Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

2022年10月 広島の旅 ⑧ 「海軍の町」呉へ・・・

  広島旅行の記事の続きです。
  安芸の小京都と呼ばれる静かで美しい町、竹原観光を終えて再び単線のJR呉線に乗り、
 先を急ぎます。ほぼ一時間に一本のローカル線で、乗換駅の広(ひろ)駅まで一時間弱。
 広駅から広島までの区間は電車の本数も増え、きっちり30分に一本の割合になります。
 向かいのホームに停車している広島行きの電車に乗り換え、13:12に呉駅に到着です。
  呉駅は改札口が2階にある橋上駅となっています。ここで再び荷物をコインロッカー
 に入れて、かつての大日本帝国海軍の町、呉の観光に出掛けます。持ち時間は2時間!
 呉駅からペデストリアンデッキを通って海の方に向かいます。ショッピングセンターが

 ありますので、地元の方々でかなり賑わっています。そこを通り過ぎると目的地です。

  このモダンな建物は、海軍の町だった呉を象徴する「戦艦大和ミュージアム」です。
 入口には海神ポセイドン(ローマ名ネプチューン)の銅像があります。三叉の矛を手に
 した、髭面のオッサンです。短気で怒りんぼう?らしく、気に入らないことがあると海
 を荒らして嵐を起こすそうです。迷惑な奴やな・・・(昔のオッサンみたい。by妻)

  こんなところにはミリタリーおたくばっかりかと思いきや、意外と家族連れの方々が
 かなり見学に訪れていました。
  戦艦大和・・・太平洋戦争の頃にここ呉で建造され、沖縄戦線に向かう途中に米軍に
 よって撃沈されてしまった、我が国最大の艦船でした・・・既に撃沈されて現存しない
 にもかかわらず、今でも絶大な人気を誇ります。なぜだろう?と思いながら見学です。
  入場料を支払い内部に入ると、いきなりこんな凄い展示物が!

  はい、戦艦大和の1/10の模型です。それでもかなりデカい。そして美しいフォルム。
 戦争を賛美してはいけませんが、この戦艦はちょっとした芸術品と言えるのでは?
  上から見るとこんな感じ ↓ でちょっとごちゃごちゃしていますが、まさに戦艦です。

  戦艦大和は史上最大にして唯一46センチ砲を搭載した超弩級戦艦で、建造当初は世界
 最大最強の戦艦だったということです。太平洋戦争開戦直後の1941年(昭和16年)12月
 16日に就役し、1942年(昭和17年)2月12日に連合艦隊旗艦となった(司令長官は山本
 五十六大将)後、その年の6月上旬のミッドウェー作戦が初陣となりました。
  しかしながら1945年(昭和20年)4月7日、沖縄に向かう途中の天一号作戦(坊ノ岬沖
 海戦)で米軍の攻撃により沈没してしまい、海の藻屑となってしまいました。残念です。
 ウクライナを侵略した野蛮国家の旗艦「燃す桑」の沈没とはちょっと違いますけどね。


  この美しいフォルムと強大な戦艦のイメージからは、松本零士さんの漫画「宇宙戦艦
 ヤマト」が生まれました。確かにモデルはこの戦艦大和ですね・・・カッケー!

  しかし、ミリタリーオタクが喜ぶカッコいい戦艦や戦闘機、戦車や高度な兵器などは
 所詮は戦争の道具です。他国を侵略するために使ってはいけませんよ!(そらそうよ)


  この博物館には大和の模型の他、実物のゼロ戦や魚雷などが展示されていました。
 日本軍が使ったゼロ戦による「カミカゼ特攻隊」や人間魚雷といった忌まわしい記憶が
 残ります。戦争とは狂気を呼び起こすものなのか・・・

  なんだか複雑な心境です・・・敵を確実に仕留めるため、自ら犠牲になる人がいたの
 です。年端もいかない若者に、それを強要する卑怯者が居たことを忘れてはなりません。
 おそらく攻撃を受けた米国も理解不能だったでしょう。オーマイガーッですよ。あんな
 ことが二度とあってはならないですね・・・鹿児島・知覧の博物館を思い出しました。

  ここでは二階から展示物を眺めることができます。(なんでパンダがおるん?by妻)

  こうやって平和的に展示されているだけならいいんですけどね・・・


 そういえば、ここのミュージアムショップはかなり充実していました。

  あれ?こんなものもありましたけど・・・(買うて呉い!by妻。アホ!byオッサン)


  続いて、すぐ近くにあったもう一つの博物館「鉄のクジラ博物館」に参ります。
  はぁ?なんじゃそら?(by妻) うわ、何じゃこら?(byオッサン)

  これは実物の潜水艦なのだそうです。陸に上がった潜水艦を、博物館として公開して
 いるようです。正式な名前は海上自衛隊呉史料館です。ここもちょっと面白そう。

     


  実は現在の海軍の重要な任務は、機雷(海上の爆発物)を処理する掃海作業なのです。 

  いろいろな機雷(ロシア製もあった)と、それに対抗する兵器が展示されていました。
 ちょっとコワイ感じの絵が描かれていますが・・・水中ではよく見えないと思うけど。


  しかしやっぱりここの目玉は、ホンモノの潜水艦の内部に入って見学できることです。
 潜水艦の中は写真撮影禁止ですので、先に模型でおおまかな造りを確認しておきます。

  艦長の部屋、乗組員の部屋。作戦ルーム、機材室など・・・それなりにきちんとして
 いますが、この狭い空間で何日も何か月も暮らすと思うと、閉所恐怖症のオッサンでは
 とても務まりません・・・(怖がりで臆病なオッサンには無理やろな・・・by妻)


  あ、この潜水艦は「あきしお」という名前のようですね。退役した後で、ここにどう
 やって運ばれてきたかを詳しく解説しているパネルがありました。

  呉の港に、ぬぼーっと出現した「あきしお」です。スゲェ!

 「あきしお」内部の写真がネットでみつかりましたので、参考までに掲載します。 

  いやぁ、これはなかなか面白かったです。でもこんなところで生活したくないねぇ。
 海上自衛隊の隊員の皆様、本当にお疲れ様です・・・・
  
  そうそう、「鉄のくじら館」のレストランでは、展示されている潜水艦「あきしお」
 の海軍カレーを頂くことができます。オッサン、試してみたかったのですが、既に昼食
 を取った後でしたので、残念ながら見送りました。 

  お土産をいろいろ買いました・・・ミリタリーオタクではなくても楽しめます。

  10種類以上あった海自カレーです。護衛艦「とね」と、潜水艦「けんりゅう」のレシピ
 を使ったカレーを購入しました。食べ比べが楽しい海上自衛隊ご自慢のカレーです。

     

 
  呉は海軍の町というイメージでしたが、それを裏付ける2つの博物館でした。
 ミリタリーファンだったら一日いても飽きないのでしょうね・・・
  
   呉の街中や、美しい瀬戸内の風景が眺められる有名な「音戸の瀬戸」には時間がなく
 ていけませんでした。(そら2時間では無理やで・・・by妻)
  気が付けば既に午後3時を回っています。次の目的地は・・・ついに広島です。
 なんとかして日があるうちに広島に到着したいオッサン、15:12発のJR呉線の快速電車
 「安芸路ライナー」で広島に向かいます。広島駅には15:53に到着します。
 次回はほんの少しの滞在でしたが、広島市内の記事をお伝えします。(ふぁ~あ。by妻)