Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

思い出の旅 2007年:番外編ナーポリ周辺④国立考古学博物館 ~その4~

  ・・・ということで、すっかり忘れかけていたシリーズを再開します。
 ナーポリの国立考古学博物館の記事も4回目です。今回が最終回の予定です。😆


  オッサンが見逃していたのは、この博物館の目玉の一つ「ファルネーゼの遺産」とも
 呼ばれる、ローマ貴族ファルネーゼ家のコレクションです。発掘時のドサクサに紛れて
 権力者の貴族がこういうお宝をGETしていたのでしょうね。しかし今となっては国家
 に譲渡されました。元貴族といえども個人の財力では維持管理するのが大変ですからね。
  なんせ、この大きさ ↓ ですから!

             

  ギリシア神話の阪神、ちゃう半神半人の英雄ヘラクレスの大理石像です。 筋骨隆々
 の裸体に「静かな力」がみなぎっています。見ての通り、これは造形芸術としてはほぼ
 完璧な作品ではないでしょうか。しかもほぼ完全な形で残っています。古代ギリシア・
 ローマの造形美術の素晴らしさを今に伝える傑作だと思います。
 (オッサン、ちょっと鼻息が荒くなってきたで~ by妻)


  しかしこれで驚いていてはいけません。もっとすごいヤツがあるのです・・・
  うわ、何ですか?、このゴージャスな大理石の彫像は!

    

 「ファルネーゼの牡牛」と呼ばれる傑作中の傑作。古代ギリシアの物語にちなんだ作品
 ですが、どうです、この躍動感は! 繰り返しますが、我が国は縄文時代で狩猟・採集
 でその日暮らしの生活をしていた時代に、このように唸るしかない芸術作品を生み出し
 ていたのですよ。古代ギリシア人や古代ローマ人はこんなに素晴らしいのにね・・・
 (おっと、そこから先は言うたらアカンで。by妻)


  解説によりますと、母を殺された若い兄弟が、その仇の女に復讐をするシーンを表現
 したものだそうです。暴れ狂う牡牛に女を縛り付け、その後は牛に鞭を打って走らせる
 という、残虐な処刑シーンの直前のようです。ちょっと陰惨な作品かもしれませんが、
 有無を言わさぬド迫力に圧倒されます。といいますか、こんな大作がほぼ完ぺきな状態
 で発掘されたということに驚きを感じます。発掘チームはいいい仕事をしてくれました。


  この博物館の彫刻作品は360度、すべての角度から鑑賞できるようになっています。
 横から見ると、こんな感じ ↓ です。なんだかちょっと間抜けな感じ・・・😆 

                 

  よく見ると、台座部分にも動物の浮彫が施されています。手が込んでいますね~


  絵葉書はさすがにベストアングル、いい絵になっていますね~、さすがはプロです。

     


  これでようやく見るべきものは見ました。考古学博物館はこれで終了です。
  しかし、まだ時刻はお昼前。夜のローマ発の飛行機まで、まだまだ時間があります。
 ということで、オッサンはさらに観光を続けます・・・
  元々はナーポリの旧市街の教会や名所を巡る予定でしたが、オッサンは無謀にも、
 また電車に乗ってしまいます。(もうえぇ加減にせんかい!振り回される私の身にも
 なってみぃ!by妻)
 
  ナーポリ中央駅に戻り、今度は私鉄のチルクム・ヴェズヴィアーナ鉄道(ヴェスビオ
 周遊鉄道)に乗車しますが、何と落書きだらけの汚い車両。かつての南イタリアのイメ
 ージそのままですね・・・
  しかし車内は普通でした。この日は土曜日だったので、ナーポリ在住の外国人労働者
 らしい若者たち(バングラディシュの方かな・・・)がたくさん乗車していました。
  ポンペイか、その先の終点ソッレントまで遊びに行くのかな・・・ 

 

  オッサンたちはポンペイ・ヴィッラ・ディ・ミステーリ(秘儀荘)駅で下車します。
  そうです、西暦紀元80年頃のヴェズーヴィオ山の大噴火で灰の下に埋もれてしまった
 古代ローマ都市のポンペイ遺跡を見学いたします。でも続きは次回!(ケチ。by妻)