Bonne(ボンヌ)のブログ

死別者ですが余生は少しでも楽しく

フィンランドのデザイン展 ②優れたデザインとユニークなオブジェ

  金曜日のアフターファイブに出かけたフィンランドのデザイン展の続きです。
  大御所アルヴァ・アアルトさんに続いて、名前の知られたアーティストの作品を見学
 します。オッサンはあまりよく知りませんでしたのでガイドブックと首っ引き(笑)。


  まずはサーラ・ホペアさんの手になる機能的でシンプルなガラス製品のデザインです。
 彼女は戦後のフィンランドでヌータヤルヴィ・ガラス製作所のデザイナーとして活躍を
 した方だそうです。シンプルなデザインですが、機能性と見た目の美しさが両立してい
 ますね。セットで揃えたくなるような作品です。

    

 
  続いては、フィンランドを代表する陶器メーカーのアラビアさんのクリエイティブ・
 ディレクターであったスウェーデン生まれのクルト・エクホルムさんの作品です。
 彼はアラビア社にアート部門を創立し、同社が優れた芸術的作品を生み出すきっかけを
 作った方だそうです。ほう、そうでしたか。(オッサン、すべて受け売りやんな。by妻) 

  蓋付きのボウル、角型ボウル、ディナー用スーププレートだそうです。なんだか木の
 ような色で温かみを感じますね。滑らかで優美なフォルムです。


  次は、そのエクホルムさんが任命した著名デザイナー、カイ・フランクさんの作品。
 あ、この方はオッサンも名前を聞いたことがあります。彼が1951年に発表した「BA」
 シリーズという食器セットです。これはフィンランドで最も人気があり、多くの家庭で
 使われているとのこと。ロングセラーの名作ですね。
  確かに使いやすそうで、扱いも簡単そう。普段遣いの食器でありながら、おしゃれな
 感じもして気分が上がりますね。午後のティータイムが楽しくなりそうな感じです。

  
  続いては、ちょっとハレの日用?の装飾性の高い作品コーナーを見学します。
  イッタラ・ガラス製作所が行った1946年のコンペティションで最初のデザイン賞を
 獲得したタピオ・ヴィルッカラさんの作品です。「あんず茸」と命名されたガラス製の
 花瓶です。イマジネーションが豊かで独創性に溢れ、もはや芸術作品ですね、これは。

     

   次は女性ガラス・デザイナーのグンネル・ニューマンさんの作品です。
  「オランダカイウ(カラーの一種?)」という名の花瓶です。なるほど、植物を飾る
  器には植物のイメージが合うのかな。ガラスなのに柔らかみと温かさを感じさせます。  

     


  実用品とは違う芸術的なオブジェの展示コーナーもあり、実に面白いです。まずは
 北極の氷の海をイメージしたというオブジェ。その名も「フィンランディア」という
 ティモ・サルパネヴァさんの作品。ギザギザや凸凹がユニークですね。炭化した木材
 を型として用い、このような独創的なフォルムのオブジェを多数制作したそうです。
 (こんなん、売れるんかいな?by妻)

      


  イッタラ・ガラス製作所の委託でヴィルッカラさんが造った名作シリーズもあります。
 鉛ガラスの特質を生かしながら研磨技術を駆使して造られた、「氷山」というガラスの
 花瓶(下の写真左下)です。不規則なフォルムなのに、美しさを感じさせるようです。
  右上はその応用作品の「氷山・プリズム」だそうです。印象的な作品ですね。

  


  ヴィルッカラさんとイッタラのコンビは絶好調だったようで、さらに「ウルティマ・
 トゥーレ(世界の果て)」というグラスのシリーズも生み出しました。これは1969年に
 フィンランド航空のファーストクラス用のウィスキー?ブランデー?グラスに選ばれた
 そうです。そして、今でもイッタラ社ではこの製品を作り続けているとのことです。
 実用性を兼ね備えた製品に、芸術的なオブジェのイメージをうまく活用しましたね。


  最後に、思わず微笑んでしまうような楽しい作品をご紹介します。アラビア製陶所の
 ビルゲル・カイピアイネンさんが1960年代に制作したオブジェ・シリーズです。

  ビーズを使った鳥(シギ)のオブジェです。妻が見たら喜びそうなやつだな・・・
 (オモロイやん。わたし、こういうの好きやで。by妻)
   さらに凝った造りのものもありました。時計のようなものが体中にはめ込まれて
  いますが、ここまでくるとちょっとやり過ぎでは・・・

 

  しかし、このとぼけた表情がカワユイです。
  ちょっと長くなりましたので今回はここまで。あと一回、続きます。
  (もったいぶらんと、一気に書かんかい。by妻)