Bonne(ボンヌ)のブログ

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2022年GW 北に向かう旅 ⑱函館の定番観光 ~その1~(追記)

  しばらく間があいてしまっていた、GWの函館観光の記事を続けます。
  オッサンは仕事では何度となく函館には訪れたことがあるのですが、全く観光名所に
 は行ったことが無く、駅前の朝市で海鮮丼を食べたことしかありません。湯の川温泉も
 函館山の夜景も初めてなのですが、市内観光も初めてでした。まぁ仕事のついでに観光
 を、なんて余裕のある出張はありませんでしたからね・・・
  
  ということで、最終日の朝は再び旅館の温泉に入った後、朝食をさっと済ませてから 
 フルタイム観光に出かけます。朝食にもイカソーメンがついてくるのはさすが函館。
 そうそう、茹でたホクホクのジャガイモにイカの塩辛というのも北海道ならではです。
 この旅館は朝食も部屋まで運んできてくれるので有難い。とてもゆっくりできました。


  帰りは函館空港発19時半のJAL便ですので、先に空港までタクシーで向かい、荷物を
 空港のコインロッカーに預けておきます。湯の川温泉は函館空港に近いので、10分程度
 で到着です。函館空港からは主要な観光地を巡る定期路線バスが1時間に1本の割合で
 ありますので、非常に便利です。こんなバス路線が存在していること自体、函館を訪れ
 る観光客がいかに多いかわかりますね。
    
  オッサンは函館空港を10:16に出発するバス(その名も五稜郭タワー・トラピスチヌ
 シャトルバス)に乗り、空港からほど近いトラピスチヌ女子修道院から見学することに
 しました。函館空港に朝到着した観光客が10名程度乗り込み、バスは定刻に出発です。
 10分ほどでトラピスチヌ修道院の正門前に到着です。このバスは一般のバスとは違い、
 ほぼ観光客専用のバスなので、観光名所のすぐ目の前のこのバス専用の停留所にとまり
 ますので、本当に便利です。観光名所まで歩かずに済み、当然迷うこともありません。
 (オッサンはよぅ道に迷ってすんなり辿り着けないことがあるからな・・・by妻)


  トラピスチヌ修道院の真ん前にバスが停まりました。あ、サクラ(ソメイヨシノ)が
 ちょうど満開です。ここは少し標高が高いので、まだ見ごろのようです。 

  では、さっそくトラピスチヌ(言いにくい)修道院に入場します。ここは日本でも数
 少ない本格的な女子修道院で、1898年にフランス人の修道女が開いたのだそうです。
 厳格な戒律で知られるシトー派(厳律シトー派:トラピスト派)の修道院で、現在でも
 信仰と労働のみに人生を捧げるという純粋で敬虔な思想に基づき、傍目から見ると悲痛
 な覚悟で共同生活を送っている修道女達が暮らす場所なのです。
  解説によりますと、入会資格はキリスト教信者の23~35歳くらいまでの女性に限
 られ、一生を神に捧げることから両親の同意を必要とするそうです。一定の修練期間を
 終えて修道女となった後は、男子禁制(一般人立ち入り禁止)のこの修道院の中だけで
 (ただし労働のための畑仕事で外出する場合などを除く)、家族との面会も年2回のみ
 という現世から隔絶された世界で一生を送ることになるのです。当然インターネットも
 スマホもテレビもないはずです。うわぁ煩悩の塊のようなオッサンには無理~!
 (一方、世界には男性オンリーのもっと戒律の厳しい修道院もありますけどね・・・)


  というわけで、修道院の内部には一般人は立ち入ることができず、前庭と小さな展示
 室・売店しか入られないのですが、それでも函館屈指の観光名所となっています。それ
 はこの修道院の醸し出す、厳粛でいながら清らかなイメージによるものでしょう。特に
 女性には人気の観光スポットのようです。このオッサンにはどう考えても「場違い」な
 のですが、気を引き締めて見学させて頂きました。(オッサンみたいな危険人物?を、
 よぅ入れてくれたの~by妻)

