2019夏:英国 ㉑コッツウォルズ、カースル・クーム村
コッツウォルズ地方南部の小さな村、カースル・クームを徒歩で観光します。
村の真ん中を貫くメインストリート沿いに、かわいらしい民家が建ち並びます。
数百年前からこのような景観だったと言われています。西洋の家は石造りだから、
長持ちしますね。この日は小雨が降る中で、観光客が数人うろついていただけで、
とても静かでした。窓辺の花(ゼラニウムか?)が美しく映えています。
そのうちに誰もおらんようになってしまったがな・・・なんとこの美しい光景を
独り占めです。スーツケースをゴロゴロ引き摺りながらの観光(笑)。
黄土色っぽい独特の色の石を使っていますね。この辺りの地層の色なのでしょう。
ヨーロッパでは街の色とは、その街のある地域の地層・石の色である、と何かの
本で読みました。イタリアの古い町なんかはそんな感じでしたが、ここもそういう
ことなのかな? なんとなく温もりを感じるいい色ですね。
私の荷物が置きッパになっていますが、ここでは泥棒の心配は全くありません。
この小さな街並みが美しく、しかも昔のままに残っているということで、近年観光地
として有名になってきましたが、他にはこれといって見どころがあるわけではありませ
ん。ひたすら、この小ぢんまりとしたかわいい村の家々を鑑賞するのみです。
ここ ↓ が村の中心、バス停のあるマーケット・クロスです。
この近くに村の教会がありました。ここが常に村人の集まる場所なのでしょうね。
聖アンドリュース教会(チッペナムと同じ名前)というらしいですが、地味な感じの
田舎の教会という雰囲気です。ここもかなり歴史が古そう。こんな田舎だと、過去にも
戦争で取り合うようなこともなかったのではないかな(失礼)。
ガイドブックによれば、カースル・クームはコッツウォルズ地方でも最も古い町並み
が残っている所、なんだそうです。なんだかんだで小一時間程うろうろしました。
マーケット・クロスのちょっと奥に行くと、マナーハウスの入口がありました。今
ではホテルになっている貴族の館でしょうか。この古めかしい村のなかでは、たぶん
お洒落な場所といえるのでしょう。ただ少々距離があるようで、スーツケースを引き
ずって行くのが大変そうで、断念しました。庭園がきれいだとガイドブックに書いて
あったので、行くことができず少し残念でした。
帰りのバス(と言っても循環ルートなのでさっきと同じバス)を待つ間に、バス停
の前のホテル・ホワイト・ハートのティールームでクリーム・ティーを楽しむことに
しました。しかし、オープンは12:00ということで、しばらく待たされました。バスの
出発時間が12:40なんだけどな・・・
ちょっと手狭だけど、小ざっぱりとして可愛らしいプチ・ホテルのようでした。
スーツケースを入口近くに置かせてもらって、ティールームの席に着きます。夜はレス
トラン、遅い時間はパブになるようで、この村の唯一の飲食店なのかもしれません。
窓辺からは外の景色が良く見えました。
私が注文したのは英国では普通のクリーム・ティーセットです。温めたスコーンに、
イチゴジャムとクロテッドクリームというコクのあるホイップクリームのようなもの
が付き、紅茶とともにいただきます。ミルクティーにしましたが、実に美味しい。
このクロテッドクリームというのは、バターほどではありませんが乳脂肪分60%と
高いので取り過ぎには注意が必要ですが、滑らかでコクがあり、病みつきになりそう。
身体が温まりましたし、お腹にも結構来ました。スコーンも素朴だけど美味しい。
このホテルの外壁には葡萄のツタを這わせており、葡萄の実が生っていました。
カースル・クームは、これといって凄いものがあるわけではありませんでしたが、
素朴で鄙びた昔ながらの街並みが雨に濡れて美しく、とても心に残りました。
コッツウォルズ地方の有名な観光地はバイブリーやボートン・オン・ザ・ウォー
ターなどが人気ですが、ここは穴場ではないかなと思います。交通が不便なので、
じっくり計画を立てていく必要がありますけどね・・・
さて、この後はチッペナムのバスターミナルまで戻り、もう一つの目的地である
レイコックまで向かいます。午後3時30分発の急行列車でロンドンに向かいますので、
あまり時間がありません。バスが遅れないことを祈りつつ・・・
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。