Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

大相撲九州場所千秋楽・・・

  ・・・ということで、早くからテレビの前にスタンバイしたオッサン・・・
  今日は一段と冷え込んだ関東地方南部、オッサンは一日巣ごもりとなりましたが、大

 相撲九州場所は、その寒さを吹き飛ばす熱戦が続きました。


  十両では、トップを並走していた期待の新鋭大の里関と、実力者琴勝峰関がともに
 勝ち、12勝3敗同士で優勝決定戦となりました。

  大の里関が積極的に攻め込みますが、琴勝峰関がうまくかわし、土俵際まで追いこ
 んでからの上手投げで優勝決定戦を制しました。これで3回目の十両優勝。んー?
 これは喜んでいいのかな? まぁ優勝したのですからお目出度いことですが、琴勝峰関 
 の実力からしたら、こんなことで喜んでいてはいけないでしょう。来場所は幕内に復帰
 します。膝のケガが回復してきたようなので、また頑張って活躍してほしいです。
  一方の大の里関、あと一歩でしたが実力のほどを見せつけた今場所。新入幕となるか
 は微妙ですが、いずれ幕内でも大暴れするでしょう。


  十両以下の各段の優勝力士は以下の通りとなりました。みんな、話題性十分です。

  幕下の聖富士(さとるふじ)は、静岡県飛龍高校出身の19歳。翠富士関、熱海富士
 関の後輩です。そして幕の内最高優勝を争う熱海富士関の付け人さんです。本割では、
 全勝同士の37歳の北播磨さんを破り、見事な全勝優勝でした。オッサンは、オッサンの
 北播磨さんに優勝して関取復帰をしてほしかったのですが、若者の勢いが勝ちました。
 北播磨さんには来場所、幕下上位でなんとか勝ち越して十両復帰を果たしてほしいです。
 聖富士さんも、来場所は十両を狙える位置に上がるでしょう。またこの対戦はあるかも
 しれません。
  三段目は大昇龍。幕下に3度上がっていますがその後でいずれも大負けして三段目に
 戻ってきてしまいました。しかし今場所はやりました。21歳ですから、まだまだ上を
 目指してほしいですね。
  序二段は大凛山(だいりんざん)、なんと高校まではラグビーをしていたという異色
 の力士です。20歳で初の優勝、インタビューでの笑顔がカワユイ感じでした。スクラム
 ちゃう、ぶちかましが得意なんでしょうね・・・
  序の口は、ウクライナ出身の安青錦(あおにしき)。元安美錦の安治川部屋の力士で
 すね。来日してまだ一年らしいのですが、流ちょうな日本語を話すので驚きました。
 インタビューでもそのことが話題になりましたが、「普段の生活の中で覚えました。」
 とのこと。イヤイヤ、きっとすごい努力をされたのだと思うし、頭もいいのでしょう。
 まだ力士となって2場所目(今場所がデビュー)ですが、郷土の先輩、獅司関とともに
 国難の続くウクライナの人たちの希望の星になってほしいです。


  さぁ、いよいよ幕の内の土俵です。勝ち越し、負け越しが決まる取り組みが多く組ま
 れ、勝負はまさに天国と地獄・・・
  そんな中、今場所絶好調で今日も勝って11勝4敗の好成績で初の敢闘賞を受賞した
 一山本関です。先場所の十両優勝から幕内に復帰し、勢いに乗ってきました。千秋楽は
 勝ったら敢闘賞ということでしたが、一山本関は「テレビで見て知っていたので、頑張
 りました」とのこと。カザフスタン出身の金峰山関を下して、見事三賞を獲得しました。

  元公務員(地元北海道の町役場に勤務)という異色の力士ですが、インタビューでは
 ハキハキとはっきりした言葉で話してくれますので、明るくて素直な印象を受けます。
 甘いマスクなので、幕内上位でも活躍すれば、もっと人気が出そうです。


  天国と地獄シリーズ第一弾は、新鋭の豪ノ山関と湘南乃海関の同期入幕対決です。
 3場所前に新入幕を果たしてから、どちらも好成績で幕内上位に上がってきましたが
 今場所はここまでともに7勝7敗。勝った方が勝ち越し、負ければ負け越しです。

  巨体同士のぶつかりあいは迫力がありました。色白の豪ノ山関と、湘南ボーイ?らし
 く日焼けしたような色の湘南乃海関の対決は見ごたえがありました。

  白熱したせめぎ合いの末、豪ノ山関が押し出して勝ち越しを決めました。湘南乃海関
 は2場所連続で7勝8敗と、あと一歩及びませんでした。悔しいだろうな~


  ご当地の九州出身の力士は悲喜こもごもでしたが、長崎県出身の平戸海関と、熊本県
 出身の佐田の海関の境川部屋の新旧力士は活躍しました。ベテランの佐田の海関は36歳

 のオッサンですが、若々しい相撲を取っています。
 

  この日は勝ち越しを賭けて、人気者の翔猿(とびざる)関との対戦、天国と地獄シリ
 ーズの第二弾に臨みます。

  低い姿勢で攻めて来る曲者の翔猿関をうまくかわし、見事に勝ち越しを決めました。
 地元の熊本から応援に駆け付けたファンの前で、いい所を見せられました。翔猿関は、
 勝てば来場所の三役昇進が期待されましたが、残念ながら負け越しとなりました。

