Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

フィンランドのデザイン展 ①アルヴァ・アアルト

  今日は仕事を早く切り上げて、渋谷の東急Bunkamuraで開催されているフィンランド
 のデザイン展を観に行きました。(午後4時でフレックス退社) 
  1月30日(日)までの開催ですが、コロナ対策のため土・日は予約制で自由に見学が
 できないと思われ、今日が最後のチャンスだと思って行ってみました。金曜日の夕方で
 したが、予約で満杯ということはなく、当日券を購入し無事に入場できました。
  会場は地下一階のザ・ミュージアムです。

    


  入場料はなんと1,700円もしました。それだけの価値は十分ありますけどね。

    


  ロッカーに荷物を預けてさっそく見学です。会場は圧倒的に若い女性が多く、今風の
 オシャレな男女のカップルもちらほら。オッサン一人で来ているのは私だけ、ちょっと
 浮いている感あり。まぁ場所柄、若い人が多いとは思っていましたけどね。


  入場すると、1950年代のフィンランド・デザインのポスターがいっぱい展示されてい
 ました。第二次世界大戦後、フィンランドはいち早く優れたデザイン文化を生み出して
 きたようです。(写真撮影は禁止ですので、図録からのものを掲載)

     

 
  ヘルシンキのシンボル、大聖堂と元老院が描かれています。センスがいいですね!

     

  
  そういえばヘルシンキでは1952年にオリンピックが開催されていますね。もう70 
 年も前のことですが、ヨーロッパも日本もまだ戦後の復興期だったはず。激しい戦場に
 ならずにすんだフィンランド、その余裕が世界に冠たるデザイン文化を生んだのかな?
       

           

   フィンランドのデザイン文化の最大の功労者と言えば、やはりアルヴァ・アアルト
 さんになるのでしょうか。この展示会でも、最初に登場するデザイナーでした。奥様の
 アイノさんも優れたデザイナーです。(夫婦そろって一流デザイナーという方々が多い)
 アルヴァ・アアルトはフィンランドを代表する、いや20世紀を代表する世界的な建築家
 でありデザイナーで、今でも彼の作品は世界中で注目され、多くのデザイナーに多大な
 影響を与えたといわれています。アアルトさんの作品がいくつか展示されていましたの
 で、さっそく鑑賞させていただきました。


  まずは彼の代表作の一つ、サーメ(ラップランド人)の女性の革パンツ、とあだ名を

 頂戴したガラス製の花瓶です。右側の木はそれを造るための「型」だそうです。

  ヘルシンキの著名レストラン「サヴォイ」からの注文で造られたシリーズらしいです
 が、1937年のパリ万博にも出展され大きな注目を集めたそうです。独特のフォルムで、
 思わず引き込まれるような独創的な作品ですね。


  そしてアアルトさんのアイコンともいうべき代表作のアームチェア・パイミオという
 名の椅子も展示されていました。初めて見ますがこれもスゴイ!機能性とデザイン性を
 両立させた、オシャレで美的なチェアです。まさしく天才だな、これは・・・


  彼は1930年代(30代)から注目された建築家で、自らが設計・建築した家の中にも、
 自分のデザインした家具を設置していました。彼にとっては建築は木の幹、家具は枝に
 あたるということだそうです。木材を使って温かみを出しながらも、折り曲げ技法?に

 より曲線を駆使し、機能的で優雅なフォルムの家具を生み出しました。  


  奥様のアイノ・アアルトさんも優れたデザイナーとして名を残しました。
  彼女は1932年、フィンランドを代表するガラス器メーカーのイッタラ社が主催する
 初のデザイン・コンペティションに応募し、2位に入賞しました。その時の作品である
 「ボルゲブリック」は同社の生産アイテムに採用されました。この展示会にはそれらの
 作品がいくつかありました。層状になった外観が特徴で、ガラスの美しさを良く感じさ
 せる作品です。これも美しい。イッタラの製品ラインナップに今でもあるのかな? 

 

  いやぁこれはなかなかいいぞ。本物が間近でじっくり鑑賞できるのは有難いことです。
 オッサン、いきなリテンションが上がりました。


  今日の記事の〆は、アルヴァ・アアルトさんの設計された北欧建築の室内です。

 これは今回の展示会とは関係ありませんが、こんな家に住んでみたいなぁ・・・


  スミマセン、続きは次回に。
 (相変わらずケチやの~。いや、集中力が続かないだけか?by妻)