Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

2023年1月:札幌・温泉とスキージャンプ観戦の旅 ⑥ワールドカップ札幌大会2日目・・・

  今頃こんな記事を書いている場合ではないのですが…(アホ)

   

  予選が終わり、本選に残った50人による競技が16:00から始まります。
  日本人選手もエースの小林陵侑選手をはじめ、8人が予選を通過しています。なんと、
 その中に、ヴェテランの竹内拓選手も入っていました。今期のワールドカップポイント
 のない日本人選手は、なんとか30位以内に入って二本目に進出してポイントをゲットし
 たいところです。オッサンは、思わず「タクー!、頑張れ~」と叫んでしまいましたよ。
  竹内選手のジャンプはかなり良かったのですが、K点120m(飛距離の目安)にはちょ
 っと足りない118m。後続の選手次第でしたが、残念ながら41位で二本目に進めません。
 しかし、久しぶりに元気にジャンプを飛ぶ姿が見られて良かったです。


  午後4時を過ぎると1月の札幌はもうかなり暗くなります。ジャンプ台にも照明が入り   
 このような雰囲気 ↓ になります。 

  選手が着地を決めるところでは、緑色に光るラインが示されます。これは、その時点
 でトップに立つための目安となる距離を示しています。まぁスキー・ジャンプの得点は
 距離だけではなく、飛型点(着地にテレマークが入るか、飛んでいる時の姿勢はどうか
 などの技術的な面を5人の審判員が評価するもの)にもよるので、この緑の線を越えれ
 ば確実にトップに立つというわけではないのですが、参考にはなります。 
  この選手はこのラインより手前(写真では上側)に着地していますので、この時点で
 トップに立つことはできませんね。

  8人いた日本人選手ですがやはり世界の強豪の壁は厚く、小林陵侑選手以外は厳しい
 結果となりました。二本目に進むことができたのは、佐藤彗一(けいいち)選手と、20
 歳の新鋭、二階堂蓮(れん)選手のみでした。
  小林陵侑選手は現時点で日本人選手の中で唯一人、世界のトップと互角に戦える選手。
 地元の観客の期待を一身に背負いながら、一本目はなんとか11位につけます。うーん、
 やっぱり厳しいな。距離は129m、ポイントは130.9点です。


  1本目トップはオーストリアのクラフト選手、ただ一人次元の違う139mの距離を飛び、
 ポイントは148.8点。2位のノルウェーのグランネルー選手と5位のポーランドのクバツキ
 選手に10ポイント以上の差をつけています。小林選手と2位のグランネルー選手とのポイ
 ント差は7.6点ですので、優勝は難しいとしても表彰台を狙うチャンスはまだあります。


  下の写真は1本目129.5mで2位のグランネルー選手。今季のスキージャンプワールド
 カップの王者となったノルウェーのイケメン選手です。ノルウェー人選手は、昔は妻が
 「木こり」と呼んでいたようなゴッツイオッサンばかりでしたが、最近はすらっとした
 イケメン選手が多くなりました。まぁジャンプ競技は体重が軽い方が有利ですからね。

  この時点でワールドカップの総合首位を走っていたポーランドのクバツキ選手が最後
 に飛び、131.5mで5位につけました。飛型点と、ウインド・ファクター(風向きにより
 点数を補正する仕組み。有利な向かい風だと減点、追い風だと加点となる)の差ですね。


  二回目までは20分の休憩があります。日が暮れてさらに寒さが厳しくなってきました
 ので、オッサンはこれ以上は耐えられないと思い、防寒具を買いに売店に走りました。
  耳まで覆うことができるスキー帽と、靴の中に入れるホッカイロです。もう足の指先
 が凍傷になるんじゃないかというくらいに冷たくなってしまっていましたので・・・


  店内にはチームジャパンの記念グッズがありました。でもケチなオッサンは買わず。

    


  ちょっとしたオリンピック・ミュージアムのような展示もありました。五輪ファンが
 集めているというピンバッヂのコレクションもありました。(非売品)

   

 
  あれ?複合(コンバインド)の選手だった阿部雅司さんの等身大パネルがありました。
 今ではテレビで試合の解説をされています。ジャンプに比べて人気が今一つ(ワールド
 カップの試合が日本ではあまり行われないのも理由の一つ)なので、こうして宣伝して
 いるのでしょう。しかし、なぜ阿部さん? そうか、荻原健司さんは長野市長になって
 しまったから簡単には使えないのでしょう。現役なら、渡部選手でもいいと思うけど。

    

  さぁ、いよいよ二回目が始まります。防寒体制が整ったオッサン、再びエキサイティ
 ングゾーンに参戦します。小林選手の表彰台なるか?
  あたりはすっかり暗くなり、ライトに照らされたジャンプ台周辺が幻想的に見えます。

