Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

彼岸のお供えと歌舞伎観劇

  昨日は晴れ渡った関東地方。久々に洗濯物と布団をベランダに干すことができました。
 今週は秋の彼岸。台風が来ると思っていたので、墓参りは23日にしました。
 仏壇へのお供えは、妻の好きな和梨(豊水)とシャイン・マスカット。そろそろ値段が
 安くなってきまして、スーパーの特売で買っておきました。それでも千円越え・・・ 
 粒が大きくて、食べ応えはありそうです。(これも皮を剥くんか?by妻) 

    


  午後からは久しぶりに都心まで外出。ちょっと暑いくらいでしたので、しまいかけた
 夏用の服を引っ張り出してきました。行き先は木挽町(旧町名)の歌舞伎座です。


  コロナの影響で、芝居やコンサートも手痛い打撃を受け続けています。最近は人数を
 絞り、館内での飲食禁止・マスク着用でなんとか開催しています。
  歌舞伎座は販売チケット数を半分以下に絞り、従来は午前・午後の二回制だったのを
 三部制にして観客を総入れ替えする措置を継続しています。私はこの日の第二部(午後
 2時10分開演)を観劇しました。当然マスク着用、飲食・会話は禁止、大向こうからの
 掛け声も禁止です。「こうらいやぁ~」なんていう声が聞こえないのは寂しいですね。

  せっかくなのでよい席(前から3列目)を確保しましたが、館内はガラガラです。
 販売していない座席には赤いテープが張られていますが、客の入りは販売座席数の半分
 程度かと思われました。見たところ、やはり高齢の方はほとんどいませんので、高齢者
 比率の高い歌舞伎公演はコロナのダメージがとても大きいと思います。これでは興行主
 の松竹さんは苦しいはずです。なんとか日本の伝統文化を守っていかないと・・・
  しかし第三部は玉三郎と仁左衛門の共演のため、全日完売だそうです。なんだ結局は
 人気の演目はそれなりに売れているのですね・・・


  第二部の演目は、源氏物のひとつ「盛綱陣屋(もりつなじんや)」です。主役を張る
 のは幸四郎。親世代の役者が亡くなったり隠居しつつある昨今、ほぼ出ずっぱりで活躍
 している役者です。コロナの前に襲名披露を済ませ(オッサンは九州在勤時代に博多座
 で襲名披露公演を観ました)、今や大看板の1人です。
  ※それに比べると、襲名披露が二年も延びてしまった海老蔵(團十郎を襲名予定)は
   不運ですが、来年の団菊祭には晴れて新團十郎を見てみたいです。
 
  筋書き(プログラム)を購入したら、もうこの公演の写真が収録されていました。
 月の後半だから間に合ったのかな?自分が見た芝居の写真が入っているのは嬉しいです。

  敵味方に分かれた武家の兄弟の物語ですが、江戸時代は親のため、家のために自らを
 犠牲にするというのが美徳だったんですねぇ。親分の言う事には絶対逆らえないという
 点では、サラリ-マンの悲哀が現れていてシンパシーを感じますけどね。

    

  しかしこの物語は、設定が鎌倉時代なのに鉄砲が出てきたりして、かなり時代考証
 はいい加減です。まぁお芝居だから固いことを言うのは野暮ですかね。 


  おまけ?に舞踊モノの「女伊達」という演目がありました。江戸時代にもフェミニス
 トがいたのでしょうか?、吉原を闊歩するちょいワル兄ちゃんたちを手玉に取る、強い
 お姉様の踊りです。若手のイケメン俳優二人を従えて、時蔵がこの役を演じます。 

  そうそう、今月の公演は六世中村歌右衛門の二十回祭、七世中村芝翫の十回祭だそう
 です。歌舞伎座ロビーには昭和の名優・女形の歌右衛門丈の写真が飾られていました。
 もう没後二十年も経つのですね。オッサンは晩年に一度だけ生で観たことがありますが、
 もう声が弱くて消え入りそうな感じだったのですが、舞台上での存在感は凄かったです。
 周囲の役者も畏敬の念を抱いているという感じです。今は玉三郎がそれに近いのかも。

    

  
  久々の観劇を終えて銀座まで歩きました。銀座の街は、もうほとんど人出が回復して
 いるような感じです。三越百貨店も大賑わいです。全然緊急事態じゃない感じ。

  オッサンは寄り道せず、まっすぐ帰宅しました。
  今夜は久しぶりの(GW以来?)のステーキです。先日購入した3000円台のボルドー、
 シャトー・ベロルム・トランコワ・ド・ラランド(長くて言いにくい)の2009年を開け
 ました。色はまだ黒に近い紫。濃厚で甘苦い味です。もう飲めないことはないですが、
 ちょっと濃すぎてオッサンの好みのタイプではありません。まあステーキの脂っぽさに
 負けないので、合うと言えば合うかな。しかし最後の方はタンニンの渋みが残ります。
 もう少し心地よい酸味が出て来ればバランスが取れると思うのですが・・・
 2009年は強いヴィンテージだと言われていますが、確かにそうかも。私としては、もう
 少し抽出を穏やかにしてタンニンを際立たせないよう、ソフトに造ってほしいです。
 まぁ、こういうガツンとくる甘苦系がお好きな方にはコスパの良いワインでしょう。
 (黙って聞いとったら、ずいぶん偉そうに言うの~オッサン。何様や? by妻)

    

   ちょっと食べ過ぎでした。また太るな・・・