2015年GW フランス・ドイツの旅 ⑩ 印象派の殿堂 その6
さて、ちょっと暑苦しい記事が続いてしまいましたので、今回はできるだけクールに。
(ホンマけぇ?by妻)
二階(フランス式では一階)に戻り、反対側の側廊に回ります。19世紀末
の、ちょっと時代が進んだ後期印象派や、印象派から派生したいろいろな流派?の画家
の作品を見て参りましょう。
ますは私が好きな「点描派」の画家たちです。印象派の方々は光を絵画上にどのよう
に表現するかを競っていたわけですが、点描派と言われる人たちは光の差し込む対象物
を異なった「点々」で描き出すという工夫をしたのでした。
その代表作が、ジョルジュ・スーラさんの「サーカス(1890年)」です。
ミスター・サマ・タぁイム~♪、さぁが~さないでぇ~♪、あのこぉろのぉ♪、わぁた
しを~♪・・・ちゃうやろ、アホ。著作権料を請求されても知らんで。(by妻)
この躍動感あふれるサーカス(これ自体も時代の鏡)の舞台を、良く見ると「点々」
だけで描いていますよ!ありゃまぁ・・・でも遠目で見ると意外にしっくりしますね。
でもこの絵を完成させるのはジグソーパズルのような感じだったと思われます。
一人だけだと一発屋みたいですが、もう一人いましたよ、「点描派」の名画家が。
その名はポール・シニャック。地中海の光あふれる題材を好んで描きましたので、より
一層、光を「点々」で表す効果が出ていたのかもしれません。
彼の代表作のひとつ「井戸端の女(1892年)」です。南仏の陽光きらめく中の情景を
描いています。まぶしいね!
そして、この人を無視してはいけません。最初は印象派のようでしたが、だんだんと
作風が変化し、キュビスムから現代アートにつながる系譜のファーストランナーという
べき天才画家、ポール・セザンヌさんです。
ますは初期の作品、オーヴェールの「首吊りの家(1873年)」という不吉なタイトル
ですが、印象派絵画の特徴を備えた名作です。
続いていくつかの連作(しかも女編と男編があります)の、水浴する人たちシリーズ
から、「水浴する男たち(1890年)」です。オトコばっかりっていうのはどうなん?
そして私が気になっていた作品、「カード遊びをする人々(1895年)」です。この絵
は習作を含めていくつかのヴァリエーションがありますが、オルセーのこの絵は代表作
で、既に次の時代を予感させるクールな印象を与えてくれます。既に遠近法は歪められ、
人物の姿もデフォルメされて平面的な構図になっていますが、それでもなにか臨場感を
感じさせるような気がします。(ズルすんなよ、オッサン!by妻)
そしてもう一つセザンヌが得意としたテーマ、静物画です。
「リンゴとオレンジ(1899年)です。これはまた見事な静物画ですね。インパクト大。
その他、彼の代表作である「サント・ヴィクトワール山」などがありましたが、時間
が足りなくなってきたので先を急ぎます。
さぁここまででも、かなりの絵を見てきました。残るは後期印象派とポスト印象派。
19世紀後半から20世紀初頭までの激動の時代です。
また続くんかい・・・あと3回かな・・・・
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