Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

九州の思い出(2月)⑤枕崎のカツオ

  もう3月に入っているので、「九州の思い出(2月)」っていう記事はもう完了させ
 ないといけませんね。今日で終了予定です。(書いてみるまでわからんのか?by妻)
  指宿のホテルを早めにチェックアウトし、前日に行きそびれた観光地「長崎鼻」まで
 車を走らせました。開聞岳の眺めが素晴らしい海沿いの景勝地です。(たまて箱温泉の
 近くをもう一度通ります。)20分程レンタカーを走らせて、すんなり到着しました。
  長崎鼻は海に突き出した岬のような所にありますので、海越しに開聞岳の全景を視界
 に収めることができます。何もさえぎるものがありませんので、海の上にぽっかり浮か
 んでいるように見えますから楽しいです。この日も朝から良く晴れていて、波も穏やか
 でしたので、このような ↓ 美しい景観を楽しむことができました。
  開聞岳はよく見るとちょっと出っ張ったところがありますね。 ところで、どうして
 長崎鼻なんていう変な名前なのでしょう?もうちょっと格好いいネーミングにした方が
 人気が出るんじゃないかな?

  はい、これだけをダッシュで見学して、急いで車に戻ります。
 駐車場からこの場所までは、結構歩きます。途中、土産物屋が軒を連ねていましたが、
 朝早くなので閑古鳥です。そうそう、写真を撮り損ねましたが、そのお土産ささんの
 うち1軒が閉まっていたのですが、店の前に出ていた看板がユニークでした。
 『ただいま夫婦げんか中のため、店を閉めております。再開時間は未定です。』って
 書いてあったと記憶しています。まぁギャグのつもりなんでしょうね。


  再び来た道を引き返し、指宿駅までレンタカーを返却しに急ぎます。というのも、
 この後は1日6本しかない指宿枕崎線に乗って枕崎まで行くためです。列車の時間には
 十分間に合いました。菜の花のピラミッドが凄いですね。

 11:00過ぎの枕崎行きのディーゼルカー(左側)に乗車します。 

  車内は地元の方と観光客らしき人がちらほらといった感じです。かなりの赤字路線
 なのでしょう。2両編成のディーゼルカーは、エンジン音を響かせながらゆっくりと
 出発しました。
  途中、宿泊した指宿フェニックスホテルの脇を通り、漁港のある山川駅(町からは
 相当離れた崖下に無理やり駅を作った感じ)を過ぎ、トンネルを抜けると前日通った
 開聞岳の麓の田園地帯(一面サツマイモやキャベツの畑)になります。日本最南端の
 西大山駅に到着した時には、やはり観光客がホームに降りて記念撮影をしています。
 その間、運転手さんはのんびりと待ってくれています。まぁ2~3分遅れたところで
 どうっちゅうことない路線ですからね。のんびりした感じで微笑ましいです。


  そしてしばらく開聞岳の北側を列車はガタガタと走っていきます。薩摩半島の南の
 「へり」部分をゆっくり1時間半くらいかけて走り、終着駅の枕崎に到着します。
 ここから先にはもう線路はありません。本当に日本の果てまで来てしまったなという
 感じがしました。(枕崎にお住まいの方、お気を悪くされたらスミマセン。


  枕崎駅は無人駅でした。近くに市の観光案内所と、鹿児島交通のバス待合所があるだけ  
 で、何とも寂しい。まぁ列車が1日に6本しか通りませんから、仕方ありませんね。

  おや?上の写真の左側に何か魚みたいなものが映っていますね。これは町のシンボル
 カツオの模型のようです。そう、枕崎はカツオ漁、カツオ節で有名な漁業の町です。
 少しお昼時を過ぎていましたが、新鮮なカツオの刺身を頂こうと思って駅の周囲をうろ
 うろしますが、そんな店は見当たりません。町の中心の繁華街はどこなんだろう?
  仕方がないのでタクシーに乗って、運ちゃんにカツオの食べられる店を聞きました。
 すると、「枕崎おさかなセンターならいつでも食事ができる」とのこと。じゃあそこへ
 お願いします!ということでやってきました、枕崎港近くのおさかなセンター。

  おお、いかにも魚市場に併設されたお店という感じ。1階が海産物の直売所、2階が
 「展望レストラン ぶえん」です。さぁ入ってみましょう。
  お店の写真を撮り忘れたので、HPの写真を載せておきます。カツオだけでなく海産物
 を安く売る店が軒を連ねていて、見ているだけでも楽しいです。 

