Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

2019夏:英国 ⑩湖水地方・ボウネスからグラスミアへ 

  英国旅行の続きです。エディンバラを出た列車は来た時とは反対のブリテン島の西側
 を南下します。スコットランドの北部(ハイランド)に行けば荒涼たる風景が続いたと
 思われますが、イングランドに向かって南下しますと、そこそこ緑もあり、車窓からは
 牛や羊がのどかに草を食むところもしばしば見られました。


  イングランド最北西部の町カーライルを通り、約2時間で湖水地方の入口となる駅、
 オクセンホルム・レイクディストリクト駅に到着しました。小さな駅ですが、湖水地方
 に列車で入る時には必ず通る場所なので、観光客がかなり下車しました。エディンバラ
 ではあまり見かけなかった日本人旅行者もかなりいました。ロンドン方面からの列車で
 来る方を含め、ここから湖水地方の表玄関であるウィンダミアまで単線のローカル線に
 乗っていくのです。ここで、久しぶりに日本語を耳にしました。

  オクセンホルムから列車で約30分、終点のウィンダミアに到着します。湖水地方
 はイングランドの国立公園のはしりというべき場所で、自然保護のために鉄道はこの
 町までしか敷かれませんでした。それでも、ここまで鉄道で来ることができるのは、
 有難いことです。というのもウィンダミアの町は、湖水地方最大のウィンダミア湖の
 東岸にあり、湖水地方観光の起点としてうってつけのロケーションだからです。
  そんなウィンダミア駅ですが、ローカル線の終点なので田舎っぽい感じです。一つ
 手前のケンダルのほうが地元では大きな町なので、ウィンダミアまで乗ってくるのは
 100%近くが観光客のようです。ここはホームと線路が一つだけの、小さな駅でした。

 

  駅前は広場になっていて、観光地らしくバスやタクシー乗り場があります。ウィンダ
 ミアの町はこの駅から少し下ったところにあり、私が予約している湖畔のホテルは更に
 離れたボウネスという町にあります。歩いて20分くらいということでしたが、タクシー
 で行く事にしました。日本に比べて相対的にタクシーは割安のように感じます。
  ウィンダミア駅からウィンダミア湖畔まではひたすら下り坂です。タクシーで5~6
 分すると、湖畔の賑やかな通りに出ます。いかにも観光地という感じのお土産物屋さん
 やホテル・飲食店が軒を連ねていて、楽し気なところです。


  宿泊ホテルはボウネスの繁華街からほど近く、湖畔に堂々と建つリゾートホテルです。
 こんな場所にオッサン一人で泊るなんてアホらしい気もしますが、妻と一緒に来ている
 つもりで、せっかくだから眺めが良くてリラックスして滞在できるホテルを選びました。
  ボウネスで随一の格式を誇る「ジ・オールド・イングランド・ホテル&スパ」という
 ホテルです。ネットで早めの予約をしましたので、絶対額は高いですが相対的にかなり
 お安く泊まれました。(変な日本語だな・・・) 
  ま、飛行機代がタダだからホテルくらいは少し奮発してもいいかと。言い訳がましい
 ですが、私は短期間の海外個人旅行においては、食事は節約しても(笑)ホテルはケチ
 らない方が良いと思っています。宿泊場所はその街の印象を左右しますし、めいっぱい
 観光する私にとってはホテルが不便な場所にあったり快適ではなかったりすると、士気
 にも影響しますので(笑)。その意味では、このホテルは最高でした。

  広い敷地ですが部屋数は20ほど。間取りは広く、レイクビューのベランダがある
 部屋や、リビングと寝室が分かれたスイートルームも数室あり、ゆっくり滞在する方
 向けのリゾートホテルという感じです。まぁ、オッサン1人で2泊だけで帰るような
 客は珍しいでしょう。夫婦や家族で1週間滞在するみたいな形が望ましいでしょうね。 
  それでも嫌な顔一つされず、フロントも客室案内のスタッフもレストランの従業員
 も気持ちよい接客とサービスでした。英国人はこういうところがプロフェッショナル
 だよなと思います。それなりのお金を払えば、それなりの接遇を受けるのは当たり前
 かもしれないけどね。さて私の泊った部屋は、ウィンダミア湖が一望できるベランダ
 付きの部屋です。キングサイズのベッドが一つで、落ち着いてくつろげる感じです。
  部屋にはウェルカムドリンクのハーフボトルワインがありました。ラッキー! 