 
  二本目は一本目の順位が下の選手、つまり30位だった選手から順に飛んでいきます。
 二本目に残った日本人選手はやはり厳しい結果に・・・二階堂選手は30位、佐藤慧一
 選手は28位となりました。佐藤選手はこんなところでは満足できないでしょうが、20
 歳の二階堂選手は初めてのワールドカップポイント(1点)を獲得しました。これから
 の成長が期待されます。
  さて、一本目11位だった我らが小林陵侑選手、前日(金曜日)の第一戦では、見事に
 逆転優勝を果たしていますので、この日も観客の期待が高まります。
  さぁ、テイクオフ! 高い位置から安定した飛行曲線で距離を伸ばしてきます。現地
 で見ていても、いいジャンプだとこちらに迫ってくる感じがするのでよくわかります。 
 そして、見よ! ↓   ここまでのトップの選手のライン(緑色のライトで示した線)を、
 はるかに越えてくる大ジャンプです。雪煙を上げながらも着地もテレマークがピタリと
 決まりました。女子の沙羅ちゃんと違って、着地も安定しているんですよね~ 

  なんと二本目は137.5mのここまでで最長距離となるビッグジャンプです。総得点は
 276.1点となり、圧倒的大差でここまでの首位に躍り出ました。凄いです!オッサンは
 応援グッズをカタカタカタと振りかざしていました。(やかましいわ! by妻)

  報道陣の待ち構える中を、さっそうと滑って来た小林選手。余裕が感じられます。

  さぁ、残るはあと10人。しかし小林選手のビッグジャンプに驚いたのか、後続選手は
 誰も小林選手の飛距離を上回ることができません。ポーランドのカミル・ストッホ選手、
 スロヴェニアのティミ・ザイツ選手などの有力選手も及びません。そして一本目5位の
 クバツキ選手が登場します。小林選手の表彰台は、たぶんこの人次第です・・・
  さぁ、どうだ!ちょっと足りないか? 小林選手のラインよりだいぶ手前に着地した
 感じです。128mの飛距離で総合得点は264.8点。小林選手より10点以上下となります。
 どうやらこれで小林選手の5位以上は確定です。表彰台まではもう一息。 

  そして一本目3位のスロヴェニアのヴェテラン、ぺテル・プレブツ選手です。男女4
 人ともジャンプの選手という「プレブツきょうだい」の長兄です。久しぶりの表彰台を
 狙って、テイクオフ! さぁ、どこまで来るか?

  おっと、やはり小林選手のラインまでは届きません。飛距離は119.5mとK点にも届き
 ません。失敗ジャンプか、風の影響か・・・これでなんと小林選手の表彰台は確定です。
 やりました~ カタカタカタカタ~(もうえぇっちゅううの!by妻)


  しかしこの後の二人は別格でした・・・まずはノルウェーのイケメン、グランネルー
 選手。あ、小林選手のラインのほぼ上に着地しました。これはどうなる?

  飛距離は132m、しかし一本目の貯金がモノを言い、小林選手を僅か1.8ポイントだけ
 上回り、首位に立ちました。うーむ、サスガですわ・・・


  そして一本目で圧倒的トップに立ったオーストリアのシュテファン・クラフト選手、
 二本目もあっさりと135.5mを飛び、この日は圧勝です。参りました。

    


  しかし、小林選手は見事に3位表彰台をゲット。オッサンが観戦した試合で、初めて
 日本人選手が表彰台に乗りました。嬉しいです~ 有難う、陵侑!

  優勝インタビューを受けているクラフト選手。ドイツやオーストリアからも取材陣が
 駆けつけています。さすがはジャンプ王国ですね・・・

  表彰式では日の丸が上がりました。優勝したオーストリアの国歌が流れます。作曲者
 は、なんとヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト様なのです。優雅な曲です。

  翌日の日曜日が最終戦です。今度はメインポールに日の丸が上がることでしょう。
 (それって、結果を知っているから言えることやな・・・by妻)


  ホテルに戻ってスポーツニュースを見たら、こんなシーンが! クラフト選手(中央)
 は小林選手よりも小柄なんですね。ジャンプの選手は小さい頃から着地で衝撃を受けて
 いるので、あまり身長が伸びないと聞いたことがあります。
  日本人の中でも大柄な小林選手は意外にも岩手県八幡平市の出身、北海道の選手より
 もジャンプ競技を始めたのは遅かったのではないでしょうか・・・  
  しかしグランネルー選手(左)はイケメンだなぁ、女子に人気が出そう・・・

  最後に小林選手の素晴らしい飛躍をご覧ください。高い位置を飛んでいますね~


  さぁ、この後は札幌市内に戻って、楽しみな夕食です。お腹がすいた~ 😆(アホ)
  すみませんが、この続きは次回です。