  ふと思いましたが、鹿児島県と静岡県は特産品のライバル同士です。お茶もそうです
 が、カツオ・鰹節でもしのぎを削っています。(鰹節だからちゅう訳ではないですが)
 静岡県の焼津港も有名ですが、こと鰹節の品質の高さでは枕崎の「本枯節」に軍配が上
 がるとのことです。悔しいけど、私も購入してしまいました。(削ったやつですが)
  もう見た目からして神々しい。新鮮なカツオを薪で炙り、3ケ月天日にさらし、更に
 数か月熟成させてカビの力を利用して旨味成分を極限まで凝縮させるのだそうです。
  これを使えば、料理の腕前がぐっと上がるのではないでしょうか?(ホンマけ?)


  さて2時近くなったので、2階の展望レストランで食事です。遅い時間になりました
 が、まだかなり混雑しています。やはり人気なのかな。(他に食べる店が少ないのかも)


  しばらく待ってようやく食事にありつけました。注文したのは名物の「ぶえんカツオ」
 の刺身定食です。新鮮で臭みがなく、ムチムチの歯ごたえで美味しかったです。

   

 藁焼きのカツオのタタキも食べたかったのですが、この日のお昼は既に売り切れ。残念。

 
  この後は鉄道で来た道を戻るのではなく、バスで鹿児島中央駅まで一直線に戻ります。
 鉄道だと指宿まで1時間半、鹿児島中央駅まで直通でも3時間近くかかるので、その半分
 程度の時間で済み、料金も安いバスの方が便利なのです。これでは鉄道が廃れてしまう
 のも仕方がないかな、残念だけど。
  鹿児島までの直通バスの時間まで少しあったので、タクシーでもう一か所、枕崎の観光 
 名所に行ってきました。枕崎の突端にある「火之神公園」です。
  タクシーの運ちゃんに駐車場で5分程待ってもらい、急いで見学してきました。
 うわ、ここも絶景ですね。東シナ海を挟んで遠くに開聞岳が見えました。

  海はとても綺麗で、釣り人もたくさんいました。岬の突端の先には、神秘的な巨岩
 「立神岩」が見えます。2月とは思えない暖かさでした。はるばると来たなぁ。
  この時は気づきませんでしたが、この近くに戦艦大和の殉難者の鎮魂碑があります。 

  滞在時間5分(笑)。タクシーまでダッシュで戻って、枕崎駅前のバス乗り場に向かい
 ます。バス乗り場には鹿児島に向かう地元の乗客が数人。日曜日の昼下がりの枕崎駅前
 はひっそりとしていて、まるで時間が止まったような感覚を覚えました。
  
  鹿児島行きのバスはやはり快適です。まともな勝負では鉄道に勝ち目はありません。
 もっと観光列車を走らせるとかイベントをやるとか、工夫しないと指宿枕崎線の将来は
 厳しいかもしれません。鉄道好きとしては、なんとか残してほしいのだけど、地元の方
 が使わないのであればそれも難しいのかな・・・


  対照的に鹿児島の町は賑やかで活気があります。人口60万人の大都市です。山と海に
 挟まれていて土地が狭いので、余っている土地があまりないそうです。
  九州新幹線開通を機に、国鉄の終着駅のイメージが強かった従来の西鹿児島駅は、新
 たに鹿児島中央駅として近代的に生まれ変わりました。駅自体がちょっとした町のよう
 になっています。(鹿児島の中心街は駅から離れた「天文館」というところですが)
 宮崎に戻る前に、鹿児島駅ビルをふらふらしてお土産を物色し、早めの晩御飯を食べて
 おきました。黒豚のしゃぶしゃぶ定食です。(あれ、前日の夜も食べたような・・・)
  野菜とうどんがついて、2,000円くらいだったかな?柔らかくて美味しかったですね。

      

  1泊2日でしたが、かなりいろいろなところを見学して廻りました。
  もうなかなかこんな旅行はできないだろうな、と思います。鹿児島、良かった!


  最後の写真は、鹿児島から宮崎に向かう特急きりしま号です。行きは「黒いつばめ」
 タイプでしたが、これはハイパーサルーンと呼ばれている電車です。

 博多から長崎・佐世保方面の特急に使っていたものではないかな? 快適でした。


  これにて鹿児島編、ひとまず終了です。お付き合い頂き有難うございました。