  力士にとって、出身地から応援に来てくれたファンというのは心強いものでしょうね。
 平戸海関も、地元ファンの熱烈な応援に応えて、今日も白星で9勝目を挙げましたし、
 残念ながら負け越していたマサヨさんこと正代関(熊本県出身)と明生関(鹿児島県の
 奄美大島出身)も、熱い声援を受けて奮起して千秋楽は白星を飾ることができました。


  この後は後半戦。前頭上位陣と両小結は負け越してしまいましたので、勝ち越しのラ
 ンプが付いている人がいませんね。最後の「これより三役」で、今場所を盛り上げた
 力士たちが登場します。天国と地獄シリーズ?の最終戦は、人気者の小柄な宇良関と、
 身長2メートルを越える大柄な北青鵬関の対決です。

  後半戦最初の取組は、実力者同士の対戦。元大関の高安関と、2度の幕の内最高優勝
 を経験した39歳の玉鷲関です。ともに9勝5敗、二桁勝利を賭けた一番です。

  立ち上がりから玉鷲関が攻め立て、一気に土俵際に詰め寄ります。

  しかし勢いが付き過ぎて、土俵際で高安関に体をうまくかわされ、勢い余って土俵下 
 にすっ飛んでしまいました。あれれ・・・

  解説の伊勢ケ濱親方(元横綱旭富士)も、「ちょっと慌てましたね」とのコメント。
 これで高安関が10勝5敗と星を伸ばしました。来場所は三役復帰となりそうです。


  そして元大関のもう一人、正代関はベテランの宝富士関との対戦。いつものように?
 攻め込まれた後に土俵際で粘った正代関、物言いがついて取り直しとなった後の一番で
 宝富士関を下しました。数日前の取組で足を傷めたのではないかと心配していましたが、
 この日は頑張りました。そりゃ地元の大声援の前ですから、いいところを見せないとね。

  正代関(マサヨさん)は必死の形相で、宝富士関を押し出しました。

  
  さぁそして、天国と地獄シリーズの最終戦です。真剣なまなざしの宇良ちゃん。

  お得意の低い姿勢から攻め立てます。足腰が丈夫でなければ、この体勢はできないと
 思いますよね。低い姿勢から相手の懐に入り込むのが宇良ちゃんの勝ちパターンです。

  巨体の若手・北青鵬関を見事に破って、勝ち越しを決めました。宇良ちゃんも来場所
 は三役に上がるかもしれません。上位陣と総当たりの西前頭筆頭で勝ち越しは立派です。

  手にした懸賞金が束のようになっていました。人気者ですからね~

  今場所はあまりいいところがなく負け越して三役から陥落となる若元春関は、千秋楽
 に同じ関脇の琴ノ若関と対戦するはずが見送られ、同じように成績の芳しくない阿武咲
 (おうのしょう)関との対戦でした。

  全く元気のない相手でしたが、千秋楽はなんとか勝って6勝9敗。せっかくここまで
 三役で勝ち越しを続け、一時は大関獲りに名乗りを上げていましたが、来場所は出直し
 になります。弟の若隆景も今場所はケガから復帰しましたので、兄弟そろってまた活躍
 して土俵を盛り上げてほしいところです。

  しかし阿武咲関の不振は深刻です。どこか体が悪いのかな、と思わせるほど本来の力 
 を出せていない感じです。奮起してもらいたいですね。


  お、土俵下で並んで見守る二人。今場所の優勝争いはこの2人に絞られています。
 左が20歳の熱海富士関、右が大関霧島関です。


  さぁいよいよ、「これより三役」です。東西の役力士(熱海富士関は、関脇若元春関
 に代わって関脇琴ノ若関と対戦するために抜擢されました)がそろい踏みをします。
 東方力士は扇の要に大関貴景勝関、向かって左に関脇琴ノ若関、右に関脇大栄翔関です。

  西方は、扇の要に大抜擢の平幕熱海富士関、左に優勝争いのトップを走る大関霧島関、
 右に大関豊昇龍関です。この後、今場所を締めくくる三番、オッサンもドキドキです。


  さぁ、まずは関脇琴ノ若関と、優勝を争う熱海富士関の一番です。二場所連続で優勝
 争いに加わる熱海富士関、今場所は大関豊昇龍関を破っています。この一番に勝てば、
 まだ優勝のチャンスはあります。

