Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

2022年夏:礼文・利尻島の旅 ⑥礼文島で大ピンチ・・・

  今日も思わず返品したくなる?ような暑さの日本列島。ただ東北の日本海側では集中
 豪雨で大変な状況とのこと。オッサンが昔、営業で毎週のように?通った地域の名前が
 NHKのニュースで出ているのを見て、ちょっと心配になりました。どうか皆様ご無事で。


  さて、今日も36℃を記録した神奈川県東部。ほんの半月前に行った礼文島・利尻島は
 昼間でも20℃程度だったよなぁ・・・と思い返しながら、旅行記事を続けます。
  礼文島のホテルにチェックインし、ちょっと休憩してから夕食に出かけます。礼文島
 には外食のお店は数えるほどしかなく、しかも観光シーズン真っただ中ですので早めに
 行かないと大変です。オッサンは午後6時少し前に出かけたのですが、なんと第一候補
 の海鮮料理のお店は「本日は混雑のため、予約したお客様のみとさせて頂きます」との
 無情のお知らせが・・・こりゃヤバイと思って、第二候補の炉端焼きのお店に行きます
 と・・・既に長蛇の列。しかも午後5時開店で入店したお客さんが既に居座っており、
 彼らが食べ終わらなければ入店できません。ここは居酒屋風なので、たぶん二時間近く
 居座る(失礼)お客さんが多いと思われます。あちゃあ~、失敗したなぁ。早めに予約
 をしておけばよかった・・・・アフター・フェスティヴァル・・・(後の祭りか。by妻)
  下の写真の一番右の建物が宿泊ホテル。炉端焼き「ちどり」さんが並んだお店です。
 写真では写っていませんが、手前の長椅子に5人、その先に10人ほどが並んでいます。


  待つのが苦手なオッサンですが、ここは待つしかありません。このお店は地元の方々
 もよく訪れるお店のようですが、常連さんたちはこの行列を見て、店主と思しき爺さん
 に「ちょっと空いてから、また来るわ~」と言って、いったん帰宅されたようです。
  待つこと一時間半。予想よりはちょっと早かったかもしれませんが、ようやく食事に
 ありつけそうです。疲れた・・・


  ようやく店内に入ってメニューを見てびっくり。これしか種類がないの?・・・
  ここを訪れる「観光客の」お客さんが9割以上の確率で注文するという「縞ホッケの
 ちゃんちゃん焼き」と「6千円のうに丼」、あとは一品ずつの炉端焼きのネタが5種類。
 定食で頼むか、単品で頼むかくらいはできるようですが・・・ちょっと、いや、かなり
 がっかりです。このお店はどのガイドブックでも絶賛しているのですが、接客態度を
 含めて、圧倒的にほめ過ぎです。まぁ他に選択肢があまりないから仕方ないのですが。


  オッサンは六千円もするウニ丼を頼む気にならず、縞ホッケのちゃんちゃん焼き定食
 (確か1,400円くらい)と、ホタテ貝の炉端焼き(確か800円くらい)、あとは生ビール
 を一杯だけ注文しました。そして出てきたのがコレ ↓ 。

   向かい側に座った若者2人と炉端を囲みまして、炭火でじっくり焼くホッケです。刻み
 ネギと味噌が載っていて、ほぐした身に絡めながら食べるようです。身の薄い尻尾の方
 からだんだん焼けてきますので、ちょっとずつ手前に引っ張って行って、尻尾の方から
 少しずつ食べていくのだそうです。ほぅ、確かにその通り。うまい具合に焼けてきて、
 ポロリと身がほぐれるのでホクホクで食べやすい。まぁ味噌をつけて食べるのが美味し
 いと思うかは人それぞれですが、新鮮なホッケを炙りたてのホクホク状態で食べられる
 のは素晴らしい。身勝手なオッサンは、ちょっと評価を上方修正です。


  しかし鮭のチャンチャン焼きみたいな野菜などの具は、一切なし。ちょっとコスパが
 よくない感じ。まぁ大きめのホッケを一枚、一人で食べれば量的にはかなり満足ですが。
 ちなみに利尻・礼文で「魚」といえば、間違いなくホッケを意味するそうです。逆に言
 いますとホッケは大量に獲れますが、水揚げされる魚種は必ずしも多くないそうです。
 昔はニシンも大漁だったようですが・・・
  続いて、もう一つの注文品、ホタテの炉端焼きです。

  これも美味しい。お店の方が「最後に汁も味わってください」というので、食べ終わ
 った後に試してみると、うわ! これは確かにすごい。貝自体の凝縮された旨味。やや
 味噌の効いたタレも絶妙です。値段は高いけれど、この品質ならば納得です。日本酒と
 合わせるとおそらく最高です。


  そしてオッサン、席を立ってトイレに行くときにわかりました。店の奥のカウンター
 席には常連と思しき地元の方々が和気藹々と、時間を気にせず楽しく飲み食いをされて
 います。一方で手前のテーブル・座敷では、見るからに観光客という方々が満足気な表
 情で大人しく飲み食いをされています。そうか、そういう仕組みですか・・・
  オッサンはこのお店の姿勢は悪くないと思います。観光客は一過性のもので、しかも
 この礼文島においては一年のうち数か月しか期待できません。(オッサンの宿泊ホテル
 の営業期間も年のうち5ケ月ほどです。)一方で地元のお客さんたちは、どんな時でも、
 いや、観光客が来ない時こそ、このお店を支えてくれる有難いお客様なのです。そうで
 あればメニューや出すものが違っても、おそらく価格が違っても、仕方がないと思いま
 す。むしろ観光客向けには、地元の人が注文しない「お目当て品」をいつでも安定して
 供給するようにしているのだと思いますので、それは特別価格であっても仕方がないと
 思います。見たところ、地元の方々は普通の焼き物(肉類を含む)を頼んでいる方々が
 多いようでした。端的に言えば、「棲み分け」ですね。


