Bonne(ボンヌ)のブログ

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2023年10月:晴れの国・岡山の旅 ⑪備中松山城を見学・・・

  GW前には終わらせる予定だった岡山の記事ですが、どうやら終わりそうにもありま
 せん。今夜は備中松山城の続きで、天守閣のある本丸を見学します。

  天守閣は江戸時代初期の1683年から残っていると言われています。明治維新後に荒廃
 していましたが、戦前・戦後と地元の方の努力による修復が行われ、現在でも往時の姿
 を見ることができるのです。小さいながらも凛々しく立派な天守閣です。それ以前に、
 このような不便な山の上に築かれたお城を維持するというのは大変なことだと思います。
 オッサンは感謝の念を抱きつつ、見学をさせて頂きました。

  意外にも外国人(西洋系)の方が多く訪れていました。結構外国の方にも知られてい
 るのでしょうか・・・
  この天守閣は木造本瓦葺きで、小ぢんまりとした二層二階の建築です。国宝ではない
 ですが、国指定の重要文化財です。何しろ山城で昔からの天守閣が完全に残っているの
 はここだけらしいですからね。オッサンはお城マニアではありませんので詳しくは知ら
 ないのですが、訪れる価値があることは十分にわかりました。
  内部はシンプルといいますか質素なのですが、1階には囲炉裏があって籠城した武士
 たちが食事ができるようになっていたそうです。2階には創建時に造られたという神棚
 (御社檀:ごしゃだん)が目を惹きました。(しかしなぜか写真を撮り忘れた・・・)


  もう一つ面白いのは、下の写真の「連小窓(れんじまど)」です。 正方形の角材を
 斜めに配置して、角の部分が外側に向かって張り出すようにしています。これにより、
 中から外の様子を窺いやすく、外からは場内の様子が見えにくくなっているのですね。
 これもやはり戦を想定して施された工夫の一つなのですね。
  眼下の右下には、復元された本丸東御門が見えます・・・

  小さなお城ですが山の上にありますから、二階に上がりますとかなり眺望がききます。 
  
  天守閣の見学を終えて下に降り、本丸に設置された櫓(やぐら)を見学します。天守
 に隣接した二重櫓は、これまた1683年から現存する貴重な建築で、こちらも国指定重要
 文化財となっています。

  こちらも二層二階の堂々たる建築で、櫓というにはちょっと立派ですね。

  天守閣から回廊のような通路を伝って、この二重櫓に行くことができるようです。
  こちら側からではよくわかりませんが、この二重櫓はとても頑丈な天然の巨石の上に
 建てられているそうです。
  最後に、天守閣をバックにパンダ君と記念撮影です。(いつも通りのアホ)

  
  本丸の周囲には二重櫓の他に8つの平櫓があったそうですが、そのほとんどはもはや
 現存せず、櫓の跡を示す石碑が置かれていました。見張りの櫓ですので、残っていたら
 眺望抜群ですよね、たぶん。  


 帰りは反対側の路地門(復元)を通って下山します。ちょっと変わった構造の門です。
 このアングルだと天守閣と一緒に撮影することができました。

  標高500メートルにも満たない山ですが、こうして下界を見下ろすと、もっと高い山
 のような感覚がします。それでもこのお城のある臥牛山(がぎゅうさん)の周囲には、
 時折り雲がかかるそうで、その時には雲海の中に天守閣が浮かび上がるような幻想的な
 光景が見られるそうです。それが「天空の城」と呼ばれる理由なのでしょうね。ただし
 それを見るには天候条件だけでなく、備中松山城を遠方から臨むことができる別の場所
 に行かなければならないようですが。

  もうひとつエピソードがありました。
  このお城は戦国時代から砦が築かれ、江戸時代になって徳川幕府配下の大名・水谷氏
 の時代に、現在に残る天守閣や二重櫓が造られたそうですが、その水谷家が三代で断絶
 すると、播州赤穂の浅野家が一時跡を継いだのだそうです。そう、あの「忠臣蔵」の話
 に出てきた浅野家ですね。そしてなんと、この備中松山城を穏便に浅野家に引き渡して
 もらうのに貢献したのが、あの大石内蔵助(くらのすけ)さんなのだそうです。おぉ、
 あの「討ち入り」で有名な方ですよね。そして彼はこの備中松山城に1年ほど滞在して
 いたということです。そんなエピソードがあるとは知りませんでしたよ。


  さて、帰りは山道を途中まで降り、近年整備されたと思われる舗装された道路を下り
 ふいご峠のバス乗り場まで戻ってきました。帰りの乗り合いタクシーの時間までは残り
 20分。オッサンにしては時間に余裕がありました。
  この辺りでは、こんな ↓ 草花も見かけることができるようでしたが、オッサンは発見
 できませんでした。(オッサンの目は節穴やからな・・・by妻)


  さて、乗り合いタクシーには再びオッサンを含む6名の方が乗車しました。このまま
 備中高梁駅まで乗っても良かったのですが、オッサンは途中で降ろしてもらうことに
 しました。はい、高梁の歴史的な街並み地区の見どころを見学するためです。
  ということで、備中高梁の街見学は次回に続きます・・・
 (こら、当分は終わらんな・・・by妻)