2015年GW フランス・ドイツの旅 ㊱バーデン=バーデンで朝の散策
今日は朝は晴れていたのに、昼から天気が崩れて今は雨が降っています。梅雨入り?
なのでしょうか?ジメジメして嫌な季節になりますね。
さて、ドイツの温泉保養地バーデン=バーデンの記事を続けます。今回が最後です。
翌朝は小雨でした。今回の旅行は天気があまり良くありませんでしたが、ジヴェルニの
モネの家と、ブルゴーニュの畑めぐりの初日がまずまずの天気だったのが救いでした。
朝7時に朝食を取り、そのまま傘を持って雨に濡れる緑の遊歩道を散策しました。
ホテルのベランダから見えた劇場(右の建物)の前を通り、川沿いの小さな公園のよう
なところに設けられている遊歩道を散策します。
オース川のほとりに整備された遊歩道は新緑が美しく、空気も清々しいです。川向う
に見えるのが宿泊しているアトランティック・パークホテルです。
雨の日の早朝なのでまだ人が少なく、静かです。時折、犬を連れた方が通りますが、
こういう場所でたまに見かける、米国や豪州人観光客がジョギングをしている姿はあり
ませんでした。静かなので、小川のせせらぎの音がよく聞こえます。
遊歩道の近くの住宅地には教会がありました。シュタット・キルヒェ(町の教会)と
いう素っ気ない名前の教会です。観光名所でもなんでもない地味な教会ですが、この街
の落ち着いた雰囲気にはぴったりですね。
このあたりの住宅は敷地面積が大きく、お屋敷のような家が多かったように思います。
裕福な街ですから、余裕のある方が多くお住まいなのでしょう。小パンダ君がご機嫌に
見えますが・・・
ここからさらに川の上流に登っていくと、作曲家のブラームスが滞在したという家が
あります。しかし雨が降っているし歩くと遠いので、断念しました。生涯独身を貫いた
ヨハネス・ブラームスさんですが、恩師ロベルト・シューマンさんの未亡人で当時著名
な(美人)ピアニストであったクララ・シューマンさんとプラトニック・ラヴだったと
いう専らのうわさで、ここバーデン=バーデン郊外の家にもクララさんが訪ねてきてい
たそうです。たぶん直筆の楽譜や記念の品が展示されていたと思いますので、見たかっ
たのですが、やむを得ません。残念ですが引き返します。
引き返す途中の道で、なんか妙な物体を発見。なんだと思ったら・・・
確かこの街で亡くなったという往年の名指揮者、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
さんの像でした。似ているけど・・・ちょっとコワい。戦前から戦後まもなくにかけて
活躍し、モノラル時代のレコードの名盤も多く、日本にもコアなファンが多いという話
ですが、私はあまり好んで聞いたことはありません。ナチスに協力したということで、
音楽会の表舞台から追い出され、晩年は不遇をかこったということですが、なんとこの
街で余生を送られていたのでしょうか? 芸術・音楽を演奏するためには時の権力者と
妥協せざるを得なかったのでしょうが、ナチス・ドイツやスターリンのロシアを逃れて、
米国やスイスに行かねばならなかった人たち(特にユダヤ系の音楽家たち)からは、悪
に屈した糾弾すべき者、と非難されてしまったのでしょう。
フルトヴェングラーさん、歴史に翻弄されてしまったようですね、お疲れ様でした。
さて、30分ほど散策してホテルに戻ってきました。こうしてみると、なかなか眺め
の良いいいホテルですね。やっぱり一泊では勿体なかったかな。ホテルのスパも利用し
てみたかったし。
街の中心、レオポルト広場も、まだひっそりとしていました。お店も空いていないの
でお土産も買えませんでした。といいますか、ドイツにはあまりお土産屋さんってない
みたいです。少なくとも温泉だからと言って、温泉まんじゅうなどは売っていません。
(当たり前やん、アホ。by妻)
そうこうしているうちに午前9時を回りました。ホテルに戻って出発の準備です。
旅行5日目は、もう最終日です。フランクフルト・マイン空港を夕方出発するJAL便に
乗って帰国の途に就くのですが、もう一か所、途中下車して観光します。
行先は、だいたいご想像がつくのではないかと・・・
タクシーを呼び、街のある丘を下って低地にあるバーデン=バーデン駅まで参ります。
ここから、この周辺で一番大きな都市カールスルーエで1回乗り換えて、最後の観光地
ハイデルベルクに向かいます。あぁ我が青春のハイデルベルク・・・(オッサンやで。)
バーデン=バーデンからドイツ鉄道(DB)のインターシティ特急列車に乗り、カール
スルーエまで向かいます。一等車もあり、車内はゆったりとしたオープン・サロン形式
でした。平日の朝10時の列車は、またもやガラガラでした。この頃はまだコロナの影響
はありませんよ。(当たり前やん。by妻)
カールスルーエからハイデルベルクまでは地域急行列車(RD)というローカル急行に
乗り換えて行きます。これもガラガラなので、パンダ君ものんびりできました。(アホ)
バーデン=バーデンからは約1時間くらいだったかな? 赤い電気機関車にけん引
された客車列車のローカル急行は11時過ぎにはハイデルベルク中央駅に到着しました。
次回はドイツの誇る観光都市ハイデルベルクを駆け足で回ります。
あと数回で、この4泊6日のせわしないフランス・ドイツの旅も終了です。
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