る人たちで、ごった返していました。
  マリーナ・グランデは単なる玄関口ですので、何はさておきカプリ島の中心地にある
 カプリ地区に向かいます。オッサンたちの宿泊するホテルもそちらにあります。さて、
 カプリ地区に向かうには有名なフニコラーレ(ケーブルカー)がありますし、バスの便
 もあるのですが、疲れていますし、妻もちょっと船酔いをしたようなので、タクシーで
 向かいました。ちなみにフニコラーレの乗り場はこんな感じ ↓ で、大混雑でした。

  タクシーは快適でしたが、なんとカプリ地区の入口のウンベルト広場までしか入れま
 せん。そこから宿泊ホテルまでは200メートルくらい離れているのですが、オッサンたち
 は石畳の道をスーツケースを引き摺りながら歩く羽目になりました。
  しかし妻の日記にもあるように「嫌な目線」を感じました。道行く人たちがジロジロ
 とオッサンたちを見ています。なんだろう、何か問題でも? その訳はあとからわかり
 ました。カプリ地区ではホテルまで荷物を運んでくれるポーター・サービスがあるので
 す。といいますか、ここに宿泊するような方々は、自分で大荷物を持ち運ぶことなどは 
    しないみたいです。「大きな荷物はポーターに運んでもらうもの」ということが当然と
 いうお金持ちばかりなのでしょうか・・・そういえば、スーツケースを自分で持ち運ん
 でいるような人は一人もいませんでした。うわ~恥ずかしい~、貧乏人丸出しやん。
  
  この後も、カプリ地区がいかにオッサンたちにとっては「場違い」であったかを思い
 知らせることが連続して起こります。ここに宿泊するのは(ツアー客でない限りは)、
 相当の覚悟が要るのかもしれません。まぁ、本当の金持ちの方にとってはいつも通りに
 ふるまえばいいでしょうが、オッサンたちのような庶民にとっては勝手が違いすぎます。
 しかしカプリ島をじっくり観光するのであれば、やはりここに宿泊しなければ無理です。
 場違いなところに来てしまったという多少の居心地の悪さ(苦笑)は我慢して、ホテル
 に向かいます。宿泊ホテルは、「ラ・レジデンツァ」です。


  まぁまぁ高級ホテルだったのですが、オッサンたちにあてがわれたのは本館ではなく
 離れのような別棟で、明らかに部屋のグレードは二階級くらいダウンしていました。
 やっぱり、絶対にこれは客を区別してるよな・・・(そら、出しているお金が違うから
 ちゃうか?自分で勝手にケチっといて、逆恨みしたらあかんで・・・by妻)
  本館はこんな感じ ↓ の白い壁がまぶしい建物で、ゆったりとした間取りで眺望の良い
 バルコニーがありました。あっちに泊まるには少し奮発する必要があったようです。 

  オッサンたちが宿泊した部屋は、プールのある中庭を挟んだやや古い建物でした。
 一応バルコニーはありますが、海の眺望は今一つでした。まぁケチったから仕方ない。
  もう午後7時過ぎでしたが、まだ周囲は明るいです。荷物を置いて、さっとシャワー
 を浴び、着替えてカプリの町へ繰り出すことにしました。夏のヨーロッパは日が長く、
 南のカプリ島でも日没は8時過ぎでした。リゾート地カプリが賑わうのは、この時間帯
 からなのです。  

  カプリ地区の中心となるウンベルトⅠ世広場は、お洒落な観光客で一杯です。妻の日記
 にも書いてありましたが、同じリゾート地でもタオルミーナよりもワンランク上のような
 感じです。さらに妻の日記では『訪れている人の服装が、「はい~?」って感じで、ちょ
 っとハイソ(死語)な雰囲気。』と書かれていました。😝 
  そんなところに紛れ込んでしまった、庶民丸出しの妻とオッサン。果たしてカプリ島で
 どんな目に遭うのでしょうか・・・ということで、不安を抱いたまま続きます。(アホ)