Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

2015年GW フランス・ドイツの旅 ㉓ ブルゴーニュのオーベルジュへ

  1日がかりのワインツアーが終了しましたが、この後が大変でした。私は前夜宿泊し
 たディジョンの駅前ホテルに荷物を預けていますので(このジュヴレ村から約15分)
 先にそちらに行った方が効率的なのですが、そんなわけには参りませんでした。
  お金持ちのお医者様たちご一行のほうがガイドさんにとっては優先です。彼らを宿泊
 ホテルまでお届けすることが最優先でした。従って、ジュヴレ村からは一路、元来た道
 を引き返しボーヌの町まで行く事になりました。カップルさんもボーヌ宿泊ですので、
 7対1。これはもう仕方がありません。あぁ往復2時間近くかかるよなぁ・・・
 ジュヴレ村のドメーヌでお医者様たちが何ケースもワインを購入し、郵送手続きをする
 のにかなり時間を要したため、ジュヴレ村を出発時にはもう午後6時を回っていました。


  午後7時頃にボーヌの街に到着、お医者様たちご一行を宿泊するボーヌのホテルまで
 お送りし、その後再び北上してディジョンに向かいます。ディジョンに到着したのは、
 もう8時頃。昨夜宿泊したホテルで荷物をピックアップし、また逆戻りでジュヴレ・
 シャンベルタン村の南隣村、モレ・サン=ドニ村にあるオーベルジュまで向かいます。
  そうなんです、ジュヴレ村の隣なんですよ。今思えば、その翌日はディジョンの駅
 から次の目的地に向かう予定なので、1泊用の最低限の荷物だけ持って(残りの荷物は
 ディジョンのホテルに預けて)行けばよかったなと。そうすれば、ジュヴレ村での試飲
 終了後にすぐに南隣のモレ村のオーベルジュに行けたのにな。そうすれば2時間くらい
 時間を節約できたはずでした。でも今更そんなことを言っても仕方ない。
  ただ夜遅くなると、そのオーベルジュのレストランで夕食を予約していたので、それ
 がキャンセルされてしまうと大変です。ブルゴーニュの葡萄畑の真っただ中で晩御飯を
 食いはぐれると悲惨です。近所にはコンビニやスーパーなんてありませんからね。
  オッサン、涙目になってガイドさんに「宿泊先に電話して『到着が遅れるけど夕食は
 用意しておいてほしい』と伝えてください」と頼み込みました。ガイドさんは、渋々と
 携帯電話で連絡を取ってくれ、無事に(夕食の)リコンファーム(予約再確認)ができ
 ました。ホッと胸をなでおろすオッサン。
  これでようやく車窓を落ち着いて眺める余裕ができました。結局、車はこの ↓ ルート・
 ・ド・グランクリュ(特級畑街道)を二往復することになりました・・・



  8時を過ぎると夕闇が迫り、葡萄畑は町中と違って電気が灯っているところがないので
 思ったより暗く感じました。ディジョンからモレ・サン=ドニの村には8時半頃に到着。
 宿泊するオーベルジュ・カステル・ド・トレ・ジラールは、この村随一の宿泊施設です。



  もう暗くなっていたので、翌朝撮ったオーベルジュ「カステル・ド・トレ・ジラール」
 の外観写真を載せておきます。こんな ↓ 感じのシックなオーベルジュ(宿泊できるレス
 トラン)です。こんなオーベルジュを日本からでも予約できるので有難いですね。 
  1階が地元料理を提供するレストラン、食後はそのまま宿泊できる中級(三つ星)の
 ホテルです。ほんとうに周囲は葡萄畑しかない、のどかなところでした。

 
  早速チェックインし、荷物を部屋に放り込んでレストランに向かいます。ヨーロッパ
 の感覚では夜9時ならレストランは賑わっている頃ですが、ここはブルゴーニュの田舎
 にあるオーベルジュなので、夜は早いようです。私の他には3組しか食事をしている人 
 はいませんでした。写真を撮り忘れましたが、ゆったりしていてあまり気を使わなくて
 すみそうな、つまりスノッブな感じがしない、良い意味での田舎っぽさを感じました。
  一応ホテル提供の写真をネットから借用しました。 


  食事は面倒なのでムニュ(定食)を頼みました。イヤ、フランス語がわからないので
 アラカルトで頼むと何が出てくるかわからない・・・という事態になりそうだったので。
 メインはチキンの温かいグリーンピースソースがけでした。まぁそんなにびっくりする
 ようなものではなく、素朴で美味しかったです。(写真を撮るのははばかられたので、
 写真なしでスミマセン。やっぱり写真が無いと、時が経つと忘れてしまいますね。)
    
  ここのワインリストはHPでも閲覧できましたので、事前に念入りに吟味?していま
 した。モレ・サン=ドニ村の誇る4つの特級畑のワインを、違う作り手のもので一杯
 ずつ味わうという、グラン・クリュ・デギュスタシオン(特級ワイン試飲セット)が
 そそられましたが、私は記念にボトルを欲しいと思っておりましたので、やはり丸々
 一本、これはというものを選びました。うーん、この充実したワインリストから1本
 だけを選ぶというのは、楽しいけど辛い。(どっちや!by妻)
  結局このモレ・サン=ドニ村の特級畑の一つ、「クロ・デ・ランブレ」の2000年に
 決めました。(写真はネットから拝借した別ヴィンテージです。)


    


  オオカミが二匹走っている紋章は、モレ・サン=ドニ村の紋章だそうです。ここも
 近年1級畑から特級に格上げされたところです。(一昨日ご紹介したラ・グランド・
 リュと、このクロ・デ・ランブレだけだと思いますが)
  飲んだ時はもう15年経過していましたが、まだまだ若々しく、酒質は強めでした。
 30年以上は楽勝で熟成できる感じですね。最後のチーズと合わせるまで、ゆっくりと
 味わいました。1時間半くらい経つと、少しほぐれてきたように思います。私の方も
 その頃には酔っぱらっていますので、正確な判断ができる状態ではないですけどね。 


  オーベルジュのいいところは、レストランでゆっくり食事とワインを楽しんだ後、
 そのまま部屋に戻ってベッドに横になれるところです。ゆっくりバスに浸かった後は
 バスローブを羽織って、ソファでくつろぎます。なんとも優雅なひと時です。
  あぁでもこの瞬間、妻が居たらな・・・という想いがこみ上げてきました・・・
 まぁ仕方ない。身替りで連れて来た縫いぐるみと遊ぶしかないな・・・位牌もちゃん
 と持って来ているしね。(誰かに見られたらアブナイオッサンそのものやで。by妻)
  ホテルの部屋はこんな ↓ 感じでした。都会のホテルと違ってゆったりしています。
 

 
  妻とはこれまでにブルゴーニュやヨーロッパの他の地域に何度か行きましたが、一度
 このオーベルジュ方式(レストラン+ホテル)を体験してしまうと、あまりに快適なの
 と、食事もワインもベッドも雰囲気も最高なので、「またこういうところに行きたい」
 という気持ちになります。でももう一人でこんなところに泊ることはないかもな・・・
 (イヤ、一人でもここに泊っとるやん。相変わらず行動が伴わないのう。by妻)


  ともあれ長い一日(まだ旅行2日目・・・)がようやく終わりました。
  翌日はブルゴーニュを離れ、次の目的地に参ります。まだドイツではないですよ。
 と言いますと、だいたい想像がつきますかね・・・
  ちょっと待った。その前にホテルの周辺の畑を散策しますよ。
 (まだワイン話をやるんかいな。もういい加減にしいや。by妻)