  入口の門をくぐると、正面に大天使ミカエル様の像が立ちはだかります。神を信じぬ
 者は成敗するぞ~みたいな感じです。修道女たちを俗世間の悪から守る役目をしている
 のかもしれません。不信心者のオッサンは、ちょっとビビりました。

  前庭は広く、静かなたたずまいです。朝早い時間でしたので、訪れる観光客も少なく、
 落ち着いて写真を撮ることができました。ちょうどサクラが見ごろできれいでした。

  庭園内にはところどころにカトリック教会が認定した聖人像が祭られていました。あ、
 これは南仏の有名な「ルルドの聖母」のようです。洞窟に現れた聖母マリア様と、それ
 を目にした聖女ベルナデットの姿を再現しているようです。もはや信仰対象ですね。
 解説が面倒くさくなりましたので、Wikipediaをご参照ください。(手抜きやな。by妻)
 


  前庭の階段を登ると、修道女たちが暮らす建物の前に出ます。ここから先は立入り
 禁止です。扉も窓も固く閉ざされています。この先は、もう神の世界なのでしょう。
 赤レンガの建物はきれいに整っていて非常に美しい建築物ですが、俗世間との交わりを
 拒絶していると思うと、神々しいというよりも少々痛々しい感じがしました。

 (そんなん、余計なお世話やで。信者の方々に怒られるで。by妻)

  オッサンがすることといえば、もうこんなこと ↓ だけです。(アホ)

 
  ちなみに修道女さんたちの日常の生活がどうなっているのか、解説のパンフレットに
 記載がありました。規則正しく、神に奉仕する一日です。函館市の観光HPにも同様の
 ものがありましたので、参考までに掲載させていただきます。(オッサンには無理。)
  
 


  再び階段を下りて修道院の事務所の前を通り、売店と小さな展示スペースがある建物
 に向かいます。(下の写真はその途中にあった広場です。)


  ごく小さな展示スペースには、開設当時の貴重な写真や記念品(修道女たちが使用し
 た祈りの道具や聖書そのほか)が展示されていました。

  価値のありそうな木製の祭壇や、天使像も飾られていました。でも全体的に慎ましい
 ものばかりです。イタリアのカトリック教会のド派手さとは異なりますね、やはり中世
 の修道院の流れを汲むシトー派修道院です。

  最後に売店に立ち寄ります。ここでは修道女さんたちが手造りをしているお菓子や
 ちょっとした工芸品を購入できます。オッサンは、有名なトラピスチヌクッキーと、
 マッダレーナ(マドレーヌのことかな)、そしてホワイトチョコレートを購入しました。


 クッキーとマッダレーナは素朴な味。当然変なものは一切入っていませんので、早めに
 いただく必要があります。ホワイトチョコは、以前このブログでも書きましたが、濃厚
 で味わい深く、市販の有名なお菓子屋店のものよりずっと美味しかったです。修道女の
 方々の日々の厳しい労働の賜物ですから、有難く頂きました。

  トラピスチヌ修道院の売店で購入したホワイトチョコレートの写真を再掲します。

  あ、クッキーは妻の仏壇にお供えしたままでした。賞味期限は7月25日だからセーフ。
 「シスターの手作り」と書かれています。そして「神様があなたを祝福し、豊かな恵み
 で満たしてくださいますように」と書き添えられていました。そうだといいんだけど。

      


   不信心なオッサンでも、なんとなく心が落ち着く場所でした。ただ、見学には30分
 あれば十分でしょう。オッサンは次のバス(一時間後)までベンチで一休みしました。
  次は、再び「五稜郭タワー・トラピスチヌシャトルバス」に乗り、五稜郭タワーに
 向かいます。今回は、ここまでです。(また長くなりそうやな・・・by妻)