  まぁ最初は待たされすぎてイライラし、接客態度とメニュー品目の少なさにがっかり
 したオッサンですが、お店を出る頃には概ね満足できました。(おおむね、かい。by妻)


  そしてこの後は、フェリー乗り場に近い礼文島唯一の公衆浴場「うすゆきの湯」に行
 きました。(ホテルにもお風呂があるのにな・・・by妻)

  もう完全に日が暮れていましたが、小さめの露天風呂からは海越しに利尻山が見え
 ます。夜になって濃霧が晴れてきて、利尻山の全容を見ることができました。
 (オッサンはどうしてもこの写真が撮りたくて、スマホをもちこみました、スミマセン)
 まぁこの時間だとほとんど人がいませんでしたけど・・・


  こんな感じでいい気分になって、夜9時頃にホテルに戻りました。そしてオッサンは、
 フェリーで開けて飲み残したブルゴーニュ赤ワインをホテルの部屋で空にしてから、満
 を持して宿泊ホテルご自慢のお風呂に向かいました。
  ホテルのHPから写真を拝借します。広くはないですが、海に面した開放的な露天風呂
 があり、オッサンは海を渡る涼しい風を浴びながらゆっくり温泉に浸かりました。

    

  いい気分になって、そろそろ上がろうと思って湯船を出て歩き出すと・・・


  次の瞬間、オッサンは上の写真手前に見えるタイルの上に投げ出されていました。
  ・・・え? いったい何だ?・・・


  何が起こったのか理解するのに少々時間を要しましたが、どうやら歩き出して二歩目
 でスッテンころりんと滑って転んだようです。意識があるので、なんとか大丈夫かなと
 思いましたが、頭がズキズキして、脳が命令しても体が反応しません。起き上がれない
 どころか、全く体を動かせないのです。なんと声も出せません。オーマイガーッ。
  どうやら、左肩と左側頭部をタイルで強打したようです。流血はしていないようです
 が全身がしびれて動かせないようです。オッサン、日本最北端の礼文島まで来て、こん
 な無様な格好で、素っ裸で救急車で運ばれるのか・・・と思いました。あいにく周囲に
 は誰もおらず、遠くの内風呂の大浴場の向こうの方で、髪を洗っているオジサンが一人
 だけ目に入りました。しかしぶっ倒れたオッサンには気が付いていないようです・・・


  数分間じっとしているとだんだん痺れが収まり、なんとか体が動かせるようになりま
 した。恐る恐る立ち上がると、やっぱりまだふらふらしてよろめきます。頭をタオルで
 押さえながらもう一度横になり、なんとか頭のふらふらが収まってきたと感じたころに、 
 どうにか立ち上がって歩くことができました。幸い側頭部には裂傷はなく「たんこぶ」
 のみでした。頭髪の少ないオッサンですが、側頭部にはまだいくばくかの髪の毛が残っ
 ていたことと、転ぶ瞬間に無意識に肩から落ちたので頭は直撃ではなく、反動で床に打
 ち付けられた状態だったために、致命傷にはならずに済みました。
  (オッサンはまだ悪運はあるな。by妻)
  しかし強打した肩の調子がおかしい・・・痛みで左腕が上がらない・・・


  上半身を折り曲げて這う這うの体でようやく脱衣所まで辿り着き、なんとかひと様の
 世話にならずに自力生還できました。あ、でもメガネがない!メガネがないと視力0.01
 のオッサン、車の運転もできません。慌てて露天風呂まで戻りますと、なんと露天風呂
 の入口のドアのレールの間に挟まっていました。これは間一髪でした。誰かに踏まれた
 らアウトだった。しかしこの想定外の大失敗、飲み過ぎが原因かなぁ~
  (当然や、アホ・アホ・アホ by妻)
  この後、午後11時過ぎでしたがフロントに出向き、「お風呂で転んでしまったので、
 湿布薬をください」と申し出ました。夜当番のオッチャンは、どこかに電話をしてから
 何とかして湿布薬を持ってきてくれました。有難うございます。この湿布が効いてやや
 痛みが和らぎ、その夜はなんとか就寝できました。
  しかし翌日は早朝5:50にロビー集合で、礼文島の高山植物を見に行く1時間ツアーに
 参加予定のオッサン・・・大丈夫か?


  ・・・ちなみに、この旅行の後で最寄り駅近くの整形外科にいったところ、左肩上部
 の骨折でした😓 ただ、先生曰く「まぁ手術しないで治せるレベルだね。運がいいね」
 とのことでした。(運がいい悪い以前に、不注意のあるなしの方が重要やで。by妻)


  ということで、オッサンはこの状況でも旅を中止せず、強行突破で続行です。(アホ)
 妻も皆様もあきれ果てておられると思いますが、続きます・・・