Bonne(ボンヌ)のブログ

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2022年夏:礼文・利尻島の旅 ⑦花の礼文島を早朝散歩 ~高山植物その1~

  昨夜から急に雷⚡と豪雨となり、今日は一日中雨がちだった関東地方南部。気温も
 さほど上がらず、涼しいとまではいきませんがしのぎやすい一日でした。晴れてくれ
 ば、また一切合切を投げ出したくなるような酷暑が訪れるのでしょうか・・・


  さて、7月の礼文島・利尻島の記事を続けます。
  礼文島のホテルの風呂場で転倒し、思わぬケガをしたオッサン。翌朝の早朝5時に
 起きると、頭は大丈夫ですが相変わらず肩の痛みがひどく、左手が上がらない状況。
 (頭も大丈夫じゃないと思うけどな・・・アホやから。by妻)
  しかしそれでもオッサンは痛みをこらえつつ、身支度をして5:45にはホテルのロビー
 に向かいました。この日は、ホテル主催の無料のツアーに参加して、礼文島の高山植物
 を見学する予定でした。左手を使わなければなんとか大丈夫と思って、そのまま参加を
 しました。傍目からはケガをしている人とはわからなかったようです。
  地元在住の専門のガイドのオッチャン(冗談好きの楽しい人でした)の引率で、ホテ
 ルの送迎マイクロバスで出発です。行先は、礼文島のハイキングコースで最も人気の高
 い「桃岩展望台」です。香深の街からは車で10分ほどで到着しますが、とても狭いつづ
 ら折の道を登っていくので、ここを自力で運転するのは無理と思い、このツアーに参加
 することにしました。現地滞在は40分ほどなので、ハイキングコースを歩くことはでき
 ませんが、その入口付近を散策して、周辺に咲く花をガイドさんが案内してくれるとい
 うことです。とても楽しみなので、多少の痛みも我慢できます。(オッサンな~by妻)
  この日(日曜日)の礼文島は、出発時点(金曜日)では暴風雨の予想でしたが、曇り
 空ではあるものの雨は降っていません。予報ではこの日一杯は天気は持ちこたえそうだ
 とのことです。てるてる坊主のご利益がありました。
  ガイドのオッチャンは、「この季節の礼文島の天気予報ははっきり言って当たりませ
 ん」と言い切っていました。雨具(風が強いので傘ではなくカッパ)の用意は必須だと
 いうことです。オッサンも万一に備えてカッパを持参してきました。


  ガイドのオッチャンの冗談交じりのトークを聞いているうちに、ほどなく目的地の
 桃岩展望台コースの入口に到着しました。ここは標高180メートルくらいかな。
 平地の気温は20℃くらいでしたが、早朝のここはたぶん15℃以下だったと思います。
 風もあるのでウインドブレーカーは必須です。

  この付近は、エゾイブキトラノオというピンク色の花穂が美しい植物が目立ちました。
 滋賀県の伊吹山でよくみられるものらしいですが、ここ礼文島では標高100メートル
 あたりから群生しています。

  そしてこの季節(7月中旬)は、芹(せり)科や蓼(たで)科の植物が最盛期を迎え
 ていました。花としてはあまり美しくなくて、とても地味です。


  下の写真の薄いピンク色の花は蓼(たで)科の「オニシモツケ」というそうです。
 夏の到来を告げる花のひとつなんだそうです。

  アップにすると、こんな感じ ↓ です。小さな花弁から雄しべが飛び出していて、つん
 つんしている感じです。ちょっと面白いですね。  

     


   この ↓ 白いポンポンみたいな花は「エゾノシシウド」だそうです。小さな花が固まっ
 て密集して咲くようです。芹科の植物はこういうタイプが多いみたいです。


  もうひとつ芹科の花、背が高くてちょっと目立っていました「エゾニュウ」です。
 茎が太く、丸い塊のような白い花がポンポン飛び出していて楽しい感じです。


  今度はバラ科の変わった花、ヤマブキショウマです。これも小さな花ですが、放射状
 に伸びる花穂が白から薄いクリーム色で、ちょっと面白い形です。

    

  お次は青い小さな花をつけるシソ科の「ミソガワソウ」。

  高山植物は氷河期に栄えた植物で、温暖化によって大陸から切り離された日本列島で
 は文字通り高山地帯に咲くのですが、ここ礼文島では標高が低いところでも亜高山帯や
 高山帯にあたるため、標高100m付近からでも高山植物を見ることができます。
  ただし高山植物は概して花が小さく、ひっそりと咲くためよく探さないと見落として
 しまうことがあります。またほとんどの植物は花期が2週間程度と短くて、礼文島では
 4月から8月まで、次々と入れ替わるようにいろいろな花が咲くそうです。そのため、
 訪れる時期によってみられる花が全然違うとのことです。有名なレブンアツモリソウは
 5月中旬から6月上旬、レブンキンバイソウは6月中旬から7月上旬といった感じかな。
  オッサンが訪問した7月中旬は、ちょっと地味な花が多い時期のようでした。
  
  ガイドのオッチャンに案内されて、オッサンを含む10名ほどのお客さんが桃岩展望台
 に向かって歩いていきます。ちょっと急な斜面でしたが、10分ほどで展望台に到着。

  標高200m超の場所で、完全な高山帯に入るため、背の高い樹木は皆無。晴れていれば
 視界は360度見渡せるのでとても良い眺めでしょう。この日は残念ながら少し濃霧が出て
 いたので眺望は今一つでした。そしてかなり寒い。7月中旬なのに・・・

  この桃岩展望台周辺は整備されたハイキングコース(初心者向け)になっており、3
 時間程のハイキングで高山植物がたくさん見られる人気のコースだそうです。オッサン
 は当初の予定では、自力でレンタカーを運転して見学に来る予定でしたが、この早朝の
 ガイドツアーに参加してほんの少しですが雰囲気を味わえたので、これで良しとするこ
 とにしました。天気もこのような状況ですし、何よりもあの細い山道を自力でクルマを
 運転するのは怖いですからね。しかもケガをしていますし・・・ 
  (そや。無理は禁物や。by妻)


  今回は派手な花はあまり見られませんでしたが、もう少しいろいろな高山植物があり
 ました。長くなりましたので、展望台周辺の植物などは次回で!