  あ、花道では先輩の翠富士関(中央)と、幕下優勝を決めた付け人の聖富士(左)も
 見つめています。伊勢ヶ濱部屋の力士たちは今場所も絶好調でした。みんなで熱海富士
 関を応援しているのですね。こういう雰囲気が好成績につながっているのでしょうね。

  気合十分の熱海富士関です。ここまで11勝3敗と今場所も好成績で、既に敢闘賞の
 獲得を決めています。

  一方の関脇琴ノ若関は既に10勝していますが、来場所の大関獲りにつなげるためには
 なんとしてももう一番勝たなければなりません。普段は温厚で柔和な力士ですが、いつ
 になく厳しい表情です。

  緊張の一瞬です。 

  頭から低い姿勢でぶつかった熱海富士関・・・

  力の入った一番でしたが、琴ノ若関が巧みな取り口で熱海富士関を退けました。

  これで11勝4敗と、来場所の大関獲りの挑戦権を確実にしました。勝ち名乗りを受け
 る時には、いつもの優しそうな顔に戻っていました。

 
  一方の熱海富士関は二場所連続で優勝を逃し、やはり11勝4敗、またしても千秋楽は
 悔しい土俵となりました。力をつけているのは間違いないのですが、まだ隙があります
 ので実力を備えた相撲巧者の力士には通用しない感じです。もっと経験を積んで、巧さ
 を身につける必要があるのかもしれません。しかし、ここまでよくやりました。いずれ
 は優勝できる力士です。めげずに稽古をして三度目の正直を目指してほしいです。


  これで、あっけなく大関霧島関の2回目の優勝が決まってしまいました。
  結び前の一番は、大関豊昇龍関と関脇大栄翔関の一番。大栄翔関も10勝に乗せて来場
 所の大関獲りにつなげたいところでしたが、豊昇龍関の前にあえなく敗退となりました。

  昨日、一方的に大関貴景勝関を押し出した相撲とは打って変わった一番でした。やはり
 緊張したのでしょうか? 豊昇龍関の巧さが大栄翔関のパワーを封じ込めた感じです。


  さぁ、千秋楽結びの一番は、優勝を決めた大関霧島関と、先場所優勝の大関貴景勝関
 の対決です。霧島関は、勝って優勝に花を添えたいところです。


  貴景勝関も、二けた勝っておかないといけませんから気合十分です。

  注目の立ち合いです。霧島関の動きが速いのがわかります。

  貴景勝関の突き押しを、うまく相手の脇を攻めて威力を半減させました。これは頭脳
 的な作戦ですね。もっとも貴景勝関のド迫力の突き押しをある程度受け止めるだけの力
 がないとできない芸当ですが。霧島関は大関になった後、体が大きくなって、どっしり
 した印象を受けます。ものすごく稽古をして、体力をつけたんだろうなと思います。

  最後は突き落としで、貴景勝関を土俵に這わせました。本当に強くなったな~


  これで13勝2敗。堂々たる幕の内最高優勝を、白星で飾りました。おめでとうござい
 ます。大関としては初、通算2度目の優勝です。来場所は綱取りの場所になりますね。


  三賞は殊勲賞、技能賞がなく、敢闘賞に場所を盛り上げた3人が選ばれました。

  関脇琴ノ若関は、もう5回目の受賞。来場所は三賞よりも大関獲りが目標ですね。
  まぁ三賞を取るような活躍ができれば大関になれるでしょう。インタビューでも、
 嬉しさよりも、大関獲りにチャレンジする意欲が強く感じられました。

  そして連敗で優勝を逃した熱海富士関。先場所に続く敢闘賞ですが、三賞受賞のイン
 タビューでは負けた悔しさの方が大きく、喜びの声はありませんでした。この悔しさを
 バネにまた稽古をして、早いうちにリベンジを果たしてほしいです。


  さぁ最後は優勝力士、霧島関の表彰です。

  賜杯、優勝旗、そして内閣総理大臣賞が授与されます。嬉しそうな笑顔ですね。

  そしてお待ちかねの優勝インタビューです。最初はリラックスして、歓声にこたえて
 いました。

  しかしインタビュアーが師匠の陸奥親方(元大関霧島)のことに言及すると、急に涙目
 になり、感極まったようでした。師匠から譲り受けた「霧島」の四股名で優勝できたこと
 を誇りに思っているのでしょう。師匠からも「親孝行な弟子だ」と褒められていました。
 陸奥親方は来年65歳で定年だそうですので、綱取りが成功すれば、これ以上ない贈り物と
 なるでしょう。

  従来の持ち味の取り口の巧さ、粘り腰に加え、力強さも身につけた霧島関。前にも申し
 上げましたが、なんだか千代の富士を彷彿とさせるようになりました。来場所は、横綱の
 誕生となるのでしょうか・・・初場所も楽しみになってきました。
  最後はこの笑顔 ↓ で締めくくりたいと思います。長々と書きましたが、お付き合い頂き
 有難うございました。


  初場所のチケット・・・GETできるかな~ (心配事はそれかい!by妻)