2022年GW 北に向かう旅 ⑤三陸鉄道リアス線と八戸の夜
梅雨入り後の関東地方は、連日気温が低めですっきりしない天気が続いています。
気が滅入るような日々ですが、せめて楽しいことをブログに書いて憂さ晴らしします。
ということで?、GWの旅行記を続けます。三陸海岸・宮古駅から今度はさらに北へ
向かいます。三陸海岸には第三セクターの三陸鉄道が走っていますが、2011年の東日本
大震災で海沿いの路線は壊滅的な被害を受けたため、その後は内陸部の高台を通る路線
が敷き直されて復旧したそうです。あの悲惨な大津波の被害に遭われた方々にとっては
もう二度とあんな目に遭いたくないと思うのは当然です。
オッサンは東日本大震災当日は出張先の山形県内陸部におり、交通機関が寸断された
ため、地元の市役所観光課の方の斡旋で近くの温泉宿に3,000円で宿泊しておりました。
(何ちゅう呑気なオッサンや。首都圏も停電とかで大変やったんやで。by妻)
しかし既に停電となっていてテレビも見られず携帯電話も通じず、あの日にあのような
大津波が来ていたことや、福島第一原発の事故が発生していたことは後から知りました。
あの大津波で大事なご家族や住まいを失われた方々のことを思うと、心が痛みます。
震災からの復旧過程において、人々の生活する集落も海沿いから離れた内陸部の高台
に再建されたところが多いと聞きますので、鉄道路線も内陸を通すようになりました。
したがって、これからオッサンが乗車する三陸鉄道リアス線は、海沿いの景色はほとん
ど見られず、トンネルと橋で海から少し離れた内陸部を突き抜けていきます。景色より
地元の方々の安全や利便性が重要なのは言うまでもありません。
三陸鉄道の駅は、小ぶりなJR宮古駅と共通で、改札口も一緒でした。この隣にごく
小さな建物があり、三陸鉄道のグッズや岩手・三陸のお土産を売っていました。
オッサンは三陸鉄道を応援するため、記念グッズや三陸鉄道の絵が描かれたビールを
購入しました。
三陸鉄道(リアス線)の路線は、岩手県南部の大船渡市(盛駅)から沿岸部を釜石、
宮古と北上し、岩手県最北部の久慈までつながっています。オッサンは1両だけのディ
ーゼルカーに乗って、宮古から久慈駅まで向かいます。
宮古15:05発、久慈には16:54着です。ほぼ二時間かかります。
車内を見渡すと、休日のためか地元の方より観光客の方が多いようです。フルムーン
旅行のご夫婦と、やはりここでも鉄っちゃんらしき単体のオッサンが乗っていました。
鉄っちゃんというのは、鉄道があるところならどこにでも出没するようです。(アンタ
も電車小僧やから似たようなもんやろ。by妻)・・・はい、とにかく定刻に出発です。
宮古を出ると、やはり少し内陸部を走ります。トンネルと切通しが多く、残念ながら
ほとんど車窓風景は楽しめません。仕方ないのでオッサンは、持ち込んだハーフボトル
の地元のワイン(紫波:しわワイン)で乾杯です。(いつの間に買うてたんじゃ?by妻)
実は浄土ヶ浜からのバスを降りた後、目を付けていた駅前の酒屋さんに立ち寄ったの
ですが、店内のセラースペースに国産ワインがたくさんあるのを目ざとく見つけたオッ
サン。そのなかから紫波ワインのミュラー・トゥルガウ種(ドイツ系の爽やかな酸味の、
やや辛口白)のハーフ・ボトルを見つけて購入していたのでした。お土産にしようかと
思いましたが、二時間の列車の旅なので、つい車内で開けてしまいました。😝
ちなみにオッサン、こういうこともあろうかと、常に旅行カバンの中にはプラスチック
製のコップを常備しております。
(運転免許証は忘れても、そういうことだけは準備がええんやな。by妻)
岩手県にはエーデルワイン、紫波ワインと優れたワイナリーがあります。特に内陸部
は寒暖の差が激しく、ワイン用ブドウの成長に適しているようです。紫波ワインをちび
ちび飲りながら、三陸鉄道の旅を楽しみます。
そして田老(たろう)を過ぎて、島越あたりまで来ますと、ようやく海が見えました。
やっぱり海が見えると気持ちがイイです。三陸鉄道の列車は、途中の眺めが良い場所で
少し停車してくれましたので、落ちついて写真を撮ることができました。
一時間半ほど走って到着した野田玉川駅では、反対方向を走る列車と行き違います。
この駅も少し内陸に入った高台にあり、遠くに海が見えます。
なんと、何組かのお客さんがここで降り、反対側のホームに来る列車に乗り換えて、
宮古に戻るようです。どうやら三陸鉄道に乗ることが目的だったようですね。しかし、
鉄ちゃんのオッサンはそのようなことはせず、終点の久慈まで乗り通します。
野田玉川から約20分で、岩手県北の海岸沿いの都市、久慈に到着します。ここは琥珀
の産地として有名なのですが、先を急ぐオッサンは素通りです。6分の待ち時間で、次
はJR八戸線のローカル列車で青森県の本八戸駅まで向かいます。久慈17:00発です。
八戸線の列車は二両編成でしたが、座席はほぼ満席でした。やはり観光客が多いよう
です。こんな地味な(失礼)ルートにこれほど観光客がいるとは思いませんでした。
(そういうアンタも一緒やで。by妻)
各駅停車でのんびりと、本八戸までは約1時間半の旅です。八戸線は、途中から海岸
スレスレを走りますのでなかなか眺めが良く、種差(たねさし)海岸あたりは、特に美
しかったです。そのうち遠くにコンビナートのようなものが見えてくると、工業都市で
もあり、東北屈指の漁港でもある八戸の町が見えてきます。
ちょうど夕暮れ時になったのですが、なぜか進行方向前方に夕日が沈むのが見えまし
た。北に向かっているので海側は東になるのではないかと思っていましたが、八戸の町
の南側にあるちょっと海に突き出した部分を通っている時に、一時的に進行方向が変わ
っているようでした。少し方向感覚が狂いました。
定刻の18:34に八戸の中心街に近い本八戸(ほんはちのへ)駅に到着しました。あい
にく、また小雨が降り出しました。ちなみに新幹線の停まる八戸駅は、昔は「尻内(し
りうち)駅」と言っていたそうで、八戸の町はずれにある駅でした。中心街に近いのは、
その八戸駅からJR八戸線で10分程の場所にある本八戸駅なのです。高架駅で、ホーム
は高いところにあり、ちょっと近郊電車の駅みたいな感じでした。
しかし、実はこの本八戸駅から中心街も、少し距離があります。タクシーに乗るほど
ではないので、オッサンは傘をさして荷物を引きずって中心街のホテルに向かいました。
チェックインをしてシャワーを浴びてから、さっそく晩御飯を食べに町に繰り出します。
目的地は、有名な八戸屋台村「みろく横丁」です。
みろくとは「三」「六」の略のようで、中心街に位置する三日町と六日町の間にある
狭い路地の中に、個性的な屋台のお店が建ち並ぶ、とても楽しいところです。ホテルの
前から徒歩3分で着きました。土曜日の夜なので、地元の方や観光客で大賑わいでした。
既にほとんどのお店が満席です。座席数が少ないから、仕方ないですが・・・
ちょっと長くなりましたので、続きは後日!(なんや、ケチめ。by妻)
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