  ベランダに出ると、こんな ↓ 感じです。湖が手に取るように近くにあります。ベラ
 ンダそのものも広いので、夕涼みしながらこの景色を眺めつつワインを一杯やります!

 ホテルのメインダイニングや、中庭もよく見えます。とてもリラックスできます。

  午後3時半を回ったので、このまま部屋でゆっくりしてもいいし、ホテルの周りや
 ボウネスの町をフラフラしてもよかったのですが、貧乏性で多動性気質の私は、やっ
 ぱりちょっとでも時間があれば観光にでかけてしまうのでした(アホ)。
  この日はちょっと天気が良くないですし、日曜日なので交通機関(バス)の便も少な
 い(しかも終バスの時刻が早い)ので、あまり遠くには行かずウィンダミア湖の周辺の
 町をめぐることにしました。
  ホテルのすぐ近くにボウネスのバス停があり、そこから二階建ての路線バスに乗って、
 ウィンダミア湖の奥まったところにあるグラスミアの町を目指します。

 途中にはヒツジが放牧されたのどかな風景が展開します。

  グラスミアの少し手前にあるアンブルサイドという町を通り過ぎて、ダヴ・コテージ
 という停留所で下車します。ここは英国の有名な詩人ワーズワースの住居であり、今は
 彼にまつわる博物館がある場所です。ワーズワースは湖水地方に生まれ、生涯この地方
 に住み郷土を愛し、この自然と人々の生活を守ることに尽力した方です。もちろん文学
 の面でも一流で、英国の誇る偉人の一人です。そんなワーズワースさんに敬意を表して
 ますはこのダヴ・コテージを見学に参りましたが・・・休館でした(涙)。
  しかたがないので建物の外観と、入口近くにあった事務所の写真だけ載せておきます。ここでダヴ・コテージのガイドブックだけ買いました。中を見学できなかったけれど。

  はい、湖水地方といえばピーター君です。(どんだけ連れて来とんじゃ?by妻)

     

  さて気を取り直して。ここから歩いてグラスミアの町に向かいます。湖からは少し
 離れたところにあります。この辺りでは比較的大きな町で、ここに泊る方も多いです。
  ウィンダミア湖に流れ込む小さな小川のほとりが、とても絵になる風景でした。

 

   ボウネスのような賑やかさはなく、のんびりしてのどかな雰囲気の町です。時刻は
  もう午後5時近くなっていますが、まだまだ明るいので観光を継続します。
  ますは、この町を訪れた人が必ず立ち寄ると言われる?、有名なジンジャーブレッド
  の店に行きました。こんな小さな店に世界中から観光客が殺到します。
  

  それで、ここを訪れた人の100%近くが購入するという(ホントけぇ?by妻)、サラ
 ・ネルソンさんのジンジャーブレッドを、私も購入してみました。

  食べてみましたが・・・うーん、印象的にはショウガ味の硬いクッキー、かな。
 悪くはないけれど、これは全部は食べられないな。名物にうまいものなし、って感じ。 
 まぁ、現地に行ってホンモノのジンジャーブレッドを買って食べましたということの
 満足感だけかも。


  その隣には、ワーズワースさんの庭園という散策コースが整備されていましたので、
 ゆっくり見て回りました。 

  あまり人もおらず、時折り仲の良さそうな老夫婦がゆっくりと散策しているところを
 見かけるくらいで、静かで落ち着いた雰囲気の庭園でした。こんなところを妻と一緒に
 歩いてみたかった。妻は絶対こういうのが好きだもんね(静岡弁)。私一人でなんだか
 申し訳ない気分・・・
  続いて、この町を代表するオズワルド教会です。残念ながら、もう閉まっていました
 が、素朴で心が休まる感じがしますね。

  そうこうしているうちに午後6時です。日曜日は最終バスが早く、6時発のバスに
 乗らないとボウネスまで戻れません。急いでバス停に向かうとちょうどバスがやって
 きました。 

  やれやれ、今日も長い一日でした。まだ三日目だよね・・・
  この後はホテルに戻って、この旅行ではじめての落ち着いた夕食を楽しみます。


  またしても続きます。こりゃ20回では終わらんな・・・スミマセン。